3ヶ月は長い?研修の適切な期間とは
公開日:2024年06⽉14⽇最終更新日:2024年06⽉14⽇
新人研修の期間について、「3ヶ月は長い?」と感じる企業もあれば、それが「ちょうど良い」と考える企業も存在します。
適切な期間は、企業の規模や業種、必要なスキルセット、そして何よりも新人が身につけるべき能力によって大きく異なります。短すぎても長すぎても結果は出ない…これが新人研修の難しさでもあります。
貴社に最適な研修期間を判断する上で、本記事がご参考になれば幸いです。
新人研修、適切な期間とは
新人研修の適切な期間を決定する際には、企業の業種や職種、そして何よりもその研修の目的が重要となります。
一般に、知識をつけるための研修では数週間から1ヶ月、技術やスキルを身に付ける研修では2~3ヶ月程度が目安とされています。
ただし、これはあくまで一例であり、企業の個々のニーズに応じて期間は変動することを覚えておきましょう。期間に固執するのではなく、新人が必要とする知識やスキルをしっかりと身に付け、実際の業務で活躍できるようになることが最終的な目標です。
最も多いのは3ヵ月
研修期間の長さは業界や職種、企業の方針など多岐にわたりますが、一般的には3ヶ月が最も多いと言われています。
これは新入社員が会社の基本的な業務を理解し、自身の職務に必要なスキルを身につけ、社風に馴染むために必要な期間とされています。3ヶ月あれば、基本的な業務スキルはもちろん、企業文化や規範、チームワークなどを学ぶには十分な時間と言えるでしょう。
ただし、職種や業務内容によっては、より長い期間を取ることもあります。
業種によっては1ヶ月、それ未満のところも
新人研修期間は3ヶ月のところが多いものの、業種によっては1ヶ月、またはそれ以下の期間で研修を終えるところも多くあります。例えば、飲食業界では、マニュアルが整備されているため、短期間での研修が可能で、現場での実習など実務スキルの習得を重視します。
一方、製造業では安全教育や機械操作の研修が必要となるため、やや研修期間が長くなる傾向にあります。研修期間は業界や職種の特性、求められるスキルによって大きく変わることがわかりますね。
職種別の平均的な研修期間・内容
職種による新人研修の期間と内容は大きく変わります。
ここでは事務職・技術職・営業職の3つの職種別に、平均的な研修期間と内容について解説します。
① 事務職
事務職の研修期間は、企業の規模やその業務内容により変わりますが、1ヶ月~3ヶ月が一般的です。
この期間で基本的なビジネスマナーやパソコンスキル、業務に必要な専門知識などを習得することを目指します。また、社内のルールや業務フローを理解するためのオリエンテーションも行われます。
業務により直接的な知識や技術が求められる場合は、専門的な研修も含まれることがあります。パソコンスキルについては、エクセルやワードの基本操作はもちろん、企業が使用する特定のソフトウェアの操作方法を学ぶことも多いです。顧客対応のマナーを学ぶ研修も多く実施されます。
② 技術職(ITエンジニア・機械系など)
技術職の研修期間は一般的に2~6ヶ月とされています。特にITエンジニアや機械系技術職の場合、プログラミング技術や機械設計のスキルなど、専門的な内容を身につけるために多くの時間が必要となります。
また、固有の業界知識や企業独自のシステムについて理解する必要もあるため、他職種と比較して長めの研修期間が設けられる傾向にあります。
研修内容は業界知識や基本的なシステム操作、プログラミング言語の習得などを含み、従業員が必要とするスキルに合わせてカスタマイズされます。
③ 営業職
営業職の研修期間は比較的長めで、2ヶ月から3ヶ月が一般的です。営業の特性上、顧客と直接接する機会が多いため、会社のビジョンや商品知識、そして営業技術をしっかりと身につける必要があります。
加えて、実際の現場でのロールプレイを交えた研修が行われることも多く、顧客とのコミュニケーションスキル向上に役立ちます。しかし、長期間の研修は業務を遅らせる可能性もあるため、各企業で研修の設計や期間の最適化が求められます。
最適な研修期間の決め方
最適な研修期間を決定するためには、以下の2つの要点を押さえることが大切です。
- 明確な目的に基づいたプログラム内容の決定
- プログラム内容に合わせた期間の割り出し
この要点を押さえることで、適切な研修期間を見つけ、新人が会社の一員として活躍するための土台を確実に築くことが可能となります。以下にそれぞれ解説します。
明確な目的に基づいたプログラム内容の決定
まずは、研修の目的を明確化しましょう。目的が不明確な研修は、効果が出るまでに時間がかかるばかりでなく、参加者の混乱や無駄な時間を生む恐れがあります。
身に付けるべきスキルと到達すべきレベル、実務のどの場面で活用できるようにするかなどを、目標や期待値をしっかりと可視化し、それに基づいてプログラム内容を設計します。
例えば、会社の文化理解を目的とするなら、社内の歴史や価値観を学ぶ講座を、スキル習得を目的とするなら、資格取得のための学習を、業務知識を目的とするなら、実際の業務フローを学ぶワークショップをプログラムに組み込むといったように、目的に応じた内容を選びましょう。
この時、一度に多くを詰め込みすぎず、新人が消化しきれる程度の内容に抑えることも重要です。
プログラム内容に合わせた期間の割り出し
研修のプログラム内容が決まったら、具体的な研修の内容を先に構築し、それがどの程度の期間を要するかを割り出して、研修期間を決めます。
例えば、基本的なビジネスマナーや業界知識の習得だけであれば、1ヶ月でも十分かもしれません。一方で、専門的な技術習得や、業務上必要な特定のスキルを習得するための研修では、数ヵ月以上を要することもあります。
研修期間は必要な内容を網羅できるように、柔軟に設定しましょう。また、研修中の成果を確認するフィードバックの時間も含めて設計するのが理想的です。
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研修期間を考える上でのポイントを解説してきました。しかしながら初めて研修を行う場合や、これまで内製での研修に手ごたえを感じられていない場合、効果的なプログラムの構築や適切な期間の判断が難しいこともあるでしょう。
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SESで現場PG、SEとして活躍後、受託開発のPMとして多数の開発プロジェクトを経験。
主に金融系案件を担当。
現在はこれまでの経験を活かして東京ITスクールのカリキュラムや教材開発業務に従事。
趣味はサイクリング。