研修向けアイスブレイクおすすめ8選と成功させるためのポイント
公開日:2024年05⽉10⽇最終更新日:2024年11⽉12⽇
初対面の人同士が集まるような研修で場の空気を和らげるのがアイスブレイクです。いろいろなものがありますが、いくつか盛り上がるものを知っているとスムーズな研修の導入に役立ちます。
この記事では、以下のアイスブレイクを紹介します。
・自己紹介ビンゴ
・名前ジェスチャー
・二択クイズ
・私の好きな○○
・席替えゲーム
・伝言ゲーム
・思い出し笑い
・ピクチャーチャレンジ
そのほか成功させるポイントもまとめます。研修の企画担当者の方は参考にしてみてください。
研修でのアイスブレイクとは
初めにアイスブレイクとは何か解説します。以下の点から説明します。
・研修で行うアイスブレイクの意義と効果
・研修前の準備としてのアイスブレイク
・研修でアイスブレイクを実施する時の心得
1つずつ見ていきましょう。
研修で行うアイスブレイクの意義と効果
アイスブレイクは研修の初めに行われるアクティビティで、これにより参加者同士の距離が縮まり、コミュニケーションがスムーズになります。新人研修などでよく使用されますが、これは初対面の人たちが集まる場合、互いに警戒心を持つ傾向があるからです。そのような状況を解消し、リラックスした雰囲気を作り出すのがアイスブレイクの役割です。
またアイスブレイクは参加者が自己紹介を行う機会を提供し、互いの顔と名前を覚える助けにもなります。これにより参加者間のコミュニケーションが進み、活発な意見交換が生まれることでより良い学びの場が創出されます。
研修前の準備としてのアイスブレイク
研修前の準備としてアイスブレイクを行うことは非常に重要です。アイスブレイクを事前に計画し実施することで、参加者間の緊張を和らげコミュニケーションをスムーズにします。
まずは参加者の人数や背景、研修のテーマを考慮して、適切なアイスブレイクを選びましょう。次にアイスブレイクの具体的な進行計画を立て、必要な道具や資料を準備します。道具や資料がある場合は、研修場所にあらかじめ持ち込んでおくと安心です。また参加者の名前を覚えるためのネームカードも効果的です。
これらの準備を通して、研修開始時になるべくスムーズにアイスブレイクが進行できるようにすることが肝心です。
研修でアイスブレイクを実施する時の心得
アイスブレイクを行う際には、以下の点を心得ておくと良いです。
まず全員が参加できる内容であること。専門知識や特別な技能を必要とするものは、参加者を選んでしまうため適切ではありません。
また個々の参加者が楽しむことができ、積極的に参加したいと思えるものが望ましいです。
そして、指導者は参加者全員に平等に視線や声を配ることが重要です。そのためにはグループの大きさも考慮に入れ、適度な人数に留めるようにしましょう。大きすぎると各個人に焦点を当てにくく、小さすぎると活動が停滞する可能性があるためです。
最後に活動によるコミュニケーションの促進が目的であるため、適切なフィードバックやエンカレッジメントを促せる環境作りと頻度管理が必要となります。
研修で使える、おすすめアイスブレイク8選
では、研修の際におすすめのアイスブレイクを8つご紹介します。ゲーム形式で楽しむことで、参加者同士の自然な交流を促し、打ち解けられる効果があります。
・自己紹介ビンゴ
・名前ジェスチャー
・二択クイズ
・私の好きな○○
・席替えゲーム
・伝言ゲーム
・思い出し笑い
・ピクチャーチャレンジ
1つずつ見ていきましょう。
自己紹介ビンゴ
「自己紹介ビンゴ」は、初対面のメンバー同士が互いの情報を探りながらコミュニケーションをとるアイスブレイクの一つです。新入社員研修や、新たなチーム発足時の研修におすすめです。
各参加者にビンゴカードを配り、そこに自己紹介に関連する様々な項目を設けます。たとえば「犬派か猫派」、「甘いものが好きか辛いものが好きか」、「お酒が強いか弱いか」などといった趣味嗜好から、「最近読んだ本」、「得意なスポーツ」、「訪れたことのある海外」などの体験談まで、幅広い内容を取り入れます。参加者はそれぞれのマスに対応する情報を持つ人を探しビンゴを目指します。
この活動によりユニークな自己紹介情報が飛び交い、通常より深く仲間を知ることができ、会話のきっかけ作りにも役立ちます。また企業研修でよく活用されており、とくに大手IT企業の新人研修ではこの手法が取り入れられているという事例もあります。
名前ジェスチャー
「名前ジェスチャー」は、参加者が自己紹介と共に自分の名前に関連した一つのジェスチャーを作成し他の参加者にそれを覚えてもらうアイスブレイク活動です。
たとえば「山田」さんであれば、山登りのジェスチャーを作成するといった具体性が求められます。この活動は、参加者全員がお互いの名前を覚え、またその人の個性を理解する助けとなります。また自分でジェスチャーを考えることで、創造性や発想力を刺激しチームビルディングにも寄与します。
二択クイズ
「二択クイズ」は、軽快な雰囲気を作り出す効果的なアイスブレイクの一つです。
このアイスブレイクでは、司会者が全員にふたつの選択肢から一つを選んで答えてもらいます。たとえば「朝型人間と夜型人間、どちらですか?」や「リーダーシップをとるタイプと、フォロワーのタイプ、どちらが自分にあてはまる?」など、たくさんの面白い質問が思いつくはずです。選択肢を出す際には、あまり深刻なものではなく明るくユーモラスなものにすると、参加者たちは自然と笑顔になり、コミュニケーションがさらに活発になります。
同時に、この活動を通じて他の参加者の興味や嗜好を垣間見ることができ、それが後々のコミュニケーションをスムーズに進める助けとなるでしょう。
私の好きな○○
「私の好きな○○」は、参加者がそれぞれ自分が好きなものについて紹介するアイスブレイク方法です。
○○には映画、本、食べ物、旅行先など、自分が熱中できるテーマを自由に設定できます。このアイスブレイクは、参加者の個性や趣味の一端を知る機会を提供するため、他の参加者と共通の話題を見つけやすく、相互理解を深めるのに有効です。
また自己表現の場を設けることで参加者の積極性を引き出し、後のグループ活動やディスカッションへの参加意欲を高める効果も期待できます。
席替えゲーム
席替えゲームは、参加者が新たな人間関係を構築するのに効果的なアイスブレイクの一つです。
ゲームの進行と共に参加者全員が順番に移動し、様々な人と対話する機会を得られます。このゲームの特徴は、ランダムに席替えが行われるため自然な形で新たな人との接触を生じさせ、互いの理解を深めることができる点にあります。またゲームとして進行することで楽しみながらコミュニケーションをとることができ、緊張のほぐれや親近感の向上につながります。
日本の大手IT企業では、新入社員研修の初日にこのゲームを導入して、自然な雰囲気の中で参加者間の交流を促進しています。
伝言ゲーム
伝言ゲームは、研修の参加者を活発化させるためのアイスブレイクの一つです。
このゲームは、一人がメッセージを伝え、それが次の人へと順番に伝えられていくというもので、コミュニケーションスキルを鍛える効果があります。またゲームの終盤で初めのメッセージがどのように変化しているかを確認すると、笑いを誘う場面も生まれ、和やかな雰囲気を作り出すのに役立ちます。成功のコツは、伝えるメッセージを簡潔に保つこと、そして参加者全員にメッセージが行き渡るように注意することです。
ゲームを通じて研修全体の雰囲気を和ませるだけでなく、参加者同士のコミュニケーションを促進することが可能となります。
思い出し笑い
「思い出し笑い」はアイスブレイクの一つで、参加者が互いの趣味や経験を共有し笑いを通じて距離を縮める活動です。
具体的には、各参加者が過去の楽しいエピソードや面白い経験を思い出しそれを他の参加者に話すというもの。このエピソードは、学生時代の出来事や旅行中のエピソードなど、オフィスでの仕事場の話以外の話題が好ましいです。
企業例としては、新人社員が多い季節に全員が同じテーブルを囲む形で行われることが多いです。互いの個性や経験をより深く理解することでコミュニケーションが活発になり、職場の雰囲気作りに大きな効果を発揮します。ただし話す内容が個人的すぎると仕事上の関係性に影響を及ぼす可能性もあるため、その辺りの線引きは適切に行うことが重要です。
ピクチャーチャレンジ
「ピクチャーチャレンジ」は、視覚コミュニケーション能力を鍛えるアイスブレイクの一つです。
参加者が与えられたテーマやキーワードに基づいて絵を描き、他の参加者にそれが何を表しているか当ててもらうゲームです。描く人は視覚的にアイデアを表現する力を、当てる人は描かれた情報から意味を引き出す力を鍛えることができます。また一緒に考え、笑い、コミュニケーションすることでチームの絆を深め、互いの理解を深めることができます。
シーン別:研修でのアイスブレイクの取り入れ方
研修でアイスブレイクを効果的に採り入れるために、ここでは、シーン別に適したアイスブレイクのアイデアを紹介します。
シーン別アイスブレイクの取り入れ方① 初対面のメンバーが多いセミナーや研修のとき
参加者同士が初めて顔を合わせる場では、先のセクションでも触れた「自己紹介ゲーム」が効果的です。たとえば、「名前と好きな食べ物を紹介してください」というようなシンプルな形式で会話をスタートさせると、場の雰囲気が柔らかくなります。工夫として、好きな食べ物に関連したエピソードを加えてもらうと、自然に話が広がります。
シーン別アイスブレイクの取り入れ方②中盤で集中力を取り戻したいとき
研修が進むにつれて集中力が低下することがあります。そのような時は、「ミニクイズ」がおすすめです。内容は研修に関連する質問でも良いですが、全く関係ない面白い雑学問題でもOK。簡単に答えられる質問で、参加者の頭をリフレッシュさせることができます。
シーン別アイスブレイクの取り入れ方③研修の終盤、全体を振り返りたいとき
終盤では、「グループディスカッション形式の振り返り」を取り入れるのも良い方法です。
例えば、「今日学んだことの中で、明日から実践したいことを一つ挙げてください」と問いかけ、数人で共有し合うことで、研修内容がより実践的に頭に残ります。アイスブレイクのような形式で発言することで、最後まで活気のある場が続きます。
アイスブレイクは、ただ楽しむだけでなく、研修の目的に沿ったものを選ぶことが大切です。ぜひシーンに合わせて取り入れ、参加者が意欲的に研修に取り組める環境を作ってみてください。
研修でのアイスブレイクを成功させるポイント
次に、アイスブレイクを成功させるポイントについてまとめます。以下の点が挙げられます。
・研修参加者の積極性を引き出す方法
・研修の場の雰囲気を和やかにするコツ
・時間管理と進行のコツ
・失敗への対処法
順に見ていきましょう。
盛り上がるアイスブレイクで研修参加者の積極性を引き出す
参加者の積極性を引き出すためには、以下のステップを活用することをおすすめします。
第一に、参加者全員が発言する機会を設けることが重要です。発言することで自己主張をする機会を増やすことが自己確認につながり、自信を得て積極性を引き出すことにつながります。
第二に、参加者の発言を尊重することです。他者からの意見を尊重、肯定する環境をつくることで参加者は自分の意見をより堂々と伝えることができるようになるでしょう。
第三に、グループ活動を取り入れることです。グループ作業を行うことで他のメンバーと協働する機会が増え、積極的にアイデアを出す習慣を身につけることができます。
研修の場の雰囲気を和やかにするコツ
場の雰囲気を和やかにするコツは、主に3つあります。
一つ目は、明るい表情と活気ある声で進行することです。笑顔は伝染するもので、トレーナー自身が楽しそうに進行すれば参加者も楽しむ気持ちになります。また声の大きさやトーンも雰囲気作りに大いに影響します。あくまで自然体で、楽しみながら研修を進める姿勢が伝わるといいですね。
二つ目は、参加者全員が関われるように意識することです。全員が絡むようなアイスブレイクを選び、一人ひとりが発言できる機会を設けると良い雰囲気が作れます。
三つ目は、適度にユーモラスな会話を織り交ぜることです。緊張をほぐす効果があり、自然と笑顔が増えます。ただし適度な範囲で、主に研修の進行を妨げないように心がけましょう。
時間管理と進行のコツ
時間管理と進行のコツは、アイスブレイクを円滑に進めるために大切な要素です。全体的な時間配分を始めに決めておくことで、各アクティビティの進行に余裕を持たせることができ参加者も安心して活動に参加することが可能です。
また進行に際しては、参加者全員が参加する環境を作り出し時間内に各アクティビティを終了させるための具体的な進行計画が必要です。具体的な計画は、たとえば「自己紹介ビンゴ」では1人あたり1分、全員の自己紹介が終わるまでの総時間を計算しその時間を配分するなどが考えられます。
時間が余った場合や逆に時間が足りなくなった場合の対応も事前に考えておくとスムーズです。時間管理と進行の上手なコントロールが、アイスブレイクの成功に繋がります。
失敗への対処法
アイスブレイクは、どんなに慎重に計画しても予定通りに行かない場合があります。そのような失敗に対する対処法は主に3つあります。
1つ目は、事前に複数のプランを準備することです。2つ目は、失敗を恐れずに柔軟に対応することです。最後の3つ目は、参加者からのフィードバックを活用することです。
これらを実践することで失敗から学び、次回への改善につなげることができます。
オンライン研修でのアイスブレイク
近年では、オンラインでの研修の機会も多くなってきています。対面型の研修でなくとも、アイスブレイクを採り入れることは十分に可能です。
ここではオンラインでアイスブレイクを採り入れる際のポイントをいくつかご紹介します。
1. 短時間でシンプルな内容にする
リモート環境では集中力が持続しにくいため、5~10分程度の短時間で実施できるシンプルなアイスブレイクを選ぶのが効果的です。複雑すぎる内容は避け、全員が簡単に参加できるようにしましょう。
2. 技術的なトラブルに備える
参加者がスムーズに参加できるように、事前にツール(例:Zoomのブレイクアウトルーム機能、投票機能、チャットなど)の使い方を説明するか、簡単なリハーサルを行うとよいです。また、インターネットの接続状況が悪い場合の対応も準備しておきましょう。
3. リモートでも盛り上がる要素を加える
バーチャル背景コンテストやジェスチャーゲームなど、視覚に訴え笑いを誘うような要素を取り入れたり、研修のテーマに合わせたクイズなどを出題し、回答順位を表示したりすると、オンラインでも盛り上がりやすく、一体感も生まれやすくなります。参加者が楽しめる仕掛けを工夫するとよいでしょう。
4. アイスブレイクの目的を明確にする
アイスブレイクの後にスムーズに本題に入るために、研修のテーマに関連する内容を取り入れるのも効果的です。たとえば、「今日の学びに関するキーワードを一つ選んで自己紹介をしてください」など、研修内容と結びつけると、アイスブレイクがより意味のあるものになります。
これらのポイントを押さえることで、オンライン研修でもアイスブレイクを効果的に採り入れ、参加者が積極的に参加する雰囲気を作ることができます。
その後のチームワーク向上にも有効
アイスブレイクを研修で効果的に実施できると、参加者同士が打ち解けやすく、終了後もスムーズにコミュニケーションが取りやすい利点があります。
とくに新入社員の研修であれば、参加者はうまく職場で人間関係を築いていけるか不安もあるでしょう。研修を開催する側が、自然な流れで参加者同士の接点を作ることで、安心で働きやすい環境だと感じられるようになります。その後の業務でも、協力関係を作りやすくなるでしょう。
早期に活躍してほしいと、詰込みの技術研修に偏ってしまうこともありがちですが、社員同士が楽しく働けるような環境づくりをすることもとても重要です。その後の従業員満足度や定着率にも関わってきますので、研修では技術・マインド両面からのサポートができるとよいでしょう。
まとめ
研修を有意義な機会にするために、アイスブレイクはとても効果的です。この記事では、参加者同士の緊張を解き、積極的なコミュニケーションを促すアイスブレイクを紹介しました。
アイスブレイクを採り入れる上で共通して大切なポイントは、研修の目的や参加者の特性に合わせて選ぶことです。成功の秘訣は、ファシリテーターが積極的に場を盛り上げることと、リラックスできる雰囲気づくりです。
適切なアイスブレイクを選んで導入することで、研修の参加者が集中しやすくなり、学びの質も高まることが期待できます。次回の研修準備に、ぜひこれらのアイスブレイクを取り入れてみてください。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。