研修を外部委託するメリットとは?効果的な戦略を公開
公開日:2024年04⽉25⽇最終更新日:2025年03⽉13⽇

企業が人材教育に力を入れることは、社員の能力向上と社内の生産性を高めるための重要な要素です。
しかし、研修の内製化は専門的知識や教育ノウハウの不足、研修担当者の負荷の増大など、難易度の高い課題を伴います。そこで注目されるのが、研修の外部委託です。
本記事では、そのメリットと効果的な戦略について解説します。
①研修外部委託のメリットとデメリット
②成功のための戦略
③外部委託における課題と解決策
教育担当者の方は、是非参考にしてみてください。
研修を外部委託するメリット
研修を外部委託するという選択は、企業の人材育成戦略において一つの有力なオプションとなります。その理由としては、いくつかの大きなメリットが挙げられます。
外部委託のメリット① 研修品質の高さ
研修を外部委託する最大のメリットは、専門的知識と経験を持つ講師からの直接的な指導を受けられる点にあるでしょう。これにより、講師の指導力と専門的知識が直接、社員のスキル向上に寄与します。
また、外部の研修会社は、様々な業界知識や分野の専門家が所属しており、具体的な研修内容や教材提供においてもその専門性が発揮されます。
これは一般的な社内での研修では難しいことであり、高い研修品質を実現するためには、外部委託が一つの解といえるでしょう。
外部委託のメリット② コスト・社内リソースの削減
コストの削減は、研修を外部委託する大きなメリットの一つです。社内研修制度を内製化する場合、社内講師の育成費用や教材の開発、会場費等、様々なコストが発生します。
一方、外部講師を利用する場合、研修費用は講師派遣料のみで済むため、コスト比較すると明らかに効率的です。また、公開型研修やオンライン研修の利用も、コスト削減の一環と言えます。
外部研修会社の選定によっては、教材提供、リモート研修の実施、アフターフォロー等、複数のサービスが含まれるパッケージもありますので、それらを活用することで予算管理はより一層容易になるでしょう。
外部委託のメリット③ 社員の主力業務への注力が可能に
社員が主力業務に注力できるよう、研修を外部に委託することは一つの有効な手段です。
中でも内製化で発生する各種コスト(研修担当者の負荷、教材開発費、社内講師育成費用など)を大幅に削減できる点は、外部委託の大きなメリットと言えるでしょう。
また、アフターフォローや継続的な教育の実施など、研修内容やスケジュールのカスタマイズも比較的容易です。これにより、社員は主力業務に専念しつつ、必要なスキルや知識の習得が可能となります。生産性向上にも繋がるこのメリットは、社員教育の効率化を求める企業にとって、外部委託が有効であることを示しています。
受講状況の管理の省力化・厳密化
受講状況の管理の省力化・厳密化も大きなメリットとなります。自社で研修を行う場合、参加者の進捗管理やフィードバックの収集、研修効果の測定には専任のスタッフやシステムが必要になり、これらが思わぬ負荷となることがあります。
しかし、研修の外部委託によりこれらの業務を講師派遣元に委ねることで、適時に質の高いフィードバックを得られ、かつ研修担当者の業務負荷も大幅に削減することが可能です。
さらに、外部の専門業者が持つ先進的な評価システムや効果測定ツールを活用することで、より正確かつ詳細な受講状況の把握が可能となり、研修の質を維持し続けることが可能となります。
研修を外部委託するデメリット
外部委託の研修にも一部デメリットが存在します。まず、自社カスタマイズが難しいという点が挙げられます。外部講師は、研修会社が提供する汎用的なカリキュラムを使用するため、研修内容が企業の特定のニーズに合わないことがあります。
次に、費用対効果が悪いと感じるケースもあります。講師派遣料や教材提供、アフターフォロー費用などを全て合算した研修費用が、期待する研修の質や受講満足度に見合わないと感じるケースもあります。
その他のデメリットとしては、研修の予定やスケジュールが自由に調整できない、公開型研修に参加すると研修内容が流出するリスクがある等が挙げられます。これらのデメリットを理解した上で、適切な業者選定や研修プログラムの選択を行うことが重要です。
効果的な戦略
研修を外部委託する際には、その効果を最大限に引き出すための戦略が必要です。
以下に解説していきます。
研修プログラムの選定
研修プログラムの選定は、外部委託する際に最も重要なステップの一つです。
研修の目的により、新入社員研修、業務専念型研修、リモート研修など様々なプログラムが存在します。また、参加者数や研修実施期間、カリキュラム開発の段階なども考慮に入れる必要があります。
専門的知識を持つ講師、自社カスタマイズ可能なカリキュラム、規模が大きい場合は公開型研修が適しているなど、要望に合わせて選定することが大切です。また、講師の指導力や教材提供の質、フォロー体制も重要な選定基準となります。
さらに、研修費用や講師派遣料、会場費などのコスト面を考慮し、費用対効果を最大化できるプログラムを選ぶことも重要です。研修会社のサービス内容や研修実績、評価を比較検討する事で、最適なプログラムを見つけることが出来ます。
研修の効果測定や予算管理も重要で、研修担当者の負荷を軽減しつつ最大効果を得るために、事前に研修スケジュールを立て、研修の評価や受講満足度を見るための効果測定計画を研修会社と共同で作成することが求められます。
このように綿密な計画と適切な選定を行うことで、研修を通じて理想的な人材育成を行うことが出来ます。
教育内容のカスタマイズ
教育内容のカスタマイズは、研修を外部委託する際の重要な戦略の一つです。
一般的な研修プログラムでは全ての企業や参加者のニーズを満たすことは難しいため、自社に合った研修内容にカスタマイズすることで、より効果的な学習が実現します。
例えば、自社の業界知識や業務に特化した内容、新入社員研修やリーダーシップ研修など、目的に合わせた研修設計が可能です。また、オンライン研修やリモート研修といった形式も選択でき、社員の学習環境やスケジュールに合わせられます。
ただし、カスタマイズを行う際は、研修会社の教育ノウハウや過去の研修実績、講師の指導力などを考慮することが大切です。
業者の選定ポイント
研修の外部委託先を選定するにはいくつか重要なポイントがあります。
まず、サービス内容に注目が必要です。外部講師の専門的知識や教育ノウハウ、過去の研修実績などを確認しましょう。また、研修費用や講師派遣料も比較しつつ、予算管理を考慮に入れましょう。
次に、自社カスタマイズが可能かどうかも重要な選定基準となります。自社のニーズに合わせたカリキュラム開発や研修内容が求められる場合は、その対応力をチェックする必要があります。
さらに、受講満足度を高めるためのフォロー体制や、オンライン研修やリモート研修への対応力も業者選定のポイントと言えます。
最後に、業者の信頼性や評判を確認することも欠かせません。過去のクライアントの評価や口コミ情報などを参考に、信頼できるパートナーを見つけましょう。
これらを参考に、企業の目的に合致した最適な業者を選定することが、研修の成功に繋がります。
研修の外部委託における課題と解決策
研修を外部委託する際には、注意しなければならない課題がいくつか存在します。その中でも主なものは、「コミュニケーションの障壁」と「品質管理の難しさ」です。
以上のような課題を解決するためには、外部研修会社との緊密な連携と、品質管理のためのチェックリスト作成、効果を最大化するための追跡方法の設定が必要です。
これらを確認し、改善を行うことで、研修の外部委託がより効果的になるでしょう。
研修の外部委託時の一般的な課題
外部委託による研修を行う際にはいくつかの課題があります。まず一つ目は、社内のニーズと研修内容のミスマッチです。いくら優れたプログラムであっても、それが企業の目指す成果に結びつかなければ意味がありません。
これを防ぐためには、研修会社と十分にコミュニケーションを取りながら、企業の狙いや目標を具体的に伝えることが重要です。
また、二つ目の課題として社員の受け入れ度が挙げられます。社内研修に比べ、外部講師が行う研修ではなじみの薄い内容や方法で行われることが多く、社員の反発を招く場合があります。
この点は、始めから完全に外部委託するのではなく、社内研修と外部委託の研修を組み合わせることで解決できることがあります。
最後に、研修結果の測定が難しいという課題があります。具体的な成果を上げるためには、研修開始前に達成目標を設定し、研修後にその達成度を測定することが求められます。
外部委託ではこれが難しくなりがちですが、研修会社と効果測定方法について事前に話し合うことで解決できます。
コミュニケーションの障壁とその克服
研修を外部委託する際には、社内のコミュニケーションの問題が障壁となることがあります。具体的には、社内のニーズや要望を適切に研修会社に伝えることが難しく、結果として研修の質に影響を与えることがあります。
この問題を克服するためには、まず期待する研修内容や目標を明確にすることが重要です。そして、これを具体的かつ詳細に研修会社に伝えることで、理想的な研修プログラムを設計してもらうことが可能になります。
また、研修が進行する中で生じる問題点や改善点を適宜フィードバックし、研修会社とのコミュニケーションを継続的に行うことも重要です。これにより、研修の質を高めるとともに、社員の満足度も向上します。
品質管理のためのチェックリスト
品質管理のためのチェックリストを作成することは、研修の外部委託における重要な課題の一つです。まず、選定した研修会社の専門的知識を確認し、自社の研修目的や参加者のレベルに合った教育内容を提供できるか調査します。
次に、研修の質を維持するため、研修プログラムの評価基準を設け、定期的に評価することが求められます。また、受講満足度や効果測定も重要なポイントです。一方で、コスト比較も欠かせません。
研修費用と講師派遣料、会場費等を考慮し、費用対効果を確認します。さらに、研修会社のアフターフォローやフォロー体制も重視し、継続的な教育を実現します。これらのチェックリストを通じて、外部委託の研修を成功に導くことが可能です。
外部委託での研修成果を最大化するための追跡方法
研修の成果を最大化するための追跡方法は、定期的なフィードバックと評価を核としています。まず、研修プログラム開始前に明確な目標を設定し、それに合わせた評価指標を準備します。
研修が進行する中で、定期的にこれらの指標に基づいた評価を行い、必要に応じて調整を行います。研修終了後も、一定期間ごとに効果測定を行い、その結果を基に次回の研修内容や進行方法の見直しを行うことが大切です。
これにより、参加者のパフォーマンスの向上や組織の目標達成に研修が如何に貢献しているかを可視化し、研修の質を継続的に向上させることが可能となります。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。