【研修の種類と形式まとめ】効果的な選び方を解説
公開日:2024年06⽉28⽇最終更新日:2025年01⽉09⽇

人材育成をする上で欠かすことのできない研修。しかし、種類が多岐にわたる選びため、選び方に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
この記事を通じて、
1)研修の種類と形式の概要
2)それぞれのメリット・デメリット
3)適切な研修の選び方
を学ぶことができます。それぞれの形式の特性を理解し、あなたの組織にフィットする最適な研修を選ぶためのご参考になれば幸いです。
研修の種類にはどんなものがある?
研修を実施するにあたって、どのように行うか迷っている人も多いでしょう。身につけさせたい技術や職務の特性によって、最適な研修の種類も違ってきます。
研修にはいくつかの形式があり、それぞれの特徴や目的に応じて選択することが大切です。主な研修の種類としては、オンライン研修、オフライン(対面型)研修、そしてハイブリッド研修の三つが挙げられます。
ニーズにフィットしないものを選んでしまうと、思うような効果が出ないこともあるので、それぞれの研修の特徴を理解した上で決めるようにしましょう。
以降のセクションでそれぞれの形式の概要とメリット・デメリットについて解説していきます。
研修の種類①オンライン
オンライン研修は、インターネットを利用して遠隔地からでも参加できる研修形式です。場所を選ばずに学習を進めることが可能で、企業の教育・訓練ニーズを幅広くカバーします。
また、教材の共有や双方向のコミュニケーションも容易で、時間や距離の制約なく、柔軟な学習スケジュールを設定できます。
オンライン形式のメリット
オンライン研修のメリットは、自社の任意のスペースや従業員の自宅など、受講場所を自由に選べる点が挙げられます。自宅やオフィスから受講できるということは、外部の研修会場を押さえる費用や人員コストが発生せず、経済的でもあります。
リアルタイムの双方向コミュニケーションが可能で、質問やフィードバックを即座に行うこともできます。
オンライン形式のデメリット
一方、オンライン研修のデメリットは、直接的な人間関係を構築しにくいという点です。対面ならではの自然なコミュニケーションが難しい点については、工夫の余地があるでしょう。
また、参加者の集中力を維持するためには、独自の教育技術や工夫が必要となります。
研修の種類②オフライン(対面型)
オフライン研修は、一つの場所に集まり、直接対面で行う研修方式で、業務における具体的な技術やスキルを教える際に特に効果的です。
直接顔を合わせて学ぶことから、コミュニケーションスキルやチームワーク能力向上を目指す場合も、実際に人間関係を形成しながら学べる環境が提供できます。
オフライン形式のメリット
オフライン研修のメリットは、その直接的なコミュニケーションと即時性にあります。対面で行われるため、講師と受講者間、あるいは受講者同士の自然なコミュニケーションが可能です。
同じ空間を共有するため、質問やフィードバックもしやすい環境を提供できます。また、身体を使った体験型研修にも適しています。
オフライン形式のデメリット
一方、オフライン研修のデメリットは、場所や時間の制約が生じる点です。受講者全員が同じ場所に集まる必要があるため、地域や時間帯によっては参加が難しいケースもあります。
拠点が複数あり、一か所に同時に集まることが難しい場合や、通常業務を行いながらの研修であれば、移動の心配がないオンライン研修のほうが参加しやすいでしょう。
研修の種類③ハイブリッド
ハイブリッド研修は、オンラインとオフライン研修を柔軟に組み合わせたものであり、双方のメリットを享受できる研修方法です。
ハイブリッド形式のメリット
ハイブリッド研修は、オンライン研修のリモートでの利便性と、オフライン研修の対面による深い理解と人間的なコミュニケーションの両方を兼ね備えています。
これにより、より広い範囲で、深い学びを提供できる利点があります。
ハイブリッド形式のデメリット
ハイブリッド研修は、オンラインとオフラインの良い部分を兼ね備えたとても有効な研修スタイルである反面、実施方法に適した学習内容をしっかり構築できないと、そのメリットを享受することができず、うまく効果が上がりにくいという懸念点があります。
社員の研修ニーズ、学習スタイル、職務内容などをよく考慮して、最適なハイブリッド研修をプランニングしましょう。それぞれの実施方法に合わせたカリキュラムを設計することがとても重要です。
カリキュラムの選び方
研修カリキュラムの選び方について、その重要性を理解していますか?人材育成を成功へ導くためには、各社員のスキルやニーズに適したカリキュラムの選択が鍵となります。
ここからは、
①目的に合わせたカリキュラム選定、
②効果的な学習方法の選び方、
③成果の可視化と評価方法
について、具体的な手段と共に解説します。
目的に合わせたカリキュラムの選定
研修カリキュラムの選定は、その研修の目的により大きく左右されます。効果的な研修を実施するためには、まず具体的な目的を設定し、その目的に対して最も適したカリキュラムを選定することが重要です。
例えば、新入社員のオリエンテーションでは基礎的な社会人スキルの習得を目指すかもしれませんが、営業チームのスキルアップ研修では高度な営業テクニックや知識の習得が目的となるでしょう。
また、エンジニア育成研修には、最新の技術トレンドを理解するための枠組みやツールについて学ぶカリキュラムも必要になるでしょう。
目的により、必要なスキルや知識は大きく変わります。目的を明確に設定し、そこから最適なカリキュラムを選んでいきましょう。
ハンズオン・ワーク等の実践が豊富な内容が望ましい
ハンズオンやワークなど、実践的な内容が豊富なカリキュラムを選ぶことで、学んだ知識を即座に現場で活用できる力をつけることができます。理論を学ぶだけでなく、実際に手を動かして体験することで、知識が定着しやすくなり、応用力が身につきます。
特にITやエンジニアリングの分野では、実践的なスキルが即戦力として求められる場合が多いです。実際に手を動かすハンズオンやケーススタディ、プロジェクトベースの学習を取り入れたカリキュラムが実際の業務に直結するスキルを身に付けるのを助けます。
また、実践的な学びは、受講者にとっても非常に効果的な学びです。理論だけでは抽象的で理解しにくい内容も、実際の業務シナリオに基づくワークを通じて具体的な形で学ぶことで、受講者は自分の成長を実感しやすくなります。さらに、グループでのワークを行うことで、コミュニケーション能力やチームワークのスキルも同時に向上させることができます。
企業の研修プログラムを選ぶ際には、どれだけ実践的な内容が含まれているかを確認することも大切です。いずれの職種においても、座学と実践がバランスよく含まれた内容が望ましいでしょう。
評価レポート・テストがあるかどうかも重要
カリキュラムの内容だけでなく、評価レポートやテストがあるかどうかも重視しましょう。受講者がどの程度知識やスキルを習得したかを測定するだけでなく、学習プロセス全体の効果を確認するための重要なフィードバックを提供します。
評価レポートは、受講者それぞれの弱点や改善点を把握するための手がかりになり、研修の進行状況や達成度を可視化できます。受講者も自身の成長した点や課題を実感することができ、やるべきことも明確になります。
一方、テストは研修の内容が正しく理解されているかを確認するために行います。テストの結果は、受講者が研修で学んだ内容をどの程度落とし込めているかの指標となります。このデータを基に、受講生それぞれに必要な学びを判断することができます。テストを定期的に実施することで、知識が定着することを助けます。
評価レポートやテストの結果をもとに、カリキュラム自体の改善点を見つけ出すことも可能です。研修内容をより効果的なものに調整し、次回以降の研修をよりよいものにすることができます。
カリキュラムの調整と改善
初めて研修を行う際は、全てがスムーズに進むわけではなく、途中で問題が発生したり、効果が出ない場合もあります。
そのような時には、カリキュラムを調整し、改善する必要があります。具体的には、参加者のフィードバックを収集し、それをもとにカリキュラムを見直します。
また、研修の進行状況を定期的にチェックし、必要に応じてカリキュラムを更新します。評価とブラッシュアップを繰り返すことで、効果的で洗練された研修の形が出来ていきますので、長期的な目線で取り組んでいきたいところですね。
最適な研修会社を選ぶ方法
外部の研修会社を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。
①会社の評判や実績
信頼できる研修会社かどうかを見極めるためには、その会社の実績・評価を確認しましょう。過去のクライアントのレビューや成功事例は、その会社の信頼性を測る良い指標となります。
②カリキュラム・講義の内容と質、柔軟なカスタマイズができるか
いくら評判のよいところでも、自社のニーズに合わなければ意味がありません。学ばせたい内容がしっかりと網羅されているか、また最新の業界事情に精通しているかを確認することが重要です。
③講師の質
良質なカリキュラムに加えて、講師が業界経験が豊富で教育スキルが高いかどうかはとても大切です。高い職務能力だけでなく、人に伝える力、コミュニケーションスキル、それぞれの受講生の得意不得意に合わせて指導内容を調整する柔軟性が求められます。
講師のプロフィールや実績なども紹介されているところだとより安心ですね。
④コストパフォーマンス
外部に依頼する上で、まず気になるコスト面。低予算で抑えたいところではありますが、価格ばかりにとらわれて「とにかく安いところ」と選ぶことはおすすめしません。
研修内容をしっかりと精査した上で、予算とのバランスをとりましょう。助成金が活用できる研修会社であれば、実質的な負担を大幅に低減することも可能です。申請サポートをしているところであれば、書類の準備なども負担なく進めることができるでしょう。
⑤研修後のフォローアップの有無
研修後のフォローアップがあるかどうかも重視しましょう。メインの研修終了後、一定期間をおいてフォローアップ研修の機会を提供しているところであれば、その後の効果を再確認できます。
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SESで現場PG、SEとして活躍後、受託開発のPMとして多数の開発プロジェクトを経験。
主に金融系案件を担当。
現在はこれまでの経験を活かして東京ITスクールのカリキュラムや教材開発業務に従事。
趣味はサイクリング。