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新入社員研修の評価における3つの重要ポイントを解説

公開日:2024年06⽉28⽇最終更新日:2024年06⽉28⽇

新入社員研修の評価における3つの重要ポイントを解説

新入社員研修を適切に評価することは、研修の効果やその後の育成を考える上でとても重要です。しかし、有効に評価するためにはどのようなステップを踏むべきなのでしょうか?

 

この記事では研修を評価する上での、以下の3つのポイントを解説します。

 

  1. 研修の目的とゴールの設定

  2. 評価基準の明確化

  3. フィードバックの提供

 

研修の評価方法の理解を深め、新入社員の能力を最大限に発揮させるための実践的なヒントを得ることができる内容となっています。教育担当者の方は是非参考にしてみてください。

研修の目的とゴールの設定

研修の効果を正しく評価するためには、まず新入社員研修の目的とゴールの明確化が欠かせません。

 

研修を通じて何を達成したいのか、何を向上させたいのかを明示することにより、具体的なアクションプランが作成されやすくなり、評価もしやすくなります。

 

 

 

目的の明確化

新入社員研修の目的を明確化することは、研修を考える上での最初のステップとなります。企業のビジネス需要や新入社員に身に付けさせたいスキルに応じて設定する必要があります。

 

目的が明確であればあるほど、それを達成するための効果的な研修プログラムを設計しやすくなりますので、しっかりと時間を取って考えましょう。

 

 

 

ゴールの具体化

ゴールの設定は抽象的なものではなく、具体的な結果を達成するためのステップを明確にすることが必要です。

 

例えば、「プログラミングスキルを向上させる」ではなく、「特定のプログラミング言語で基本的なコーディングができるようになる」のような具体的な目標をリストアップします。

 

新入社員自身が自分の進捗を明確に把握でき、研修を通じて何を学び、どのような成果を得るべきかが明確になるとともに、担当者もそれぞれの新入社員の進捗と評価がしやすくなります。

 

 

 

目標達成指標の設定

目標達成指標とは、達成すべき目標の具体的な定義と、その達成度を数値や指標で可視化する手段のことです。研修が効果的に行われているか、新入社員が目標を達成しているかを明確に把握するためのものです。

 

例えば、技術的なスキルアップを目指す研修では、定期的なテストのスコアや業務でのエラー発生率の低減など、具体的な数値を目標達成指標とすることができます。

 

また、コミュニケーション能力向上を目指す研修では、他者からのフィードバックの改善や、チーム内の円滑なコミュニケーションの実現などを指標とすることが有効です。

 

各研修の目的やゴールに応じた指標設定が成功のカギとなります。

 

 

 

 

評価基準の明確化

新入社員研修の評価基準を明確にすることは非常に重要です。明確な評価基準を設定することで、研修の効果を正確に把握し、必要な改善点を見つけ出し、新入社員一人ひとりの成長を促進することが可能となります。

 

 

 

効果的な評価基準の設計

研修の評価基準を設計する際は、その研修の目的に直結した指標を用いることが重要です。目標設定のところでもお伝えしましたが、どのようなスキルや知識を身につけることが求められているのか、どの程度のレベルまで達成すべきなのかを事前に明確にし、その達成度を測るための具体的な基準を設定する必要があります。

 

効果的な評価基準は、参加者が自身の成長を理解しやすく、また指導者が個々の参加者の進歩を把握しやすいものでなければなりません。

 

また、評価基準は公平性を保つために、すべての参加者に等しく適用できるものであるべきです。基準を設定したら、それを参加者に明示することで、研修に対するモチベーションを高め、自己評価の機会を提供することができます。

 

頑張りの方向性がわかれば、その分研修の効果も出やすくなることが期待できますね。

 

 

 

技術的スキル評価

新入社員の研修評価において「技術的スキル評価」は、具体的な業務スキル、つまりソフトウェアの操作能力や特定の工具の使い方、専門的な知識などがこれに該当します。

 

コンピューター関連の職業であれば、プログラミング言語の理解度やデータ分析スキル、システム設計の進行管理などが評価項目になるでしょう。

 

技術的スキル評価では、新入社員が得た知識を正しく理解し、それを実際の業務に活用できるかをチェックします。具体的には、模擬業務や実際の業務でそのスキルを適用できるか、またその成果が期待通りのレベルに達しているかが評価の対象となります。

 

 

 

ソフトスキル評価

ソフトスキルの評価も、新入社員研修の評価において重要な視点となります。ソフトスキルとは、コミュニケーション能力や問題解決能力、リーダーシップなど、職場での人間関係や業務遂行に重要な非技術的な能力のことをいいます。

 

適切なソフトスキルの評価を行うことで、新入社員がチーム内で円滑にコミュニケーションを取るための基礎を身につけられているか、問題解決能力を有しているか等を確認できます。

 

そのため、研修時のグループワークの進行状況や、プレゼンテーションの質など、直接的にソフトスキルを見る機会を設け、評価する必要があります。また、360度フィードバックなど、周囲の評価を取り入れる方法もあります。

 

 

 

パフォーマンス評価

新入社員のパフォーマンス評価は、その研修が効果的に機能しているのかを把握する上で非常に重要です。新入社員が研修中に学んだ知識やスキルを仕事場でどの程度活用しているのか、また、その結果としてどの程度の業績向上を達成しているのかを評価します。

 

パフォーマンスの指標は業績目標達成率や業務効率、更には顧客満足度などが考えられます。重要なのは、これらの評価基準が具体的で測定可能なものであることです。

 

また、パフォーマンス評価は定期的に行い、その結果を新入社員にフィードバックすることで、効果的な成長を促すことができます。

 

 

 

研修テストの重要性

研修テストの重要性について語れば、それは新入社員が習得した知識とスキルをどの程度理解し、実践できるのかを評価する上で欠かせないものです。テストは研修内容の理解度だけでなく、新社員の学習意欲や積極性も測定する手段となります。

 

また、問題点や改善点を見つけ出すことで、研修プログラムそのものの改善にもつながります。必ずしも難易度の高いテストを作成する必要はありませんが、各研修内容が効果的に学習されているかをチェックする手段として、適度な難易度と範囲のテスト作成は重要です。

 

 

 

 

フィードバックの提供

フィードバックを提供することにより、新入社員は自分のスキルやパフォーマンスについての認識を深め、改善点を明確に認識することができます。企業側も新入社員の成長を確認することができるので、具体的な指導策を立てるための貴重な情報を得ることが可能です。

 

フィードバックはタイミングや方法に工夫を凝らし、効果的なものとなるよう心掛ける必要があります。

 

 

 

フィードバックのタイミング

適切なタイミングで効果的なフィードバックを行うことで、新入社員の学習効果を高め、理解を深めることができます。フィードバックは基本的に、研修の途中と終了後に提供するのが一般的です。

 

途中でのフィードバックは進行状況の把握や改善点の発見に役立ち、研修終了後のフィードバックは全体的な評価や次のステップへの誘導に役立ちます。ただし、フィードバックのタイミングは新入社員の学習速度や理解度によって調整し、柔軟に対応するようにしましょう。

 

 

 

効果的なフィードバック方法

効果的なフィードバック方法を採用することで、受講者の理解度を深め、次への改善点を明確にすることができます。

 

まず、具体的かつ明瞭にフィードバックを行うことが求められます。抽象的な指摘ではなく、具体的な事例を挙げて、何が良くて、どこに改善が必要かを明らかにします。

 

次に、フィードバックはポジティブな面と改善が必要な面、両方をバランス良く伝えることが重要です。適切なほめ方も重要で、具体的な行動や結果に対して評価を行います。

 

改善点を伝える際には、ただ欠点を指摘するのではなく、どうすればより良くなるかという提案を一緒に伝えることで、受け手が前向きに受け止めやすくなります。

 

効果的なフィードバックができることで、受講者は自分の行動と結果をより明確に理解することができます。

 

 

 

フォローアップ研修の導入

研修を終えた後でも、新入社員が実際の業務に取り組んでいく過程で新たに生じた疑問を解決し、困難に対する対処法を教えるためのフォローが求められます。

 

フォローアップ研修は、初期研修で学んだ知識やスキルが定着しているかを確認する機会でもあり、新入社員自身が自己成長を自覚できる場ともなります。企業自身がそれぞれの新入社員の成長状況を把握するためにも、定期的な実施が推奨されます。

 

 

 

 

様々な評価技術の紹介

新入社員研修の評価手法は色々なものがありますが、最善の結果を得るためには、適切な評価手段を採用し、その効果を最大限に引き出す必要があります。以下に例を紹介します。

 

 

 

評価マトリックスの活用

評価マトリックスは、評価項目と評価基準を一覧にしたもので、研修受講者の能力やスキル、進行度を客観的に把握するためのツールです。

 

具体的には、例えば「技術的スキル」を評価する際、具体的なスキル項目(プログラミング言語の理解度、問題解決能力など)とその評価基準(初級、中級、上級など)をそれぞれに挙げ、スコア付けを行います。この結果を元に各受講者の強みや弱点を明示し、個別の成長計画を立てる材料とします。

 

全体の進捗管理や強化すべき領域の把握にも役立ちます。一貫した評価基準で評価することは、公平性を保つためにも重要です。

 

 

 

ピアレビューと自己評価

ピアレビューは、同僚が互いのパフォーマンスを評価し合う方法で、客観的な指標と主観的なフィードバックを受け取ることができます。

 

自己評価は、自分自身のパフォーマンスを評価する手法で、自己認識を深める助けとなります。これらの手法は、新入社員が自身の強みや改善点を理解するうえで有効です。

 

ただし、自己評価で過剰に自己評価を下げる傾向がある新入社員には、適切なガイダンスを行うことが重要です。

 

 

 

実務シミュレーションの評価

実務シミュレーション評価は、具体的なビジネスシーンや業務を模した状況を再現し、新入社員がその中でどのように行動を起こし、結果を出すかを評価する方法です。

 

新入社員が理論だけではなく実際の業務に対する理解度や対応力を測ることができ、具体的な問題解決能力やコミュニケーションスキルを直接見ることも可能です。

 

ただし、現実の状況を完全に再現することは難しいため、結果の解釈には注意が必要です。他の評価方法と組み合わせて使用することで、より高い精度で新入社員の能力を評価することができるでしょう。

 

 

 

 

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 東京ITスクール 山口
 SESで現場PG、SEとして活躍後、受託開発のPMとして多数の開発プロジェクトを経験。
 主に金融系案件を担当。
 現在はこれまでの経験を活かして東京ITスクールのカリキュラムや教材開発業務に従事。
 趣味はサイクリング。

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