【研修案内文の書き方まとめ】5つのポイントで差をつける方法
公開日:2024年05⽉17⽇最終更新日:2024年05⽉17⽇
研修を行う際に研修案内文を送ることも多くあります。研修案内文は適切に書かないと内容を誤解されてしまったり、場合によっては参加率に影響したりと研修の実施を左右する面もあります。
この記事では、研修案内文の書き方について解説します。以下の点を深堀していきます。
・研修案内文の5つのポイントは、目的の理解、興味を引く工夫、内容のクリアな説明、効果的なフォーマット、フォローアップ計画の提示
・書くときはターゲットを明確にする
・内容を効果的に組み立てる
・デザイン・ビジュアルを工夫する
研修担当者の方は参考にしてみてください。
研修案内文5つのポイント
初めに、研修案内文5つのポイントについてまとめます。以下の5つがポイントです。
・研修案内文の目的を理解する
・受講者の興味を引くための工夫
・研修内容のクリアな説明
・効果的なフォーマットの選定
・フォローアップの計画提示
順に見ていきましょう。
研修案内文の目的を理解する
研修案内文の作成にあたり、最も重要なのはその目的の理解です。まずあなたが何を伝えたいのか、または受講者に何を期待するのかを明確に把握することが必要です。その目的が研修の参加促進であれば、それに向けた内容や角度から案内文を作成します。
あなたの会社が提供する研修の目的を明確に定義し、それを研修案内文で明示することで受講者に対するメッセージが鮮明に伝わります。これが研修案内文の目的を理解する第一歩となります。
受講者の興味を引くための工夫
受講者の興味を引くための工夫は、研修案内文作成の重要な要素です。その一つには、具体的な研修の成果を示すことがあります。たとえば過去の受講生の進化、スキルの向上、または研修後の職場での成果などをあげることです。
また研修の内容を興味深く、楽しそうに描写することも必要です。研修の面白さやユニークさを伝え受講者に期待感を持たせることで、より多くの人々が研修を受けることに興味を持つでしょう。
さらに研修が解決する具体的な問題を明確に示すことも効果的です。これは、受講者が自身の課題を克服できる具体的な手段として研修を捉えるための方法です。これらのアプローチを組み合わせて用いることで、受講者の興味を引き続けることが可能となります。
研修内容のクリアな説明
研修内容の明確な説明は非常に重要な要素です。明解な説明は受講者や企業が研修内容を理解し、それが自身のスキル向上や企業の人材育成にどのように役立つのかを把握する助けとなります。具体的な能力向上や知識習得の点を強調し、それが職場におけるパフォーマンス向上や業務効率化にどのようにつながるのかを示すことが重要です。
たとえば「ビジネスコミュニケーション研修」の場合、その研修で身につけるスキルが「プレゼンテーションスキル」「電子メールライティングスキル」「チーム内コミュニケーション」など具体的に何であるかを明記し、これらのスキルがどのように実務に活用できるのかを説明します。
またイノベーション推進研修なら「イノベーション思考の醸成」、「新規アイデア出しのためのブレインストーミング技術」、「プロジェクト管理とリスクマネジメント」など具体的な学びのポイントを列挙し、それらが企業のビジネス成長にどのように貢献できるのかも示します。
こうした具体的で詳細な説明は、受講を検討している企業や個々の参加者が研修の価値を理解し参加を決定する際の明確な根拠を提供します。
効果的なフォーマットの選定
研修案内文を効果的に作成する際には、異なるタイプのフォーマットの選定が重要となります。たとえば一般的なビジネスレター形式を採用することで公式感を出すことができます。また情報を点で整理して記述するブレット形式なら、読み手にとって理解しやすくなるでしょう。詳細な説明が必要な場合には、段落分けを行い見出しを設けるなど、情報の構造を際立たせる形式も有効です。
また各業界特有の要素を考慮したフォーマットを選ぶこともあります。一例として、IT業界では一般に技術的な内容が含まれることが多いため、専門知識を要求される部分と一般的な内容を分けて提示するフォーマットが適しているケースもあります。効果的なフォーマットを選ぶことで読み手にとって理解しやすい案内文となり、受講者に対する説明力や説得力を高めることが可能です。
フォローアップの計画提示
フォローアップの計画提示とは、研修後のサポート制度や、受講者に対するフィードバックの仕組みの説明です。これにより受講者は研修が終わった後も安心して学んで行くことができます。
これらのようなサポート体制を明記することで受講者の研修受講意欲を高めることが可能になります。
ターゲットを明確にして書く
案内文は、ターゲットを明確にして書く事が大切です。次に、案内文のターゲットと書き方に関する以下の点について解説します。
・ターゲット層の特定
・目的に合った言語選び
・要望や期待に応じた内容の設定
1つずつ見ていきましょう。
ターゲット層の特定
ターゲット層の特定は、研修案内の作成において重要なステップです。まずは、研修を受ける候補者の特性や背景を理解しましょう。たとえば新入社員向けの基礎研修なのか、マネジメント層向けのリーダーシップ研修なのかで、研修内容やアプローチは大きく異なります。対象となる層が明確になれば、その層が抱える問題や課題、そして学びたいと思うテーマを絞り込むことが可能となります。
ターゲット層を特定しそれに基づいて研修内容をカスタマイズすることで、より効果的な研修を実現することが可能です。
目的に合った言語選び
目的に合った言語選びは、効果的な研修案内文を作成する上で欠かすことのできない要素です。まずターゲットとなる受講者の特性を把握し、その年齢、職種、業種、研修の目的等を考慮しそれに応じた言葉を使用することが重要です。
たとえば主に若手社員を対象とする場合は、最新のIT用語やビジネスジャーゴンを取り入れつつ、分かりやすい表現で研修の内容を説明すると好評を得られます。また経験豊富な管理職向けの研修では、専門的な語彙を適度に取り入れ、具体的かつ詳細な内容説明が求められます。
言葉遣いは受講者の理解度や興味を引く一方で、研修の品質や企業の信頼性を伝える役割も果たしますので、注意深く選びましょう。
要望や期待に応じた内容の設定
要望や期待に応じた内容の設定の重要性は計り知れません。たとえば研修を受ける社員がITスキルの向上を求めているなら、その方向性に沿ったカリキュラムが求められます。逆にコミュニケーション能力の向上を望んでいるなら、グループディスカッションやプレゼンテーション研修が適切となるでしょう。
ここでは、講義内容だけではなく研修形式も含めて総合的に考慮することが必要です。要望や期待に対応した内容設定は、受講者の満足度向上に直結するからです。
内容の構造を効果的に組み立てる
次に、内容の構造を効果的に組み立てることについてまとめます。以下の点について解説します。
・序論、本文、結論の流れで構成
・各部のバランスの取り方
・説得力のある情報の配置方法
・受講を促すための呼びかけ
1つずつ見ていきましょう。
序論、本文、結論の流れで構成
効果的な研修案内文作成においては、序論、本文、結論の流れを作り出すことが不可欠です。
「誰に」「何を」「なぜ」「どう」学んでもらうのかという情報を明確にするために、序論で目的と目標を述べ、本文で詳細な研修内容や方法、スケジュール、講師紹介などの具体的な情報を提供しましょう。
結論部分では、本研修が受講者にどんな効果をもたらすか、またその後のフォローアップや受講を促すための呼びかけを書くことが重要です。このフローを意識することで理解しやすく、受講者の興味を引きつける研修案内文が完成します。
各部のバランスの取り方
研修案内文は、序論・本文・結論という3部構造に役割を振り分けて作成します。
序論では研修の目的や受講するメリットを簡潔に説明し、本文では具体的な研修内容やスケジュールを詳しく説明します。一方、結論は研修の期待効果や受講の手続きなど、読者が行動を起こすための情報を記載します。
三つの部分のバランスが肝心で、一つだけ長すぎると読み手が途中で挫折してしまいます。一部分は全体の3分の1程度が目安となります。
説得力のある情報の配置方法
説得力のある情報の配置は、研修案内文の中で最も重要な要素の一つです。このステップは、読者が提供された情報を受け入れるか否かを決定します。成果を強調するために、具体的な数値や実証データを前面に押し出しましょう。
たとえば「当社の研修により90%の受講者がスキルアップを体感しました」などといった具体的な事例を述べることで読者の信頼を獲得できます。また組織の証言や推薦する声も参加を促す強力なツールとなります。こうした情報の配置は、読者が参加への一歩を踏み出す助けとなります。
受講を促すための呼びかけ
受講を促すための呼びかけは、研修案内文の成功を左右する重要な部分です。そのためには、まず受講者に具体的な行動を促すことが重要です。具体的な期限を設ける、割引や早期登録特典を提示するなど、受講者に早急な行動を促す要素を明確に示してください。
次に研修の利点やメリットを強調します。これがなければ、受講者は行動を起こす動機を見つけられません。どのようにして彼らのキャリアや業務に影響を与えるのか詳細に説明し、彼らが得られる具体的なスキルを強調してください。
最後に受講者が研修への参加を延期または避ける理由を取り除くために、可能な限り質問や懸念を予測して解決策を提供します。これらのテクニックを組み合わせることで受講者を行動に導き、研修への参加を確実にすることができます。
デザインとビジュアルを工夫する
最後に、デザインとビジュアルを工夫することについて解説します。以下の点があります。
・読みやすいレイアウトの整理
・要所にビジュアルマテリアルを使用
・統一感を持たせるデザインテーマ
順に見ていきましょう。
読みやすいレイアウトの整理
読みやすいレイアウトの整理は、情報の消費を快適で簡単にし受講者の意欲を引き立てる重要な要素です。適切な行間や文字間、明瞭なセクション分けは一貫性と流れを保ち、受講者の目を案内します。
スペーシングについても考慮すべきで、1行の文字数もまた重要です。理想的な長さは40~60文字で、これにより眼球の動きが最適化され、読み手の疲労を軽減するとされています。
また適度なブロック分けは情報の吸収を容易にすると同時に、視覚的に整理された印象を与えます。したがって、レイアウトは単に美観だけでなくその背後にある情報の理解と受け入れやすさに対する配慮からも重要となります。
要所にビジュアルマテリアルを使用
ビジュアルマテリアルを要所に配置することは、研修案内文の効果を極大化する方法の一つです。テキストだけの情報よりも、画像や図表を用いることで理解が深まります。一流企業では、研修内容を表現するためのビジュアルマテリアルを活用しています。
たとえばアクティビティの進行を示すフローチャートや、学習の進捗を追跡するガントチャートなどがあります。これらは、受講者に期待される結果を視覚的に示すのに役立ちます。
また各セッションの概要を示すインフォグラフィックも効果的です。しかしビジュアルマテリアルは適切に使用することが重要で、あくまでテキスト情報を補完するものであることを忘れてはいけません。過度に用いると、本来のメッセージが埋もれてしまいます。
統一感を持たせるデザインテーマ
統一感を持たせるデザインテーマの選定は、ブランド認知度の向上や受講者の興味引きに大きな役割を果たします。具体的には、色彩、フォント、イメージ画像などに一貫性を持たせ、研修のテーマや企業のブランドを反映させることが重要です。
また一貫したデザインテーマは、受講者が研修内容を把握しやすくするとともに、視覚的な混乱を避ける役割も果たします。ただしデザインテーマは目新しさだけでなくユーザビリティを考慮に入れたものであるべきです。受講者が情報を探しやすい、理解しやすいという点も忘れてはなりません。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。