Case Study株式会社ビーサンク
研修のサポート体制は万全
受講費用も後払いで負担が軽減できた。
2007年に設立し、現在はSES (System Engineering Service)事業を中心にビジネスを展開しています。2020年から、東京ITスクールの新人研修をご利用。昨年は「体験型Java研修」にも新卒・第二新卒の社員計4名が受講されました。
代表取締役
齋藤 壽信
代表取締役
齋藤 壽信
「新人研修が終わったばかりの社員の配属先を見つけるのは、営業にとってのハードルの高さはかなりのものでした。『体験型Java研修』はこういった課題を解消するばかりでなく、限られた資金で社員を育てる必要がある中、費用の後払いシステムでも助けていただきました」と打ち明けるのは、代表取締役の齋藤壽信さんです。研修参加前後の社員の変化や手ごたえなどについてお聞きしました。
カリキュラムの内容や学習管理システムを評価し東京ITスクールを利用。
最初に、ビーサンクについてご紹介ください。
齋藤様
当社はSES専業で、オープン系言語を用いた企業向けのシステム開発が中心で、Javaの開発支援業務が60%を占めています。金融、物流など様々な業界の案件を手掛けています。業界・業種を絞った方が会社としての個性は出ますが、世の中には流行り廃りもあるため、時勢を見ながら、幅広く対応したいと考え、あえて業界や業種にはこだわっていません。
エンジニアにとっては、多様な案件があるので、従事したい案件を選べるし、新しい分野にチャレンジもできます。こうした自由度の高さが業界・業種を絞らないSESならではのメリットだと思います。
採用状況はいかがですか。近年は中途採用が厳しいと聞いています。
齋藤様
現在は社員24名のうち23人がエンジニア。平均年齢は35歳です。もっとエンジニアを増やしたいのですが、経験者を採用するのは難しい。
IT業界は、どこも人手不足だからです。中でも、私たちのようなSES専業は多様な働き方を叶えられると思っていますが、反面、会社としての特色を打ち出しにくく、「転職したい」と思わせる要素が弱いため、なかなか採用に結び付かない。
そうした背景もあり、2013年からは新卒と第二新卒の採用・育成にも力を入れるようになり、毎年2~3名を採用してきました。会社を長く発展させるためにも、新人の採用は必須だと考えています。
新卒の場合、首都圏の文系大学出身者がほとんどです。もちろん、学生時代からプログラミングの勉強をしていたり、IT系のリテラシーが高い理系出身者を採用したい気持ちはありますが、文系出身者にも、理系出身者とは違うエンジニアとしての適性があります。
文系出身者ならではの適正適性とは?
齋藤様
コミュニケーション能力が高く、プログラミングに必要とされる国語や英語の文法にも精通していることです。
客先で仕事をするので、先輩たちに気に入られ面倒を見てもらう必要があるので、そうしたコミュニケーションスキルも必須です。学部にこだわりすぎず、様々な観点からプログラマーに向くキャラクターかどうかを重視しています。
齋藤様
社員はクライアント先に常駐しているため、社員同士の交流がなかなか計れません。そこで、親睦を深める目的も兼ねた月例会を行っています。そこで先輩社員が講義をしたり、いくつかの外部研修も利用してきました。
そうした中、お付き合いのある方からの紹介を受け知ったのが、東京ITスクールの新人研修です。
Javaを中心にプログラミングの基礎を学ぶというカリキュラムの内容や進め方、営業担当者の人柄や説明・サポートに好感触を覚え、20年から採用しました。研修中の社員の状況を把握できる、オンライン学習管理システムの「LMS」もしっかりしていて、新人の育成を任せられると判断しました。3か月間の研修でプログラマーとしての土台を築くことができ、効果も感じています。
3か月間の新人研修だけでは営業のハードルが高かった。
21年度は「体験型Java研修」もご利用いただきました。なぜ選んだのでしょうか。
齋藤様
東京ITスクールを含め外部の新人研修は3か月間のところが多いのですが、私自身はそれだけでは不十分だと考えていました。
当然、実践的な経験を積んでからプロジェクトに入った方がクライアントの評価は高いし、本人にとっても業務を進めやすいはずです。実際、お客様が求めているのは詳細設計書を見せるとすぐさま取り掛かれる経験者で、新人研修を終えたばかりの社員をSESで配属となると難色を示します。かといって、キッティングなどの業務だとプログラミングのスキルを活かすことができず、単価も低いので会社としては赤字になります。
一方、待機にすると社員は不安を覚え、離職にもつながる恐れがあります。コロナ禍では雇用調整助成金で給与分はカバーできたものの、どうすべきか思案していたところ、これらの課題をクリアにするのが「体験型Java研修」だったのです。
研修なのに受託開発を経験することができ、現場と同じく納期も厳守し、時には講師が厳しく指導するという内容に魅力を感じました。加えて、費用は前払いだけではなく、研修後に現場が決定してから分割で後払いできるのも、非常に助かりました。
計4名の社員にご参加いただきました。
齋藤様
新卒2名は4~6月の新人研修後の7~9月、6月に採用した2名の第二新卒は6~8月に受講しました。新卒社員にとっては新人研修のブラッシュアップの面があり、また、プロジェクトの進め方など現場についての理解も深まったと思います。
ある社員はテスト仕様書の作成を担当しました。プライベートでボランティア活動をしている社員はリーダーシップを買われ、チームの進捗管理に携わりました。このように受講者の個性を見抜き適材適所に配属いただく事で、改めて、それぞれの長所に気づかせてもらえました。こうした体験は、実務にも活きると思います。
講師の方は、受講者の質問がある限り、研修終了後も残って答えてくれるなど、新人研修と同じく手厚いサポートを心掛けてくれました。セクションごとにレポートをまとめ、LMSでもコメントがあるので受講者にとって励みになったと聞いています。
他の会社のメンバーと一緒になり、同じ悩みを持つ者同士で話し合いながらプロジェクトに携わるというのも、評価したい点です。現場も同じスタイルですから、近しい環境は実務の感覚を養うのに役立ったはず。いずれにしろ、技術力の向上だけではなく、ドキュメントの大切さや実際のプロジェクトでの立ち振る舞いやコミュニケーション、報連相の仕方など、現場で身に付けるスキルを学んでくれました。先輩社員の指導も軽減されると思います。
研修終了後の案件への参画状況はいかかですか。
齋藤様
営業上の理由もあり、現在は当社の関連会社で、より広範な技術を習得することを目的とした研修を受けています。
研修といっても有償なので経営面で不安はなく、しっかり腕を磨いてほしいところです。当初は単価アップを想定していましたが、関連会社であるだけに叶わず、営業の難しさを痛感しました。今後は関連会社で受託開発に携わるか、SESとしてクライアントの支援に回るか、具体的な方針を考えていきます。
受講者はもちろん、御社にとって明るい結果になることを願っています。
齋藤様
ありがとうございます。今回の研修で感じたのは、受講者にとって受託開発の経験が、自信につながったということです。体験に勝る教育はなく達成感を得たり、締め切りに四苦八苦することが、成長を促したはずです。「体験型Java研修」はタイミングを問わず参加できるので、今後は中途や第二新卒の採用時にも活用したいと思います。
一方、近年は勤務先に教育体制を重視する応募者も多いので、こういった研修体制を募集時にアピールすることで、採用の強化にも努めたいところです。
当社としても積極的な採用を通じて陣容を拡大し、将来的には受託開発にも取り組み、ビーサンクとしてのソリューションを持つのが目下の目標です。会社の宣伝になり、新たな事業にも広がっていくと思います。そのためにも社員数を50名まで増やしたく、プログラマーの層が厚くなると、さまざまなチャレンジも可能になっていきます。良いサイクルを作り、事業を発展させたいと思います。
本日は、多くの声をいただきありがとうございました。これからも、東京ITスクールをよろしくお願いいたします。
インタビュー・文/大正谷 成晴
写真/大澤 誠
社名 | 株式会社ビーサンク |
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業務内容 | システムソリューション/サーバインフラ・ネットワークソリューション/エンベデッドソリューションなど |
資本金 | 1860万円 |
設立 | 2007年8月 |
URL | http://www.bexank.co.jp/ |