研修用スライド作成のコツ!初心者歓迎のガイド
公開日:2024年05⽉31⽇最終更新日:2024年05⽉31⽇
研修を行う際、理解を促し深めるのに役立つのがスライドです。しかし効果的なスライドを作る方法がわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、研修のスライドづくりについて解説します。以下の点を深堀していきます。
・スライド作成の前に確認すべきこと
・スライドデザインの基本
・効果的なスライド内容の構築
・スライドを使ったプレゼンテーション
研修で講師を担当される方は参考にしてみてください。
スライド作成の前に確認すべきこと
初めに、スライド作成の前に確認すべきことについて解説します。以下の点が挙げられます。
・スライド作成の目的を明確にする
・受講者の理解を深める方法
・効果的な情報の整理方法
1つずつ見ていきましょう。
スライド作成の目的を明確にする
スライド作成の最初のステップは、その目的を明確にしておくことです。何を伝えたいのか、聞き手に何を理解してほしいのかをはっきりさせます。たとえば、新製品のプレゼンテーションなら、その特徴や利益を強調し購買動機を引き出すことが目的でしょう。
また教育的なセミナーでは、特定のスキルや知識を与えることが目標になります。これにより作成するスライドの方向性が定まり、必要な情報と不要な情報を見極めやすくなります。
受講者の理解を深める方法
受講者の理解を深める方法という視点から見ると、以下のような要素が挙げられます。
まず情報を階層的に整理して提供することです。大きな概念から始めて段階的に詳細に触れていくと、受講者は主題の全体像を把握しやすくなります。
次に視覚的なツールを効果的に使用することです。グラフやチャート・イラストなどを用いると、抽象的な概念や複雑なデータもわかりやすく伝えることができます。
また実践的な例を挙げることも重要です。具体的なケーススタディや事例を共有すると、受講者は理論を現実の状況に適用する方法を理解するのに役立ちます。
最後に受講者が主体的に参加する機会を提供することです。ディスカッションやワークショップを行うことで、受講者は新たな知識を実際の状況に応用する経験を得ることができます。
これらの方法を組み合わせることで受講者の理解をより深めることが可能になります。
効果的な情報の整理方法
情報の整理は、効果的なスライド作成の鍵となります。
まず全体のストーリーラインを明確に設定しましょう。
スライドの始点と終点を決め、その間にどのような情報を配置するのかを計画することが重要です。また情報の選択と整理でもっとも重要な情報に焦点を当てることが求められます。余計な情報を削除し必要な情報を効果的に配置することで視覚的にわかりやすいスライドを作成できます。メインとなる情報は大きく、詳細な情報は小さく表示するのもおすすめです。
これらの情報整理のテクニックは一見簡単に思えるかもしれませんが、実行には熟練が必要です。しかしこれらをマスターすることで受講者がスライドから得たい情報を的確につかむことができるようになります。
スライドデザインの基本
次に、スライドデザインの基本について解説します。以下の点が挙げられます。
・カラースキームの選び方
・フォント選択のポイント
・一貫したレイアウトの重要性
・適切な画像とグラフィックの使用
順に見ていきましょう。
カラースキームの選び方
スライドのデザインを決める際の重要な要素として、カラースキームの選び方が挙げられます。見た目の印象を大きく左右するだけでなく視覚的な印象を通じてメッセージを伝える役割も果たします。
まず主要な色彩はブランドカラーやテーマ性に合わせて選ぶことが一般的ですが、全体のバランスも重要なポイントとなります。
次に補色的な役割を果たすアクセントカラーの選び方も大切です。ポイントを強調するために使われる色は、主要な色彩とコントラストをつけるため、鮮やかな色彩が多用されます。ただし多用すれば良いというものではなく、視覚的な混乱を避けるためにも適度なバランスが求められます。
フォント選択のポイント
フォント選択はスライドの理解度を大きく左右します。見やすさはもちろん、メッセージの感情を伝える手段ともなるのです。選び方の基本は、まずは清潔で読みやすいフォントを使用すること。特にプレゼンテーションにはサンセリフ体のフォントが適しています。
次にスライド全体で2~3種類のフォントを組み合わせることで視覚的な変化をつけます。重要なポイントは大きいフォント、補足情報は小さいフォントと使い分けを心掛けましょう。
一貫したレイアウトの重要性
スライドのデザインにおいて、一貫したレイアウトの重要性は非常に高いです。保持力のあるプレゼンテーションは、専門的な内容でも視覚的な一貫性があり、視聴者の注意を引くことができます。
視覚的なパターンは人々が情報を処理しやすくしますので、レイアウト、フォント、色使いなどの要素を一貫させることで視聴者が内容を追いやすくします。この結果、メッセージは効果的に伝えられ、理解され、記憶に残ります。
適切な画像とグラフィックの使用
適切な画像とグラフィックの使用は、情報の伝達において決定的な役割を果たします。視覚的な情報はテキストだけで伝えるよりも直感的で、理解しやすいからです。
まず画像やグラフィックの選択には関連性が必要です。無関係な画像を使用すると、視覚的な混乱を引き起こしメッセージの混乱を招く可能性があります。また高品質な画像を使用することでプロらしさを強調できます。
一方、グラフやチャートは、複雑なデータや統計を視覚的に示すのに役立ちます。たとえば、アップルはプレゼンテーションで視覚的な要素を効果的に使用し製品の特徴や業績を明確に伝えています。
しかし必要以上に装飾的な要素を加えると、視覚的なオーバーロードを引き起こし視聴者がメインメッセージから気を散らす可能性があります。必要な情報だけを含め、シンプルに保つことが大切です。
効果的なスライド内容の構築
次に、効果的なスライド内容の構築についてです。以下の点が挙げられます。
・重要なポイントの強調方法
・テキストと図のバランス
・スライド枚数の適正化
・受講者の興味を引くアイデア
順に見ていきます。
重要なポイントの強調方法
重要なポイントを強調するための方法はいくつかあります。まずは、キーワードやメインのメッセージをビジュアル化することです。適切なビジュアル化は視覚的なインパクトを与え、視聴者の記憶に残ります。
またポイントを強調するもう一つの方法は、色、大きさ、フォントの変更を使うことです。特に重要なポイントは大きく、目立つ色、またはユニークなフォントで表示すると、他のテキストから引き立ちます。
最後に重要なポイントを強調するためには、余白の使用も有効です。余白は視覚的な休息を与え、重要な情報を目立たせる役割も果たします。これらのテクニックを駆使することであなたのスライドはより一層鮮やかに、そして効果的に情報を伝えることができます。
テキストと図のバランス
テキストと図のバランスは、情報伝達の効果を高める鍵となります。
テキストは具体的な内容を伝えますが、図は視覚的に情報を伝え易く理解を助けます。しかしどちらか一方に偏ったスライドは受講者の理解を妨げる可能性があります。図を主役にして言葉は補助的な役割にするスライド作りを行うと、メッセージが視覚的に伝わり、受講者の記憶に残りやすいプレゼンテーションになります。
テキストが多すぎると視覚的に鈍重になるため、必要最低限のテキストとそれを補完する図をバランス良く使いましょう。
スライド枚数の適正化
スライド枚数の適正化について考えるとき、プレゼンテーション時間と内容の量を考慮することが必要です。
一般的には、1分に1枚を目安にするのが一般的です。しかし内容が複雑であれば、より多くのスライドを使用して内容を詳しく説明することもあります。逆に、話す内容が少なければ、スライドは最小限に抑え、聴衆との対話を重視することもあります。
企業研修などでは、受講者の理解度や興味を確認しながら枚数を調整することも重要です。枚数だけでなくスライド一枚一枚の情報の量も適度に保つことで視覚的にも理解しやすいプレゼンテーションを作成することができます。
受講者の興味を引くアイデア
受講者の興味を引くアイデアを用いることは、スライド作成の重要な部分です。
まず受講者が抱える問題や疑問を明らかにし、それを解決したり明解したりする情報を提供することが有効です。たとえばある企業は新商品のプレゼンテーションで、市場調査結果をもとに消費者の悩みをスライドに取り入れ、その解決策として新商品を紹介しました。これにより受講者は自身の悩みに対する解決策を具体的にイメージできるようになりました。
また視覚的な要素やストーリーテリングを取り入れることも効果的です。それによって、情報を記憶に留めやすくし受講者の感情に訴え、関心を引きつけることが可能です。
スライドを使ったプレゼンテーション
最後に、スライドを使ったプレゼンテーションを解説します。以下の点についてまとめます。
・声のトーンとスピード
・話す内容の準備
・インタラクティブな要素の導入
順に見ていきましょう。
声のトーンとスピード
プレゼンテーションにおける声のトーンとスピードは、聴衆の理解度や注目度を大きく左右します。調和のとれたトーンは、情報の伝達を円滑にし聴衆とのコネクションを深める役割を果たします。
同様にスピードも重要で、早すぎると情報が伝わりにくい一方、遅すぎると興味を失われやすくなります。人間の自然な会話スピードを基準に、内容に合わせて適度に調整することが求められます。また話す速度は聴衆の理解度にも直結し適切な速度で話すことで理解されやすくなります。
話す内容の準備
話す内容の準備は、プレゼンテーションの成功を左右する大切なステップです。まず発表の主要なポイントをリストアップしそれぞれの説明内容を概要化します。これによりプレゼンテーション全体の流れを把握することができます。
また専門用語や業界用語を使用する場合はその意味を説明するか、一般的な言葉で置き換えることが必要です。リハーサルを重ねることで流暢さと自信を身につけることができ、聞き手にとって理解しやすい話し方を身につけることができます。
インタラクティブな要素の導入
インタラクティブな要素の導入は、スライドプレゼンテーションにリアリティとエンゲージメントを加える重要な手法です。受講者に参加感を与えるものですから、受講者の理解度や記憶にも大いに寄与します。
具体的な方法としては、リアルタイムのデモンストレーションやQ&Aセッション、アンケートや投票、視覚的なメタファーを使用すること等があります。これらをうまく取り入れることで、受講者を単なる受け身の聞き手から能動的な参加者へと変貌指せることが可能です。その結果、プレゼンテーションはより記憶に残るものになります。
ただしインタラクティブな要素を導入する際には注意も必要です。適切なタイミングやバランスが重要なので、過剰なインタラクションが逆にリスクとなる場合もあります。また受講者のコンテクストを理解しそれに適したインタラクティブな要素を選ぶことが重要です。それぞれの受講者が中心のアプローチを取り、彼らが参加しやすい環境を作ることが大切です。
スライド作りのコツも東京ITスクールで学ぼう
スライドづくりはにはコツがありますが、生得のものではなくあくまでスキルなので学習することで磨くことができます。
東京ITスクールでは、スライド作成の研修をご用意しています。
このコースを受講することで、デザインの原則を理解し、洗練されたパワーポイント資料を作成できるようになります。ほかの講座も同様ですが、この講座も実践的な内容を経験豊かなプロ講師が指導します。
もしもご質問やご興味がございましたら、些細なことでも構いませんので、お気軽にご連絡ください。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。