テレワーク研修!導入をスムーズに進める方法
公開日:2024年06⽉28⽇最終更新日:2024年12⽉24⽇

テレワーク研修は、テレワークをスムーズに導入するための重要な手段です。
どのように研修を実施するか検討中の方に、本記事では
- テレワークの基本と、そのメリットとデメリット
- 効果的なコミュニケーション方法と技術的準備
- 自宅での働き環境の整備と、最適な研修の選び方
ついて解説します。
テレワークの導入にあたり、効果的な研修をする上で、本記事がお役に立てば幸いです。
テレワークの基本とは
テレワークとは、場所に縛られない働き方のことをいいます。企業毎の規則にもよりますが、自宅やカフェなど、オフィス以外の場所から仕事を行うことが可能です。
そのため、適切なITツールの選定や操作方法の習得が必要となります。テレワークでの業務は自己管理能力が問われる一方で、労働時間の自由度が高まり、仕事とプライベートのバランスをとりやすくなるなど、多くのメリットがあります。
ただし、コミュニケーションの取りづらさやセキュリティ面での課題など、理解と対策が必要な側面もあります。これらの基本を押さえ、適切な研修を受けることで、スムーズにテレワークを導入することが可能になるでしょう。
メリットとデメリットの理解
テレワークのメリットとして、最も挙げられるのは自由な働き方が可能という点です。自身の最も集中できる環境や時間配分で作業を行うことで、生産性の向上が期待できます。また、通勤時間の短縮や自己管理スキルの向上といった、個人のメンタル面にもメリットが大いにあるのです。
一方、デメリットとしては、プロジェクト組織のコミュニケーション不足や、不十分な情報共有によるミスの発生といった点が考えられます。さらに、自宅での仕事になると私生活との境界が曖昧になり、仕事のメリハリをつけることが難しくなることもあります。
これらを理解した上で、正確な準備と適切な対策を行うことで、テレワークのメリットを最大限に引き出すことが可能になります。
テレワークに適した業務の例
テレワークに適した業務は多岐にわたります。まず、情報を共有する必要があるが、直接的な人々との接触が少ない業務がテレワークに適しています。例えば、プログラマーやライター、デザイナーなどがこれに当たります。
次に、電話やメールを通じて顧客対応を行う業務も適しています。これは、カスタマーサポートやテレマーケティングが該当します。また、データ分析やマーケットリサーチなどのリサーチ業務や、経理や人事などのバックオフィス業務もテレワークに適しています。
ただし、これらの業務には適切なセキュリティ対策や情報管理が求められます。
テレワークにおける業務マネジメントに必要なこと
テレワークにおける業務マネジメントは、オフィスで共に働く場合とは違った課題があります。マネージャー職の方は、以下を参考にテレワーク後の業務管理を考えていくとよいでしょう。
目標設定とパフォーマンスの評価基準を明確にする
まず、業務の進捗を効果的に把握するために、目標設定とパフォーマンスの評価基準を明確にすることが重要です。
チームメンバーがリモートで作業している場合でも、共通の目標に向かって適切に進行していることを確認するために、定期的なチェックインを行いましょう。
業務のプロセス、必要なタスクと進行状況を可視化する
次に、成果物の品質を維持するために、プロセスの透明性を確保することが求められます。
これには、プロジェクト管理ツールを活用して、タスクの進捗や優先順位を可視化することが含まれます。これにより、各メンバーが自分の役割を理解し、タスクを効率的に進めることが可能となります。
定期的なコミュニケーションの機会を設ける
リモートワーク環境では、コミュニケーションの質が業務の成否を左右します。
信頼関係を築くためには、定期的なミーティングやフィードバックの場を設け、情報の齟齬を最小限に抑える努力が必要です。また、非公式なコミュニケーションの場を設けることで、チームの結束力を高めることも有効です。
柔軟なマネジメントスタイルを維持する
マネージャー自身もテレワーク環境に適応し、柔軟なマネジメントスタイルを維持することが求められます。
リモート環境特有の課題やタイム感を理解し、チームメンバーが快適に働けるようサポートする姿勢が重要です。これには、柔軟な働き方の許容や、メンタルヘルスへの配慮が含まれます。
対面や電話以外のコミュニケーションに慣れていない方は、オンラインでのコミュニケーションについて理解し、適切な運用を学ぶ必要があるでしょう。
社員のテレワーク導入に向けて、企業側が準備すること
テレワークの導入は、しっかりとした事前準備が成功の鍵です。トラブルを生まないためにも、以下のポイントを押さえて導入に備えましょう。
①テレワークに必要なルールを策定し、サポート環境を整える
社員が安心して働ける環境を整えることが重要です。このポリシーには、勤務時間、業務報告の方法、セキュリティ対策などが含まれます。明確なルールが定められていることで、リモートでの業務でも判断に困ることを減らせます。
ルールを決めるとともに、社員がスムーズにテレワークを開始できるよう、適切なITサポート体制も整えましょう。PCやタブレット等の端末の貸し出しが新たに必要な場合もあります。コスト面も見て検討しましょう。
テレワーク開始以降にテクニカルサポートを提供する専任スタッフの配置や、問題が発生した際の迅速な対応策を準備しておくと良いでしょう。
②テレワーク専用のコミュニケーションツールやプロジェクト管理ツールを導入する
先に述べたSlackやChatworkなどのコミュニケーションツール、そしてnotionやTrelloといったプロジェクト管理ツールは、テレワークを円滑に進めるうえで大変重要なものです。これらのツールを社員が問題なく活用できるよう、レクチャーを実施することが求められます。
また、社員の自宅のネットワーク環境が業務に支障をきたさないよう、必要に応じて通信環境の改善をサポートすることも考慮すべきです。
③社員のメンタルヘルスケアにも留意する
テレワークは利便性や交通費等の経費削減などのメリットもある反面、人によっては孤立感を感じ、業務遂行を困難に感じてしまう場合もあります。
定期的なオンラインミーティングやチームビルディング活動を通じて、チームの結束を維持し、オープンなコミュニケーションを促進することで、テレワークをうまく進めることができるでしょう。
④必要に応じて適切な研修を行う
テレワークの導入に際して、社員が新しい働き方に適応できるよう、必要に応じて適切な研修を提供しましょう。テレワークでは対面でのコミュニケーションが制限されるため、オンラインツールの効果的な活用法や、デジタル環境での自己管理スキルが求められます。これらのスキルを習得するための研修は、社員が業務をスムーズに進める上で不可欠です。
研修の内容については後述しますが、事前の教育があることで社員がテレワーク環境においても安心して働ける環境を作れます。テレワークのメリットを活かすためにも、ストレスなく移行できるよう準備していきましょう。
テレワークでの効果的なコミュニケーション方法
テレワークでは相手の表情や声のトーンを直接感じ取ることが難しいため、効果的なコミュニケーションが求められます。適切な対策を講じることで、テレワークでもスムーズなコミュニケーションを実現できます。
チャットツールの適切な活用
離れた場所同士で業務を行うテレワークでは、SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールが欠かせません。こうしたチャットツールの活用には、いくつかのポイントがあります。
①レスポンスは明確かつ可能な限り迅速に行う
同じオフィスで直接会話をする場合と違い、テキストのコミュニケーションは返信やリアクションをしない限り相手の状況が見えません。依頼や業務連絡について無反応な時間が長いと、相手は内容が伝わっているのかが見えず不安の元になります。
詳細は後から対応するとしても、「内容確認いたしました。取り急ぎご返信まで」等、メッセージの内容が伝わったことを相手に知らせましょう。
②業務の情報やファイルなどは社内ルールに則って共有・公開する
業務で扱う情報(タスクの詳細、顧客情報等)や、遂行のために必要なファイルなどは、社内ルールに則って適切に共有するようにしましょう。あらかじめチームで共有方法を確認しておくと安心です。
コミュニケーションツールのプランによっては、一定期間を超えるとメッセージを遡れない場合も多いです。常に使用するものについては、notionなどのツールを活用して業務専用のページを作り、必要なときにリンクを共有するのもよいでしょう。
③業務や話題ごとに適切にチャンネルを分ける
会社ではたくさんの人が多様な業務に従事しています。自身の業務と関わりのない情報なども一緒くたに送られてきてしまうと、必要な情報を見つけることが難しくなります。
業務やトピック、チームなど、内容ごとにチャンネルを分けて、必要な情報が必要な人に届くよう配慮しましょう。
オンラインコミュニケーションにおける注意点
コミュニケーションの障害として、テレワークでは表情や声の調子が伝わりにくく、誤解を生むことがあります。意図せず冷たい印象を与えることもあるため、メッセージの文面やzoom会議での話し方などには気を配る必要があります。
メッセージであれば「お疲れ様です。」「ご対応いただきありがとうございます。」といったねぎらいの言葉を冒頭に添え、依頼時には「お忙しいところお手数ですが」「お手すきにご確認いたけますでしょうか?」など、誠実かつ柔らかな表現を心がけるようにしましょう。
また、勤務形態などがそれぞれ違う場合もありますので、事前相談もなく「今日中にお願いします」「なるべく早くご連絡ください」など、相手の状況を慮らず一方的に対応を求めるような連絡は極力避けるようにしましょう。まず相談、のマインドが大切です。
zoom会議では、対面の場合よりもはっきりと、ゆっくりめに話すようにすると聞き取りやすいです。適切なタイミングで「ここまででわからないところはありますか?」と質問を受け付けることで、受け手が質問しやすくなります。自分が説明などを受ける側の場合は、うなずくアクションをしっかりと取り、内容を理解できていることが相手に伝わるようにしましょう。
テレワーク導入時におすすめな研修
企業によってITの業務活用状況も様々かと思います。テレワークの導入を効果的に進めるためには、社員の状況に合わせた適切な研修を行うことがおすすめです。
オンラインツールの使い方研修
リモートの状況でも問題なく業務ができるよう、テレワークにおける基本的なツールの使い方を学びます。業務内容にもよりますが、以下のような内容が特におすすめです。
・SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールの活用法
・ZoomやGoogle meetといったオンライン会議ツールの使い方
・ファイル共有やクラウドサービスの操作方法
情報セキュリティ研修:全社員向け
テレワークを始めるにあたって、無意識で情報を危険にさらしてしまうことのないよう、すべての社員が共通のセキュリティ意識を持つことは非常に大事です。情報漏えいやデータ保護に関する知識を深めることが求められます。
ITリテラシー研修:新人、非IT職向け
新たに人材を採用する場合などは、テレワークどころかそもそもPC操作も不安、という人や、ネットやクラウドの概念がわからない、といった場合であればITに関する基礎知識から学ぶ必要があるでしょう。正しい理解ができることで、スムーズにテレワークへ移行できます。
内製での教育が難しい場合には、外部研修の活用を
テレワーク導入時、特に中小企業やITリソースが限られている企業においては、専門知識を持った人材が不足しがちで、効果的な研修を企画・実施するのが難しい場合があります。
このような状況では、外部研修の活用が非常に有効です。外部研修を利用することで、教育のプロが最新のノウハウや実務に即したスキルを効率的に社員に提供することが可能になります。
外部の専門家による研修は、業界のトレンドなども常に取り込みながらブラッシュアップされているため、自社内では得られない視点や知識が得られるのも大きなメリットです。社内の教育担当者の負担を軽減でき、日常業務に集中できる環境を整えることにも繋がります。
オンラインで受講可能な外部研修も多く、時間や場所に縛られない柔軟な学習スタイルを提供しています。これにより、社員は自分のペースで学ぶことができ、テレワークの環境に適したスキルを効率的に身につけることが可能です。
外部研修は、業界特化型のプログラムや、実務に直結したスキルを磨くための実践的なコースなどが豊富にあります。自社業務のニーズに応じた研修を選ぶことで、テレワークの導入だけでなく、長期的な社員育成にも大きく貢献することができます。
テレワークを含めたITリテラシーの研修なら東京ITスクール
テレワークの導入にあたっては、ITリテラシーが重要となります。私たち東京ITスクールでは、テレワークの導入に役立つ研修プログラムを多数ご用意しています。
ITスキルだけでなく、テレワークに必要なコミュニケーション能力やタスク管理能力など、幅広い知識を習得することが可能です。また、研修は柔軟にカスタマイズ可能なため、業務のニーズに合わせたプログラムを組むことができます。以下は研修プログラムの一例です。
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SESで現場PG、SEとして活躍後、受託開発のPMとして多数の開発プロジェクトを経験。
主に金融系案件を担当。
現在はこれまでの経験を活かして東京ITスクールのカリキュラムや教材開発業務に従事。
趣味はサイクリング。