社員研修コミュニケーション!結果に繋がる5つのポイント
公開日:2024年05⽉02⽇最終更新日:2024年05⽉02⽇
企業活動をスムーズに進めるために必要なのが、一人ひとりのコミュニケーションスキルです。そのため社員研修のテーマとしてコミュニケーションは定番となっています。この記事では、社員研修でコミュニケーションを学ぶことについてまとめます。この記事を読むことで、以下の点が理解できるようになります。
・良好なコミュニケーションの重要性とその効果
・コミュニケーション研修の形態
・効果的なコミュニケーションの手法
・知識の定着方法
研修の企画担当者の方は参考にしてみてください。
コミュニケーションの社員研修とは
まず初めに、コミュニケーションの社員研修とはどのようなものか解説します。以下の側面から考察します。
・コミュニケーションの重要性
・効果的なコミュニケーション手法
・研修での対話の進め方
・チームビルディングとその影響
・フィードバックの受け方と与え方
順に見ていきましょう。
コミュニケーションの重要性
コミュニケーションが重要なのは、その本質が人間関係の質と密接に関わるからです。良好なコミュニケーションは企業内の情報共有を円滑にし、ミスや誤解を減らすことが可能です。また相互理解を深めることで、職場の雰囲気改善や社員間の信頼関係を築くきっかけにもなります。
コミュニケーション力は企業全体の生産性や創造性、そして働きやすさに直結するため、その向上は重要な課題と言えます。
効果的なコミュニケーション手法
効果的なコミュニケーション手法とは、話し手が意図した情報を聞き手が正確に理解できるように伝える方法です。活聴はその基礎で、相手の意見を尊重し理解しようとする心構えが基本となります。また的確な質問やフィードバックは会話を深め、さらに理解を深めることができます。さらに非言語コミュニケーションとしては、身体言語や視線、表情も有効な手段です。
これらを活用し、自分の感情や思考を適切に表現して相手の気持ちに寄り添うことが大切です。これらの手法はビジネスでのコミュニケーションだけでなく、プライベートの人間関係構築においても非常に有効です。
研修での対話の進め方
対話の進め方については、言葉だけではなく非言語コミュニケーションも大切です。肯定的な身振りや表情を用いることで、相手への理解や共感を示すことが可能です。また認識や意見の違いを明らかにしそれを受け入れるスタンスを持つことで、双方向のコミュニケーションが深まります。
これには効果的な質問技術やリスニングスキルが必要となります。たとえば質問は相手の話を引き出すためのツールとなるため、オープンエンドの質問を用いると良いでしょう。そして相手の話を尊重し遮らずに聴くことで信頼関係を構築します。これらの技術は、研修で繰り返しトレーニングすることにより自然に身につけることが可能です。
チームビルディングとその影響
チームビルディングは、成果を上げるために不可欠なコミュニケーションの一環です。
良好なチームビルディングは同僚間の信頼を育み、意思疎通をスムーズにし問題解決を効率的にします。新入社員研修でチームビルディングを重視すれば、新人たちは互いに知識や経験を分け合い、一緒に問題を解決することが可能です。それにより効果的なコミュニケーションが身につくだけでなく、チームとして一丸となって目標達成に向けて進むことができるようになります。これにより個々の働きが改善され、結果的に全体の生産性が向上します。
また適切なフィードバックもチームビルディングにおいて重要です。無意識の偏見を避け、公平な評価をすることでチーム内のコミュニケーションは更に強化されます。
フィードバックの受け方と与え方
フィードバックは、社員のパフォーマンス向上や職場環境改善にとって重要な役割を果たします。適切なフィードバックの受け方と与え方を身につけることで、より良いコミュニケーションが可能となりチームの生産性や満足度を高めることができます。
フィードバックを受ける側としては、批判ではなくフィードバックとして受け入れ、自己改善のための情報と捉えることが重要です。一方フィードバックを与える側としては、具体的な事実を述べ、非難や評価ではなく解決策や改善提案を共有することが求められます。
こうしたスキルの研修を通じて、双方向のコミュニケーション力を強化することが可能です。
コミュニケーション力向上へのアプローチ
次に、コミュニケーション力向上へのアプローチについてまとめます。以下の点が挙げられます。
・実践的トレーニングの導入
・ケーススタディによる学習
・ロールプレイを活用したトレーニング
・自己開示を促すワークショップ
1つずつ見ていきましょう。
実践的トレーニングの導入
実践的トレーニングの導入は、コミュニケーションスキルの向上において重要な要素です。それは、具体的な状況に直面し自身のコミュニケーション能力を試す機会を提供するからです。トレーニングにより、社員は理論だけでなく現実の業務で必要なコミュニケーションスキルを磨くことができます。
さらに他の参加者からのフィードバックを直接受け取り、自身のスキルを客観的に評価し改善する機会を得ることができます。これは、研修が単なる知識の提供に留まらず、具体的な行動改善へとつながるための重要なステップです。
ケーススタディによる学習
ケーススタディによる学習は、現実のビジネスシーンから抽出した課題を解決する過程で、具体的なコミュニケーションスキルを身につける有効な手法です。この方法は実際の問題を解決する過程でコミュニケーション力を鍛えるため、理論だけでなく実践的なスキルも習得できます。
ケーススタディによる学習は、現実世界の複雑な問題を解決する力を養成するため、効果的な研修方法の一つと言えます。
ロールプレイを活用したトレーニング
ロールプレイを活用したトレーニングは、具体的な事例に基づく仮想環境での対話を通して、コミュニケーション力を強化する効果的な手法です。ロールプレイでは、リアルなビジネスシーンを模擬し参加者が様々な役割を担って対話を行います。この方法により他者の視点を理解する力が鍛えられ、適切なフィードバックや意見表明の方法を学ぶことが可能になります。
また参加者が経験したことのない役割を担当することで、新たな視点や問題解決手法を探求する機会にもなります。
自己開示を促すワークショップ
自己開示を促すワークショップは、自己理解と他者理解を深めるための重要なツールです。自己開示とは自己の考えや感情などを他者に伝えることで、これにより個々の意見や感情が共有され、より深い理解を生むことが可能です。
具体的には、ワークショップでは参加者が自身の価値観や思考パターンを共有し、他者との違いを理解し互いの価値観を尊重しあう環境を作り出します。この結果チーム内のコミュニケーションが活性化し共感や信頼の構築につながるのです。
効果的な研修プログラムの設計
次は効果的な研修プログラムの設計についてです。以下の内容があります。
・目標設定とその追跡
・参加者の動機づけ
・成果の測定と評価
・継続的なスキルの向上支援
1つずつ見ていきます。
目標設定とその追跡
効果的な研修プログラムを設計するためには、まず明確な目標設定が必要です。これは、研修の結果を具体的に目指すべきものとして示し、受講者が自己改善に向けた具体的なステップを認識する助けになります。たとえば目標は「エンジニアリングチーム内でのコミュニケーションを改善しプロジェクトの生産性を20%向上させる」など具体的な数字を含んだものが有効です。
また目標設定後はその追跡が重要となります。定期的なミーティングで進捗を共有し、必要に応じてプログラムを修正することで目標達成に向けた一貫した努力が可能となります。
参加者の動機づけ
参加者の動機づけは研修の成果を大きく左右します。参加者がなぜ学ぶべきなのか理解し自発的に学ぼうとする意欲を引き出すことが重要です。一方で強制的な動機づけは逆効果となることもありますので、研修の目的や目標を明確にすることから始めます。
それから学ぶことの具体的なメリットや実務への応用例を示し、参加者自身がそれを理解・納得できるよう工夫します。また参加者が自分の成長を実感できるようなフィードバック体制を整えることも有効です。
成果の測定と評価
成果の測定と評価は研修プログラムの重要な部分です。成功したコミュニケーション研修は、明確な成果を生み出すべきです。このため、研修の前後で参加者のコミュニケーションスキルを定性的・定量的に評価することが重要です。
定性的評価は、参加者が理解しつかみつつあるコミュニケーションの概念や理論を評価します。一方定量的評価は、特定の行動やスキルの改善を評価します。評価結果は次回の研修の改善点把握に役立っています。
継続的なスキルの向上支援
研修が一過性のものでなく社員のスキルが継続的に向上するような研修プログラム作りが求められています。具体的には研修終了後も自己学習の機会を提供したり、定期的なフィードバックやコーチングを行うことが有効です。
また社員自身が自己の成長を感じられるよう、研修の成果を可視化する方法も重要です。これには、KPIなどの指標を設け、定期的に評価・フィードバックする方法があげられます。これにより社員は自分の成長と共に自信を持つことができ、より高いパフォーマンスを発揮します。
知識の定着と応用
最後に、知識の定着と応用についてまとめます。以下の内容があります。
・学習内容の復習方法
・実務への応用支援
・継続的な学習機会の提供
1つずつ見ていきましょう。
学習内容の復習方法
研修後の学習内容の復習は、新たに得た知識やスキルが長期記憶に移行し実践に生かされるためには欠かせません。それには研修直後の速記的な復習と時間を空けての再復習が必要で、これを「スパイラル学習」と言います。
またアウトプットを重視した手法として、学習した内容を他者に説明する「フェイヤビン法」や、自分の言葉でまとめ直す「アクティブ・リコール(能動的反復)」も効果的です。研修プログラムが終わった後も、研修参加者がこれらの学習法を活用できるような環境を整えることを推奨します。
実務への応用支援
実務への応用支援は社員研修の重要な一部です。研修を受けた知識やスキルを日常業務に活かすことで、社員のスキルアップや業務改善が期待できます。そのためには学びを直接的に職場に落とし込むための支援が不可欠です。
具体的な支援としては、たとえば研修後に業務のふり返りを行う時間を設けたり、新たなアイデアや方法を試す機会を提供したりすることがあります。また上司やマネージャーが研修内容について理解し、職場での応用を推奨しサポートすることも重要です。
これらの取り組みにより研修で学んだことが現場で活かされ、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。
継続的な学習機会の提供
継続的な学習機会の提供は、新たな知識やスキルを習得し続けるための重要な要素です。そのため昨今では、社内の研修以外にもオンラインの学習プラットフォームを活用し自主学習を奨励する企業が増えてきました。
また定期的に行う勉強会やユーザーグループの活動などを通じて、職場内での学習環境を醸成することも有効です。これらを通じて、社員は新しい視点や知識を得、自身の能力を高めることができます。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。