CAMBRICとは?これからの産業はどう変わる?やるべきことは?わかりやすく解説!

「CAMBRIC(キャンブリック)」という言葉をご存じでしょうか。クラウドやAI、ビッグデータ、IoTなど、これからの産業のIT化を象徴する7つのキーワードの頭文字を組み合わせた造語です。
本記事では、CAMBRICを構成する7つの要素の意味から、これによって産業や働き方がどのように変わっていくのか、そして企業や個人が今から取り組むべきことまで、はじめての方にもわかりやすく解説します。あわせて、CAMBRIC時代に求められるスキルを身につけるためのおすすめ研修もご紹介します。
CAMBRICとは?
近年、今後の各種産業でのIT化における7つの要素の頭文字を組み合わせた「CAMBRIC」という造語が使われるようになっています。
この記事では、「CAMBRICってそもそもなんなの?」「今後の産業はどうなるの?」「自分たちはどうすればいいの?」といった疑問について、わかりやすく解説していきます。
用語の意味
IT用語における「CAMBRIC」は、産業のIT化における7つの要素の頭文字をつなげたものです。それぞれの頭文字が指す要素は、次の通りです。
| 頭文字 | 要素 | ひとことで表すと |
|---|---|---|
| C | クラウドコンピューティング | インターネット上のサービス・技術の活用 |
| A | AI(人工知能) | 状況を感知し、理解・学習する技術 |
| M | モビリティ | 端末やサービスの携帯性・稼働性 |
| B | ビッグデータ | 分析・活用しきれないほど膨大なデータ |
| R | ロボティクス | 人の作業をロボットが代替する技術 |
| I | IoT | モノがインターネットにつながる仕組み |
| C | サイバーセキュリティ | サイバー攻撃を未然に防ぐ取り組み |
それぞれの要素について、詳しく見ていきましょう。
【C】クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングとは、インターネット上で提供されるさまざまなサービスや技術を活用することです。
データ便やGoogle Drive、Notionなど、ネット上(クラウド)にデータを置いたり、他者と簡単にデータや知識を共有できるサービスをはじめ、Googleスプレッドシートやcanvaなど、PC本体にアプリをインストールしなくてもWeb上だけで動作するアプリケーションサービスの活用、また、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)などを使ったインターネット上で完結する開発ツールを使って、システム開発やインフラ整備などをすることもこれにあたります。
【A】AI(人工知能)
AIとは、機械やシステムが、まるで人間のように状況や事象を感知して、理解・学習することができるようにする、さまざまな知識や技術の集合体のことです。
機械に作業を覚えさせたり、チャットボットなどで質問に応じて適切な回答をするものなど、必要な目的に合わせてさまざまなAIがあります。
近年その技術は目覚ましく向上していて、事業の拡大やスピード化を目指すには、今後積極的にAIを業務に採り入れ、自動化と併せてリソースを増やしながら、新たな領域へ取り組んでいくことが求められます。今後どのような人材がAI活用の中心を担っていくのか気になる方は、AI人材とは?求められるスキルと育成のポイントもあわせてご覧ください。
【M】モビリティ
モビリティとは、移動性、稼働性、動きやすさなどを指す言葉で、ITに関する部分ではスマートフォンやタブレット、携帯できるクレジットカード決済用端末など、持ち運びができるタイプの端末や機械、またそれを活用すること全般を指します。
近年はコロナ禍でのテレワーク化加速もあり、どこにいても変わらない状態でデータの管理や作業ができるようになってきています。
場所を限定せずに業務ができるということは、顧客のニーズに合わせたさまざまな場所での商談や作業、オフィスの規模をコンパクトにして固定費を大幅にコストダウンするといったことも十分可能になります。
【B】ビッグデータ
ビッグデータとは、膨大な量の顧客情報や購入履歴、Webページへのアクセスログやサイト内での行動履歴、配信サイトなどでの無数の動画データ、SNSの投稿、オフィスのメール履歴やビジネス文書など、Excelなどの管理ツールで分析・運用できる範囲を超えた量のデータのことを指します。
大量のデータから分析することで適切なマーケティング施策を打てたり、潜在的なニーズを発掘できるなど、精度の高い情報が得られる一方で、活用にあたっては大量の情報を保存できるシステムが必要だったり、分析に時間とコストがかかってしまう部分もあり、適切なデータベースの選定や運用方法には工夫が必要です。
参考:ビジネス文書の質を高めるテクニックと文章力の高め方
参考:Excelを使ったデータ分析の基礎知識~便利な関数や分析ツールを解説~
【R】ロボティクス
ロボティクスとは、多様な技術を駆使して、製造業や建築現場、サービスの場などでこれまで人間が行うしかなかった部分の作業をロボットが代わりに行えるようにしていくことです。
人間の手では難しいレベルの細密な作業や危険が伴う場所での作業も遠隔で行えるなど、加工技術の向上や人命救助等の場面でも大きな可能性があります。
【I】IoT
IoTとは、Internet of Things(モノのインターネット)の略です。
ペットの首輪やドアなどのPC以外のモノに付いたセンサーがインターネットを介して現在の状況を把握し、居場所を音声で知らせたり、「ドアが開いたままです」と通知したり、一定時間たったら自動でドアを閉めたり、といった技術やそれを活用することをいいます。
業務ロボットの制御等に使われるほか、病院や介護施設での見守り等、人の安全を守る意味でも大変有用です。
【C】サイバーセキュリティ
サイバーセキュリティとは、コンピューターウイルスやフィッシング詐欺、データへの不正アクセスなどの、「サイバー攻撃」といわれるインターネットを介した有害な行為やそれに伴う悪影響を、未然に防ぐための施策のことです。
年々、こういった攻撃の手口は多様化かつ複雑化しています。ウイルス対策ソフトを入れることはもちろん、メールの添付ファイルの取り扱いや、Webからのソフトのインストールなどについての明確なルールを社内で設け、定期的に見直すなど、それぞれが日ごろから危機感を持って業務にあたることが求められます。
CAMBRICでこれからの産業はどう変わるの?
CAMBRICを構成する技術が組み合わさることで、産業の現場では次のような変化が起こると考えられます。生産の自動化から顧客対応の高度化まで、影響は業務のあらゆる場面に及びます。
自律的な生産システムを実現できる
ロボティクスとIoTを組み合わせることで、これまでよりもずっと精密かつ自律的な生産システムを実現していくことができます。
たとえば工場なら、作業セクションごとにセンサーを付けて、それぞれの状況をインターネットを介して把握・共有しつつ機械のスピードを調節したり、別のセクションでエラーが検出された場合には一時停止してアラートを発するなどの制御が自動でできるため、気付かず材料を大量に無駄にしてしまったり、機械の故障や不具合を未然に防ぐこともできます。
また、起こった事象を踏まえて制御システムの内容を調整することで、より目的に沿った精度の高い作業の仕組みを構築することが可能になります。
AI、ビッグデータを駆使して顧客好みの商品を提案、カスタマイズできる
顧客の購入履歴やサイトの行動履歴をAIに学習させることで、顧客が好む商品をチョイスして提案したり、顧客の属性やニーズに合った商品を開発するためのヒントを得たりといったことが非常にスピーディーかつ容易にできるようになるため、客単価の向上や、開発した商品が売り上げにつながりやすくなるような活用ができます。
ネット上だけでなく実店舗での販売においても、どんな年代の顧客がどんな商品を購入しているか、地域ごとに動いている商品はどんなものなのか等、各店舗のデータを蓄積していくことで仕入れの数を決める指針にもなります。
産業をより自動化・デジタル化できる
これまで人の手に委ねるしかなかった作業は、CAMBRIC技術を使ってかなりの部分を自動化できるようになります。目視で行っていた検品、組み立てなどの作業も、AIとロボティクスを組み合わせることで精度高く、スピーディーに行えるようになります。
営業・マーケティング活動においては、これまで確度の不明なリストにひたすらアプローチしていた部分を、ビッグデータを活用することで潜在的なニーズを見つけ出し、顧客側から声がかかるような仕組みを構築することができます。企業側としては受注率の高い商談につながりますし、顧客側から見ても求めるものを素早く探し出すことができるので、不要な電話営業などで時間を取られることもなく、両者にとってメリットが大きいといえるでしょう。
また、クラウドを活用することで直接やり取りしなくてもチーム内のファイル共有や進捗の把握ができるので、単純な事務作業や業務連絡の時間もカットされ、業務効率が大幅に向上します。これはまさに、多くの企業が取り組んでいるDX(デジタルトランスフォーメーション)の目指す姿そのものといえるでしょう。
人間の仕事はどうなるの?
ここまで読み進めていくと、「ロボットやAIが人間の仕事を奪って、雇用がなくなるのでは?」「リストラが増えるのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。
確かに、単純作業を繰り返したりいわれた通りに動くだけ、という仕事に関してだけいえば、これまでよりも減っていったり単価が低くなることが予想されます。一方で、次のような力を持つ人の価値はこれまで以上に高まっていくと考えられます。
- ロボットやAIに作業を任せた上で、それらをコントロール・制御できる力
- 自ら問題点や改善方法を考える力
- ツールを介して上司や他部署へ適切に情報共有をする力
これからの社員には、これまでの業務にプラスアルファのスキルを持つことが求められます。その第一歩として、経営者の方が自らCAMBRICの必要性を理解し、社員に啓蒙していく姿勢が求められるのではないでしょうか。
参考:社会人なら押さえておきたいコミュニケーションのコツとテクニック
今後の業務に貢献できる人材を育成しましょう!
今後の仕事においての考え方や必要なスキルなど、最先端のセミナーや講座を社員が受講してみることで、新たな視点や気付きを得られたり、業務や学びに対する取り組み方が変わったり、よい効果がたくさんあるかと思います。
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SEとしてB2Cアプリ開発、金融系システム開発などを経験後、人事部で採用業務を担当。現在は東京ITスクールの講師として新人研修から階層別研修、人事向けセミナーまで幅広く登壇。猫を3匹飼っている猫好き。

