導入の背景
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ICTの課題について、学習者の視点で見るようになった
最初に、秋田県教育委員会の役割についてご説明お願いします。
大須賀さま:県教育委員会(以下、県教委)は任命権者であり、私が所属する管理班は教員を採用したり、教員の人事異動を行うことが主な役割です。文部科学省から通知を受け取るのは県教委のため、それを各市町村教育委員会に下ろして、調査の場合にはさらにそれを戻してもらい県教委で集約して文部科学省に回答します。
また、今のコロナ禍の状況では、県内の各市町村教育委員会はこのような方針で進めてくださいという依頼や、県全体の統一性を図るような舵取りをする役割もあります。一方で、小中学校・義務教育学校というのは市町村立学校になりますので、市町村教育委員会はそれらの学校の監督を行なっています。先生方の服務を監督したり、施設管理を行うのが主な仕事です。
県教委の日々の業務でITを活かしきれていない現状
業務においては、どういったことに課題がありましたか。
大須賀さま:業務においては特にデータ管理方法が課題となっていました。業務では主にExcelを使うのですが、人事異動などで担当が変わった際に、数式や関数の理論の引き継ぎが上手くできておらず時間を取られることが多々ありました。細かいところの引き継ぎが行われていないまま、ハードディスク上に残されているファイルを読み解きながら資料を作成することもあります。
また各所から受け取った資料やデータを、義務教育課でひとつに取りまとめるという作業があります。紙を見て電卓で計算して、その数値をExcelに入力するといった作業をしている様子も見られたので、まずはそうした手間が生じている部分から、業務効率を改善していこうと考えました。
膨大なデータを扱う業務として、例えばどういったものがありますか。
大須賀さま:特に採用試験の合否判定をするための名簿作成は、非常に時間がかかります。採用試験では、選考をするためにデータの並び替えなどを行う必要があります。受験者が増えると作業も煩雑になりますし、数式の範囲指定がずれていると合格者を不合格者にしてしまうということもリスクとして考えられるため、データの取り扱いには、細心の注意を払っております。
はじめてのIT研修、業務の課題から研修をカスタマイズ
今までIT研修を実施されたことはありますか。
大須賀さま:今までは特別な研修というのは実施していませんでした。具体的な研修というと今回がはじめてですね。
IT研修実施がはじめての中、今回の研修を実施することになった経緯について教えてください。
土田さま:働き方改革を推進する上で業務のIT化の必要性を感じた前義務教育課長が、「研修をおこなってIT化を進めたらどうか」ということで話をいただいたことがきっかけです。テックアカデミーから業務効率化の一案として、Google Workspaceの活用を提案いただき、研修を実施しました。まだまだ実際の業務に活かすことができるか課題はありましたが、業務改善の一歩を踏み出すため、実務に沿った研修をお願いしたというところであります。
Google Workspaceは今回はじめて使用されましたか?
大須賀さま:はい。実務に使ってみたのは、はじめてです。
土田さま:Google Workspaceについて、私自身存在は知っていました。個人では少し使っていましたが、業務では活用していなかったので詳しい操作や機能については学んだことがありませんでした。今回詳しく教えていただいたことで、業務に使えそうなアイデアや、業務効率化の改善点などが見えてきたことが、研修を受けてよかったと実感した点です。
研修内容について、テックアカデミーの営業担当やメンターとはどのように決めましたか?
土田さま:まず、我々の業務についての課題をお伝えし、それに合った研修計画を立てていただきました。計画も柔軟に変えていただき、深堀りしたい箇所をしっかり教えていただきました。学力向上推進班の方が参加したときは、各自の業務に合わせた内容にしたりと臨機応変に対応していただいた点が、とてもありがたかったです。
ほかの班の方も受けられたんですね。
土田さま:我々管理班は人事管理が主な役割になるのですが、学力向上推進班には学校での子どもの教育に関わる仕事があります。授業でICTを活用した際のアンケートをGoogle フォームを活用して行うことも検討していたので、そのやり方についても研修の中で教えていただいたりしました。
実務に結びつけるために周りとも連携しながらノウハウを広める
今までのやり方を変えることについて、課内などでどのような説得をされましたか。
土田さま:私たち、義務教育課のメンバーはむしろ前向きで、積極的に新しいことを吸収しようとする者が多かったですね。
和田さま:自治体内のインターネット環境は、一般企業とは異なるので「デジタル政策推進課」が全体を統括し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を含めて色々なビジョンを持ったり技術的な部分を担っているところになります。セキュリティの観点からも例えばGoogle ドライブなどが使えないんですね。とても厳しいセキュリティの中でやっているので、Googleアカウントを取得しても制限解除の許可がなかなか出ない状況でした。研修の背景などについて理解してもらい、一部利用の許可をもらいました。
来年度はオンラインにて全国規模でのミーティングがあり、アンケートを取る必要があるのですが紙に書くような従来の方法では大変な労力を費やします。そんなときに出会ったのがGoogleフォームです。これを活用できないかと思い、交渉して徐々にトライできる環境になってきました。こういった技術についても今後は課内だけでなく、さらに連携できるメンバーを増やし、クラウドやITツールを上手く活用しながら業務の効率化を目指していこうと計画中です。
今回の研修で身についたことはなんでしたか。
土田さま:行政の業務というものはどうしても旧態依然としてしまう部分があるのですが、今回の研修を活かして、徐々に変えていきたいと思っています。そういう意味で今回の研修を受けたということが、業務改善の一歩になったと感じています。
Slackなどのチャットツールも活用しつつ、研修を実施しました。これからさらに身につけたいことについて教えてください。
土田さま:我々一部の者が研修を受けても、やりとりする相手がいない限り活用できないことになります。今回受講した内容を具体的に業務に落とし込み、どのように周囲へ広めていくのかを考える必要があります。現状ではWeb上のアプリを全員が自由に使える状況ではないので、それが使えるようになったら共有していきたいという思いがあります。
今回の研修を、義務教育課としてどのように活かしていきたいとお考えでしょうか。
土田さま:研修を受けた中で、実際業務に活かせそうなものについては検討し取り入れていきたいと思っています。しかし、私の業務の特性上、個人情報を取り扱うことが多いので、どの業務に取り入れるかについては慎重に見極めたいです。
一方で、義務教育課全体の業務の中には、活用できるものが出てくる可能性があるので、新たな使い方を模索していきたいと思っています。












