研修会とは?セミナー・講演会との違いと特長を解説
公開日:2024年07⽉13⽇最終更新日:2024年07⽉13⽇
社員の育成にはさまざまな方法があります。研修会・セミナー・講演会など区別がつきにくいのではないでしょうか。
この記事では、研修会とはどのようなものかを中心に、セミナーや講演会との違いについて解説します。以下の内容を具体的に説明していきます。
・研修会の基本概念とセミナー・講演会との違い
・研修会の種類と形式
・セミナーの特長と利点
・講演会の特長と利点
研修担当者の方は参考にしてみてください。
研修会・セミナー・講演会とは
初めに、研修会・セミナー・講演会とは何かについて解説します。以下の側面からまとめます。
・研修会の基本概念
・セミナーとの違い
・講演会との違い
・研修会の特長
・研修会の目的
順に見ていきましょう。
研修会の基本概念
研修会とは、特定のテーマやスキルについて深く学び理解を深めるための集まりを指します。この集まりは一般的に講師や専門家による講義や演習を中心に行われ、参加者は新たな知識や技術を身につけることを目指します。
具体的には、新入社員のビジネススキル研修やITエンジニアの最新技術研修などがあります。大手企業では、専門的な知識を深めるための研修を定期的に開催しています。また独自のエキスパートを育成するため、企業内で研修プログラムを実施することもあります。このような研修会は、組織全体のスキルアップを促進し競争力を向上させるために非常に重要な役割を果たしています。
セミナーとの違い
セミナーと研修会の主な違いは、参加者の役割と目的にあります。セミナーは専門家が特定のテーマについて進行し、参加者が講師から直接知識を収集する場です。
ここでは一方的な情報伝達が主となり、深い議論や質問はあくまで講師の話を深堀るためのものとなります。一方、研修会は参加者がアクティブに参画し新たなスキルを習得したり既存のスキルを磨き上げたりする目的があります。たとえば企業の新入社員研修では、実務で必要な技術やビジネスマナーを身に付けるための研修が行われます。
このように、研修会とセミナーは似ているようでいて、その目指すところに大きな違いがあります。
講演会との違い
講演会と研修会の主な違いは、主に「目的」と「価値提供の形」にあります。
講演会は、専門家や有識者が特定のテーマについて深く語ることで参加者が新たな知識や視点を得ることを目指しています。一方、研修会は知識の習得だけでなく特定のスキルの習得や職場での実践能力の向上も目指す傾向にあります。
また講演会は一方向性の情報提供が中心であるのに対し、研修会は実際に手を動かす実践的な学習や参加者間のディスカッションを通じた互いの学びの深化を重視していることが多いです。
これらの違いを踏まえて、目的に合わせた選択が重要です。
研修会の特長
研修会の特長は、実践的なスキルと知識の習得を前提とした構成が多い点です。具体的には、業務に直結する内容の学習、役割ごとの専門性を深めるカリキュラム、個々人のスキルレベルに適応したトレーニングなどが含まれます。
研修会は、一般的に受講者がアクティブに参加し互いに学び合うことを促します。そのため、研修期間中は、受講者間での情報共有や意見交換が積極的に行われ、多角的な視点から問題解決の手法を学ぶことが可能です。また実際の業務を想定したケーススタディやロールプレイングを駆使し即戦力となる人材を育成することを目指します。
これらの特長により受講者は具体的なスキルを習得し自己成長を加速させることが期待できます。
研修会の目的
研修会の目的は主に3つあります。
その一つ目は、従業員の業務能力の向上です。研修会では、新入社員が業務に必要な基礎知識を身につけるだけでなく中堅社員も自身のスキルをブラッシュアップする機会を得ます。たとえばIT業界では新しい技術トレンドを追うための研修がよく行われています。
二つ目は、社員のモチベーション向上です。研修を通じて自身の成長を感じることで働く意欲を高めることが期待できます。
三つ目は、組織文化の醸成です。新入社員に企業の理念や業界の常識を教えることで社員一体となった組織風土を作り上げることが可能となります。
これらの目的を達成することにより研修会は企業の発展を支える重要な要素となります。
研修会の種類と形式
次に、研修会の種類と形式について解説します。次の3つがあります。
・社内研修と社外研修
・集中研修と分散研修
・オンライン研修とオフライン研修
順に見ていきましょう。
社内研修と社外研修
社内研修と社外研修にはそれぞれ特徴と利点があります。
社内研修は、社内の専門家や上級職が自社文化や業務スキルを伝えるもので、新入社員へのオリエンテーションや、人事評価制度の説明などが行われます。一方、社外研修は外部の専門家を招き、一般的なビジネススキルや専門知識を学ぶものです。
社内研修は社内の文化や情報の浸透が期待できますが、社外での視野や新たな視点を得にくいという欠点があります。逆に社外研修では新鮮な知識や視点が得られ、社内に還元することで組織全体の成長に寄与しますが、費用や時間がかかることが欠点となります。
企業はそれぞれの特徴を理解した上で、目的に応じて適切な研修を選択することが重要です。
集中研修と分散研修
集中研修と分散研修とは、それぞれ違う特性と効果を持つ研修形式です。
集中研修は一定期間を設け、集中的に学習を行う方式です。これにより時間を区切って深く知識を身につけることができます。一方、分散研修は学習を一定の期間に分散させ、定期的に行う方式です。これは、新たな知識を定着させ、長期的にスキルを維持する効果があります。
どちらの方式を選ぶかは企業の目指す結果や研修の目的によります。
オンライン研修とオフライン研修
オンライン研修とオフライン研修には、それぞれ特有の利点と注意点があります。
オンライン研修は場所や時間を選ばず、自身のペースで学習することが可能です。また講師との直接的なコミュニケーションが限られることから、自己学習能力を高める機会にもなります。
一方、オフライン研修は、実際に講師と対面し具体的なアドバイスをもらうことができます。また同じ研修を受けている他の参加者との交流もあり、学習のモチベーションを高く保つことが可能です。
どちらを選択するかは、参加者の学習スタイルや研修の目的によります。
セミナーの特長と利点
次に、セミナーの特長と利点についてまとめます。以下のように分けて解説します。
・セミナーの特長
・セミナーの利点
・研修会との比較
1つずつ見ていきましょう。
セミナーの特長
セミナーの特長は、主に三つあります。
一つ目は「独自の専門知識」を深堀することが可能な点です。多くのセミナーは特定のテーマに注力していますので、そのテーマについての深い理解を得ることができます。
二つ目は「直接的な意見交換」が行える点です。参加者同士のディスカッションや講師からのフィードバックを直接受けることが可能で、学習が深まります。
三つ目は「最新の情報」を手に入れられる点です。セミナーは専門家が直接講演を行うため、業界の最新動向や最先端の知識を得るチャンスとなります。
これらの特長を生かし自社のビジネスや人材育成に活用することが可能です。
セミナーの利点
セミナーの利点はいくつかあります。
まず様々な業界や分野の専門家から直接学ぶことができます。これにより最新の情報や実践的な知識を得ることが可能で、これは自己学習だけでは得られない大きな利点です。
また参加者同士の交流が可能な点もセミナーの魅力的な要素です。他の受講者とのネットワーキングを通じ、新たな視点やアイデアを得ることができます。
さらにセミナーは一定のテーマに対して深く学べる機会を提供してくれます。これにより特定のスキルや知識を高めたいときに最適な学習環境となります。
最後に多くのセミナーでは参加者の質問や意見交換ができるよう時間が設けられています。
これにより自分自身の疑問点をクリアにしたり、より深い理解を得ることができます。
研修会との比較
セミナーと講演会は一般的に、専門的な知識や最新の情報を一方的に伝えることが主な目的です。対して、研修会は指導者と参加者との相互作用を重視し具体的なスキルを身につけることが重要なオプションとなります。
また研修会では個々の参加者が直面する課題解決に焦点を当てる場合もあります。たとえば一部の企業では、新入社員のオンボーディングプログラムの一環として研修会を実施することで、企業文化や業務に必要な基本的なスキルを効果的に習得させています。
またマネジメント研修などでは、リーダーシップスキルやチームマネジメントの手法を学ぶ機会となります。
講演会の特長と利点
最後に、講演会の特長と利点についてまとめます。以下の内容に分けて解説します。
・講演会の特長
・講演会の利点
・研修会との比較
順に見ていきましょう。
講演会の特長
講演会の特徴は、その一方的な形式にあります。専門家や著名人がその知識や経験を共有する場で、聞き手はその情報を吸収することが主です。
また特定のテーマについて深く理解することができる点も大きな特性と言えます。講演者の視点や考え方、経験を通じて、新たな視点や知識を得ることが可能です。大企業が経済学者や有名ビジネスマンを招聘した講演会などが例として挙げられます。
これらは、参加者が現場の直接的な経験や一流の専門知識を得られる貴重な機会となるでしょう。
講演会の利点
講演会の最大の利点は、一流の専門家や経験豊富な実務家から直接学べる機会があることです。そのため、最先端の情報や深い知識を得ることが可能です。
また規模が大きければ、自身の見識を広げるだけでなく多様な参加者との交流から新たな視点やアイデアを得ることもできます。
さらに一般的に講演会では具体的な事例を交えながら話が進められるため、抽象的な知識よりも実践的な情報を手に入れることができます。
以上の点から、講演会は自身のスキルアップやキャリアアップに直結した学びの場となると言えるでしょう。
研修会との比較
講演会と研修会の違いは、その目的と形式にあります。
講演会は一般に、ある特定のテーマについて深く学ぶためのもので、著名な講師から直接学べる機会を提供します。しかし講演会は一方的な話を聞くだけの形式が多く、実践的なスキルを鍛えるのは難しいです。
一方、研修会は参加者が積極的に関与し新たなスキルを習得したり、既存の知識を深めたりすることを目的としています。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。