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eラーニングとは?概要と失敗しないポイントを教えます

公開日:2024年03⽉05⽇最終更新日:2024年03⽉05⽇

人手不足による人材確保のためには研修の充実も大切となります。さまざまな研修の手法のうち、研修を少ない労力で行えるとして導入が進んでいるのがeラーニングです。しかしデメリットはないのでしょうか。

 

この記事では、eラーニングとeラーニングによる研修について解説します。この記事を読むと、以下の点の理解が深まるでしょう。

 

・eラーニングの基本概念
・eラーニングの導入ステップ
・効果的な運用方法
・効果的な活用法

 

研修手法の検討や見直しをされている企業の担当者の方はぜひご一読ください。

 

eラーニングの基本概念

 

eラーニングとは、デジタル化された教材をインターネットを通じて提供し、受講者が自分のペースで学習を進めることができるシステムのことを指します。数多くの利点がある一方で、導入や運用における課題も存在します。

 

以下、eラーニングの導入と運用について具体的に解説します。

 

 

 

eラーニングとは何か

eラーニングとは、インターネットや専用のソフトウェアを利用して、自己学習や遠隔教育を行うシステムのことです。従来の教室型の学習環境とは異なり、利用者は時間や場所を選ばずに気軽に学習を進めることが可能であり、研修の現場でも補足教材として導入されることが増えています。

 

その一方で、内容の更新や運営管理、学習者のモチベーション維持など運営面での課題もあります。これらに対する対策としてはリアルタイムなサポートや定期的な成果測定、学習者の意識を向上させるための工夫などが重要となります。

 

 

 

eラーニング研修のメリット

eラーニング研修のメリットの中で主なものとしては、学習者が自身のペースで学べる点が挙げられます。インターネット環境とそれに接続できるデバイスがあれば、時間や場所に縛られずスキマ時間にも学習が可能となります。

 

また、研修内容の一元管理が可能となるため、参加者の学習履歴や進行状況を管理しやすくなります。この結果、適切なフィードバックや指導が可能となり、効果的な学習環境を提供することが可能です。

 

さらに1回の作成で何度でも繰り返し利用できるため、コストパフォーマンスの高さもメリットとして挙げられます。印刷物と比べて内容の修正・更新がしやすいのも教材面でのメリットだと言えるでしょう。

 

 

 

eラーニング研修のデメリット

デメリットとしてまず挙げられるのは、自己管理能力の必要性です。eラーニングでは、学習者が主体的に学習を進めるため、自己管理能力が不十分だと学習進度が遅れたり、結果的に学習の成果が上がらない可能性があります。

 

二つ目は、対面での直接的なコミュニケーションが難しいという点です。具体的な質問や深く踏み込んだ議論をするのが難しいため、学習者が理解を深めるのに時間がかかるかもしれません。

 

最後に、全ての学習者がIT環境に慣れているわけではないという事実です。一部の学習者には、eラーニングの操作そのものが障壁となり、学習に集中できない可能性があります。

 

 

 

 

eラーニング研修の導入ステップ

 

eラーニングによる研修の導入は、以下のステップで行います。

 

・導入前の分析

・コンテンツの選定

・プラットフォームの選択

・トライアル実施

・導入

・研修の実施

・導入後のフォローアップ

 

これらのステップを踏むことで、企業のニーズに適したeラーニング研修を導入し、最大限の効果を得ることが可能です。以下、具体的に確認していきましょう。

 

 

 

導入前の分析

eラーニングの導入前に行う分析は、成功のカギを握る重要なフェーズです。まず、現行の研修システムとそれに対する受講経験者の反応を確認しましょう。具体的には、既存の研修がどの程度効果的であるか、受講者が研修に対して抱いている意識や問題点は何か、を深堀りします。

 

次に、導入予定のeラーニングが解決すべき課題、目指すべき研修の成果とそれを達成するために必要な要素は何かを明確にします。なかには、業績や生産性といった具体的な数値だけでなく、従業員の満足度や学習意欲といった質的な面を考慮に入れることも重要です。

 

この分析結果が、次のステップである「コンテンツの選定」や「プラットフォームの選択」の指針となります。

 

 

 

コンテンツの選定

まず、ターゲットとする学習者のニーズやレベルを理解することが必要です。学習者の職務内容やスキルの現状、求められる知識や能力を把握します。そのうえで、条件を満たすコンテンツを選定します。

 

また、コンテンツは学習者が理解しやすく、関心を持って取り組めるような形式で提供することが重要です。一口にeラーニングと言っても、ビデオ、テキスト、インタラクティブなクイズ等、多様な形式が利用・併用できます。学習者の学習スタイルや好みに合わせて選択しましょう。

 

さらに、コンテンツの更新や改善も考慮に入れることで、学習環境の質を維持し、学習者の継続的な学習意欲を保つことが可能となります。トレンドや新技術の入れ替わりが激しい場合など、頻繁に更新や改定が必要な内容は考慮することが必須です。

 

 

 

プラットフォームの選択

eラーニング研修をスムーズに導入するためには、適切なプラットフォームの選択が不可欠です。一部の大手企業では自社開発のプラットフォームを使用していますが、多くの中小企業では既存のクラウドサービスを活用しています。検討すべき事項の例を挙げます。

 

・利用者の規模や目的

・ビデオ学習や実時間でのオンラインコミュニケーションの要不要

・モバイル対応や多言語対応などの機能

・導入コストや運用コスト

 

利用者の規模や目的については、例えば大規模な組織では数百から数千人の利用者を想定したプラットフォームが必要になります。また何か必要な機能がある場合は、それに対応したプラットフォームを選ばなくてはなりません。さらに予算内で最適な選択をすることも大切です。

 

 

 

トライアル実施

トライアル実施では、限られた範囲や期間でeラーニングの運用を試み、その結果を評価します。例えば、特定の部署に限定して運用を始め、学習者の反応や成果、システムの動作状況をチェックするなどです。

 

そこで検証された結果とフィードバックを活用すると、本格的な運用前の改善点を把握しやすくなります。トライアル実施は、予期せぬ問題を未然に防ぎ、長期的視点での効果的な運用を可能にするための手段です。

 

ただしトライアル実施でもっとも重要な点は、実際の運用と同様に学習者からのフィードバックを真摯に受け止め、それを元にシステムやコンテンツを改善していくという意識を持つことです。

 

 

 

導入・研修の実施

トライアル実施によって、効果的な運用が可能と判断できたら本格的に導入します。定期的な研修実施や水平展開で他部署での実施などを行います。

 

 

 

導入後のフォローアップ

導入後のフォローアップでは、まずコースの完結度や学習成果を把握し、学習者の理解度や満足度を確認します。そこから得られるフィードバックは、コースの改善や、より効果的な学習結果をもたらすための材料となります。

 

フォローアップを行うことで、eラーニング研修の効果を最大化し、学習者の理解度向上につなげることが可能です。

 

 

 

 

効果的なeラーニング研修の運用方法

 

効果的なeラーニング研修の運用方法には、学習者のモチベーション管理、リアルタイムサポート、定期的な成果測定、コンテンツの更新と改善の4つの要素があります。

 

学習者のモチベーション管理は、学習を継続させるために必須です。リアルタイムサポートでは、学習者が困ったときに必要な助けを提供します。教師や他の学習者とのコミュニケーションを行う工夫が有効です。定期的な成果測定は、学習の効果を確認して改善の道筋を示すため重要です。コンテンツの更新と改善は、学習者が最新の知識を得られるようにするためです。

 

以上の4つの要素を踏まえ、運用計画を立て、徐々に工夫を重ねることが求められます。

 

 

 

学習者のモチベーション管理

学習者のモチベーション管理は、eラーニングを適切に活用するための重要な要素です。モチベーションが高い学習者は、積極的に自己学習を進めて理解を深めることができるからです。一方で、モチベーションが低下すると、学習の質や効率が悪くなります。ここでは、学習者のモチベーションを高めるための具体的な手法をいくつか提案します。

 

まず、学習目標の設定です。具体的で達成可能な目標を設定することで、学習者は自分が何を学び、どこを目指すべきかが明確になります。また、目標達成の過程で次第に自己成果を認識することができ、モチベーションを維持することが可能となります。

 

次に、学習の進行状況の可視化も効果的です。学習者が自分の学習進行状況を具体的に把握することで、自己評価しやすくなり、自己成果を実感することができます。これは、学習者のモチベーションを維持し、更なる学習へと促す力となります。

 

また、学習者同士のコミュニケーションも重要な要素です。学習者がそれぞれの学習経験や知識を共有することで、互いに学びを深めることができます。コミュニケーション機能が利用できるeラーニングもありますし、社内SNSなどを活用する方法もあります。

 

これらの要素を適切に組み合わせ、学習者一人ひとりに合わせて活用することで、eラーニングの効果を最大限に引き出すことが可能となります。

 

 

 

リアルタイムサポート

柔軟な学習スタイルの導入は、従来の形式に捉われない効果的な学習が実現できます。eラーニングは時間や場所にとらわれないというメリットがある代わりに、リアルタイムのサポートを行うのは難易度が高くなるとも言えます。

 

対応担当者を決めて勤務時間中にマメに質問や要望の連絡をチェックするか、eラーニング提供企業による窓口代行を利用することで対応しましょう。

 

 

 

定期的な成果測定

eラーニングでは、受講者の学習進捗や理解度を定期的に測定することが必要です。これにより学習者自身の理解度を把握するとともに、適時フィードバックを行い、必要な改善を図ることができるからです。

 

一般的なeラーニングのシステムには、学習の進捗を一元管理できる機能があります。サービスによっては、ログイン履歴に応じて自動的にアラートの連絡をすることも可能です。理解度も小テストなどを行うことで把握しやすくなるでしょう。

 

 

 

コンテンツの更新と改善

コンテンツの更新と改善は、eラーニングの運用において非常に重要な要素です。たとえばIT業界ではテクノロジーの進歩が早く、古い情報では適応できなくなる可能性があるからです。

 

紙ベースの教材の場合、更新や改善をスピーディーに行うことは困難です。印刷し直しには労力もコストもかかるからです。しかしeラーニングの場合は、配信するデータを更新するだけで全受講者が最新のデータで学習することができます。コストもかかりません。

 

 

 

 

eラーニングの効果的な活用法

 

eラーニングは一方的な学習だけでなく、インタラクティブなコンテンツを組み合わせることでより深い理解を促すことができます。例えば、ビデオ学習にクイズやテストを組み合わせて、学んだことの理解度を確認しながら学びを進めることが可能です。

 

また、ディスカッションフォーラムやチャット機能を利用することで、他の学習者と情報を共有したり、意見を交換したりすることも素晴らしい学習経験となります。

 

オンラインの手法だけでなく、対面の研修と組み合わせる方法もあります。知識の学習をeラーニングで効率的に行い、実践的な内容を対面の研修で行うなどです。調理や接客、プログラミングなど実技を伴う業種では、オンラインでは対応できない内容を対面で補えば効果は飛躍的に高まります。

 

このように、eラーニングを効果的に活用するためには、学習内容だけでなく、学習方法や学習環境も工夫して最適化することが求められます。

 

 

 

 

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 東京ITスクール 鈴原 
 講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
 企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
 特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
 趣味は筋トレと映画鑑賞。

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