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研修の選び方!社員教育のプロが教える失敗しない4つのポイント

公開日:2024年05⽉10⽇最終更新日:2024年05⽉10⽇

研修の選び方!社員教育のプロが教える失敗しない4つのポイント

日々変化するビジネス環境の中で、社員一人ひとりが自己成長し、スキルを磨き続けることが近年ますます求められています。

 

そのためにも社員教育の役割は非常に重要ですが、個々の社員に対し適切な研修を選択することは容易なことではありません。

 

本記事では、社員教育のプロフェッショナルの見地から、研修を選ぶ上での4つポイントを解説します。

 

記事を最後まで読むことで、効果的な研修の選び方について理解でき、それを活用することで社員教育の効果を最大化するためのコツを得られる内容となっています。是非最後までお読みください。

社員教育の基本と重要性

社員教育は企業が成長していく上での要となる、マンパワーの向上を目指すものです。しっかりと社員を育成できるかどうかが組織全体のパフォーマンス向上に大きく関わります。

 

業種における専門技術やビジネススキルだけでなく、コミュニケーション能力やチームワークといった、社会人としての人間力を育てる役割も担っています。

 

また、適切な教育は社員自身の成長やキャリア形成にもつながります。スキルを身に付け、仕事での活躍や自信の評価にそれが反映されることで、社員は仕事にやりがいを感じられ、幸せに働くことができるのです。このことが社員満足度を高め、結果として定着率の向上につながります。

 

適切な研修の選択と組織のニーズとの連携、そしてそれをいかに従業員に正しくアピールし、理解を促せるかがポイントになるでしょう。

 

 

 

プロから見た研修選択のミス例

研修を行っても社員にうまくスキルが身に付かない、とお悩みの担当者の方へ、社員教育者の立場から見た、研修選択におけるミス例として以下の3つをご紹介します。

 

①一律の研修プログラムの導入

どのテキストにも載っているような一般的な内容を座学メインで一方的に詰め込むスタイルの研修を行うことはおすすめしません。業務におけるスキルのニーズを明確にするとともに、それを着実に身に付けられるようなプログラムを構築することが重要です。

 

販売されている一般的な講座を受講させることも間違いではないのですが、自社の業務ニーズによりフィットした実践的な内容をプラスで採り入れないと、受講者は学びと実務イメージが結びつかず、いざ現場になった時に全く機能しないといったことが往々にして起こります。

 

既存の講座等を活用するのであれば一部分にとどめ、合わせて自社の業務に直結するような実践プログラムを組み合わせるようにしたいところです。

 

 

②コスト優先の選択

こちらもよく見られる失敗例です。予算内に収めるために研修の質が二の次になると、成果が出にくいことは言うまでもありません。

 

例えば、内製での研修はコストこそかからないかもしれませんが、教育に特化していない社員が講師として登壇する上での難しさや、教育プログラムの構築、運営、フォローに膨大なリソースがかかることで、通常業務への支障が出るリスクも多々あります。

 

また、外部の研修を活用する際も、価格ばかりを重視することは避けましょう。研修に活用できる助成金も多くありますから、まずはプログラムの内容をしっかりと精査し、自社の業務ニーズに沿っているか、実践が豊富に盛り込まれ、双方向型の学びが可能かどうか、講師の質はどうかなどを見極めましょう。

 

 

③成果の見極めを怠る

研修後の成果を適切に評価し、必要なプログラムの改善を行わないと、次回以降の研修に活かせず、効果的な教育が実施できません。「去年もこうだったから、今年もこれで」といったやり方では、有効な育成の仕組みを作ることは非常に困難です。

 

研修を行った後は、1on1や匿名性のアンケート等で参加者からのフィードバックを集め、その後の行動についても追いかけることで、研修の成果を見える化することが大切です。研修において何がどう機能したのかを適切に掴むことで、より内容が洗練されていくのです。

 

 

 

 

ポイント1: 目的に基づく研修選定

効果的な社員教育のためには、単に研修を実施するだけではなく、選定のプロセスが重要になってきます。その際の最初のポイントは『目的に基づく研修選定』です。

 

目的に合致した研修を選ぶことで、社員教育の成果を最大化することが可能です。以下に詳しく解説していきます。

 

 

 

研修目的を明確化する方法

研修の目的を明確にすることは、研修を効果的に作用させる上での大切な前提条件となります。目的を明確にする手法としては、まず何を学ばせたいのか、どんなスキルを身につけてほしいのかを明確に定義する必要があります。

 

実際の業務がどんなものであり、仕事のどんな場面で何のスキルが必要か、またそのスキルについて、どの程度の範囲を理解していることが求められるのか、なるべく具体的に洗い出しましょう。

 

その上で、どのような研修を選ぶべきかを考えます。目標が明確であればあるほど、どの研修が適切かを判断しやすくなります。

 

また、適切な目標設定ができると、研修の成果を評価する際の基準も設定しやすくなります。具体的な目標設定ができたら、それを達成するためのステップを設定します。研修が終わった後、それらのステップが達成されているかを確認することで、研修の効果を正しく測ることができます。

 

 

 

研修形式の選択

研修の形式としては、対面形式とオンライン形式、二つを合わせたハイブリッド形式の3つが主な選択肢となります。

 

・対面形式・・・対面でのコミュニケーションやロールプレイなど実践的な学習を求められる場合に有効です。受講者同士のコミュニケーションも取りやすく、研修後のチームビルディングにもよい影響があるでしょう。

 

・オンライン形式・・・参加者の時間や場所の制約を緩和し、自己ペースで学習を進められる利点があります。近年リモートワークも急速に進んだことから、研修の段階でオンラインでのコミュニケーションが自然と身に付けられるという点もメリットです。

 

・ハイブリッド形式・・・両者の良いとこ取りといえる形式で、効果的に活用すれば双方のメリットを最大限に引き出せます。座学はリモートで、実習は対面で、といった形ですね。

 

形式選択の際には、研修の目的、参加者の特性、会社の状況などを総合的に考慮して決定しましょう。

 

 

 

実践的な研修の重要性

実践的な研修は、知識を実務へと転換する上で大変重要です。具体的な実務でのシチュエーションを模倣したシミュレーションやロールプレイは、学びを仕事に活かすために非常に有効な手段であるからです。

 

また、即時フィードバックを提供できる環境も、受講者の理解を深め、ミスを即座に修正する機会を得られます。実践の時間が豊富にあることで、インプットをアウトプットへ変換し、抽象的な理解から具体的な技能へとつなげることが可能です。

 

実務で早期に即戦力となることを目標とするのであれば、実践は最も重要な部分と言えるでしょう。

 

 

 

 

ポイント2 : 参加者の動機付け

参加者の動機付けは、研修の効果を最大化するためにも大切です。受講者に対し、「何のために、何を学ぶ必要があるのか」を明確に提示するようにしましょう。

 

これらの動機付け戦略を適切に活用することで、参加者のやる気も高まり、研修の効果も出やすくなるでしょう。

 

 

 

研修へのモチベーション向上策

研修への参加者のモチベーションを高める試みは、研修が成功する上で極めて重要です。まず、各参加者が研修から具体的に何を得ることができるのか、そのメリットを明示することが大切です。

 

これには、直接的なスキルアップだけでなく将来を見据えたキャリアアップの可能性も含みます。また、自身の成長や進歩のイメージが見える形で提示されることも、参加者のモチベーションを保つために有効です。

 

具体的には、研修前後のスキルチェックや定期的な面談などを行い、研修の目的やメリットを参加者にしっかりと伝える機会を持つことが有効でしょう。

 

また、既存社員向けの研修であれば、受講による単なる業務負荷増にならないよう、研修時間の確保や業務調整のサポートも重要です。

 

 

 

成果に対する評価とフィードバック

研修への参加者の動機付けは極めて重要ですが、その評価とフィードバックもまた、欠かせない要素です。

 

成果の見える化やフィードバックなしでは、参加者の学びは深まらず、効果も実感しにくいものです。また次のステップへ進むための自己改善点を見つけることも困難となります。

 

研修終了後、目標達成度や成果をきちんと視覚化して評価し、参加者一人ひとりにフィードバックを行うことが求められます。

 

そしてこれを単なる形式で終わらせず、参加者が具体的な改善策を見つけるきっかけになるような具体性と具体的なアドバイスを含めることが大切です。子供も大人も、「頑張りをちゃんと見ていてくれる」「褒められるともっと頑張れる」という点は同じということがわかりますね。

 

これにより、参加者は「もっと成長したい」という意欲を一層高め、以降の研修にも積極的に参加することでしょう。

 

 

 

 

ポイント3: 教育内容の質の担保

質の高い研修を提供できるか否かは、そこに投じられる時間や労力の価値を決定づけるものです。

 

このセクションでは、質の保証を図るための3つの基本的な手段について説明します。

 

 

 

① 質の高い講師の選定方法

質の高い講師の選定は、研修の成功を大きく左右します。専門知識や実績、講義スキルを兼ね備えた講師を選ぶことが基本です。

 

また、講師が参加者のレベルやニーズに応じて柔軟にコンテンツを変えたり、適宜フォローを行う対応力も求められます。また、研修後のフォローアップ能力も重要です。

 

外部研修を活用する際には、口コミやサイトを精査し、豊富な教育実績があること、現場での経験も充分に持ち合わせている、指導力の高い講師であることを事前に確認しましょう。

 

 

 

② 教育プログラムの評価基準

内製での研修、外部研修にかかわらず、教育プログラムの内容を正しく定めることは、研修が期待した効果を上げるために要となるステップです。

 

まず、教育内容が明確で理解しやすいかどうか、業務ニーズに対し適切な内容であるかを確認しましょう。ここを怠ると、時間の無駄になってまいかねません。できるだけ細かく評価したいところです。

 

次に、研修の進行方法と時間配分は適切であるか、理論だけでなく実践的な学習が豊富に含まれているか、参加者が活発に参加できる機会が設けられているかをチェックすることが重要です。

 

また、研修で参加者が習得した知識やスキルを実際の業務にどの程度適用できそうかもよく見て判断しましょう。

 

 

 

③ 継続的なプログラム改善

研修プログラムは一度完成すればそれをずっと繰り返すだけ、というものではありません。社会のニーズは変わり、社員のスキルも成長し、新たなトレンド技術や手法が生まれます。

 

それに伴い、研修プログラムも常に見直しを行い、必要に応じて改善すべきです。継続的なプログラム改善の実行なしでは、古い知識のままで新たな課題に対応できず、最終的な成果に影響を及ぼす恐れがあります。

 

改善を継続的に行うためには、先のセクションでも述べたように参加者からのフィードバックを収集することが重要です。それからそのデータを分析し、課題や改善点を抽出しましょう。その結果をもとに研修プログラム内容の見直しや、教材の改善を行います。

 

こうした一連のプロセスを継続的に行うことで、より効果的な研修プログラムが形成され、社員の成長速度、精度を高め、会社全体の業績にもつながってくるのです。

 

 

 

 

ポイント4: コストとリターンの評価

コストとリターンの評価は、研修の選択において重要な要素です。社員教育は投資ですので、その投資に対するリターンをしっかり考察しましょう。決して安易に研修を選択するのではなく、予算と効果をバランス良く考える視点が必要です。

 

 

 

研修のコスト対効果分析

研修のコスト対効果分析は、企業にとって重要な判断材料となります。まず、研修にかかった実際の費用を明確に把握することが大切です。これには、研修費用だけでなく、研修に参加する社員が通常業務から離れることによる機会損失も考慮に入れるべきでしょう。

 

次に、研修後の社員のパフォーマンス改善や業績向上を定量的に測定し、その結果をコストと照らし合わせます。これにより、投資したコストに対するリターンが明確になります。

 

ただし、全てを数値で測定するのは難しく、教育効果は長期的な視点で評価することが重要です。そのため、研修の効果を定期的に追跡し、必要に応じて研修プログラムを見直す体制を整えることがおすすめです。

 

 

 

予算内で最大の効果を得る方法

予算内で最大の効果を得るためには、各社員のスキルレベルや目指すキャリアパスに合わせた精度の高い研修選択基準が求められます。

 

全体の教育計画の中で、個々の社員が必要とするスキルアップのための研修を選択しましょう。また、研修費用に見合った成果を評価するためには、研修前後のスキル差や業績改善などの具体的な指標で測定することが効果的です。

 

研修の価値を十分に理解・評価し、その後のリターンが確実に見込めるかをしっかりと検討しましょう。

 

 

 

長期的な成果の視点

研修の効果を評価する際、直後のフィードバックやスキルの向上だけでなく、長期的な視点も重要です。短期的な成果はもちろん期待したいですが、従業員が身につけた知識やスキルが持続的に活用され、組織全体のパフォーマンス向上につながることが長期的な目標です。

 

そのためには、定期的なフォローアップや研修後の支援が重要となります。また、研修の後でも学習を続ける機会を作ることで、研修の効果を長期的に持続させることが可能です。

 

これらの取り組みにより、研修投資が長期的な組織成長に寄与することを確認できます。受けさせっぱなしで終わらないことが大切ですね。

 

 

 

 

効果的な社員研修なら東京ITスクール

効果的な研修の選定方法について、社員教育機関としての見地からお伝えしてきました。

 

要点は理解できたものの、自社にとって適切な研修プログラムの判断にお悩みの方、目標設定・評価軸の設定がうまくできずお困りの方、社員育成の課題は私たち東京ITスクールにお任せください。

 

 

 

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 東京ITスクール 金坂
 SEとしてB2Cアプリ開発、金融系システム開発などを経験後、人事部で採用業務を担当。
 現在は東京ITスクールの講師として新人研修から階層別研修、人事向けセミナーまで幅広く登壇。
 猫を3匹飼っている猫好き。

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