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【インバスケット研修】実践で学ぶ、効果的な指導法

公開日:2024年03⽉26⽇最終更新日:2024年03⽉26⽇

【インバスケット研修】実践で学ぶ、効果的な指導法

労働人口の減少などにより労働生産性の向上が日本企業に求められています。そんな中、限られた時間の中でタスクをこなしていく能力を高める方法として、現在注目を集めているのがインバスケット研修です。

 

本記事では、インバスケット研修について解説します。この記事を読むことで、以下の点の理解が深まります。

 

・インバスケット研修の定義と目的

・研修の流れ

・扱う内容

・成功のポイント

 

インバスケット研修を行う場合に参考になる内容になっています。企業の人事・総務担当者の方はぜひご一読ください。

インバスケット研修の基本

 

インバスケット研修とは、ビジネスシーンを模擬的に再現し、受講者がその中で様々な問題を解決することでスキルを向上させる研修方法です。実際のビジネス現場と同じように、限られた時間とリソースの中で、最適な意思決定を行う能力を鍛え、問題解決能力やコミュニケーション力を身に着けることが目的です。

 

これにより、リーダーシップ、組織管理、戦略策定の能力など、マネジメントに必要なスキルを総合的に育てることができます。そのため、企業の新規プロジェクトやリーダーシップを担当する人材育成に特に効果的な研修方法とされています。

 

 

 

インバスケット研修とは

インバスケット研修とは、参加者の管理者スキルや意思決定能力を試すための手法の一つです。一般的には、参加者が仮想的な役職に就いて、その立場での事務処理をシミュレーションするものです。各々がバスケット(入れ物)に入っている資料を基に、意思決定を行い、自身の決定について報告書を作成します。

 

その効果の高さから、現在世界中の企業で採用されています。この研修は一日の業務を集約した形で進行し、リアルな業務状況を再現することで、実務に近い状況下での意思決定能力や問題解決力を養うことが可能です。

 

 

 

研修の目的

インバスケット研修の主な目的は、管理職やリーダーが直面する可能性のある複雑な問題や困難を事前にシミュレーションすることで、対応力を鍛えることです。

 

スキルだけでなく、判断力や意志力、コミュニケーション能力なども含めてバランス良く育成することが求められます。これは、実際の業務場面で起こり得る様々なシチュエーションを想定して、その場で最良の選択を行う能力、つまり「即時性」が養われるからです。

 

また、多角的な視点で物事を考え、適切な意思決定を行う能力、つまり「多様性」も育てられます。これらは、現代のビジネスシーンで求められる重要なスキルであり、インバスケット研修はその育成に非常に効果的な教育方法と言えます。

 

 

 

 

研修の流れ

 

インバスケット研修の流れは大別して以下の4つの段階からなります。

 

  • 準備段階
  • 実施段階
  • フィードバック
  • フォローアップ

 

これら一連の流れを通じて、参加者の問題解決力や意思決定力が向上します。各ステップについて見ていきましょう。

 

 

 

準備段階

インバスケット研修の準備段階は事前の計画が重要です。準備は以下の流れで行います。

 

  • 提出する課題などロールプレイの設定・シミュレーションゲームの設計
  • 受講者のレベルやニーズを把握し適した内容を考案
  • 具体的な学習目標など研修のゴール設定
  • 研修実施日のスケジュール調整、必要な資料の準備、研修会場の手配など
  • 研修の評価基準を設定とフィードバックの準備

 

これらの準備をしっかりと行うことで、インバスケット研修は効果的に進行します。

 

 

 

実施段階

実施段階は、具体的な状況や課題が提示され、参加者がそれに対する解決策を考えるという作業が中心となります。参加者は自身の職務を通じて得た経験や知識を活用し、事務的なタスクから戦略的な意思決定までを行います。教育担当者は研修中、参加者の行動や意思決定プロセスを観察し、それに基づいたフィードバックを準備します。

 

この段階では、具体的な行動の結果を予想し、それに対する責任を理解することが求められます。また、同僚や部下とのコミュニケーションを通じてタスクを進め、問題解決に向けたチームワークの重要性も学びます。

 

 

 

フィードバック

フィードバックは、研修の中で重要な役割を果たします。参加者が研修で体験した状況や振る舞いに対して具体的で明確な意見や評価を伝えることで、自身の行動や判断の見直しを促すとともに、新たな視点や考え方を提供するからです。

 

フィードバックはただの意見交換ではなく、理解を深め、学習を固定化し、行動変容を促すための重要な手段であり、参加者自身のスキル向上に繋がるものです。適切なフィードバックがなされればより深い理解と学びにつながり、参加者の自己啓発に寄与します。またフィードバックは参加者同士のコミュニケーションを促進し、思考の深化や視野の拡大に効果があります。適切なフィードバックは参加者が新たな視点を持つための重要な手段となるのです

 

 

 

フォローアップ

フォローアップでは、研修が終了した後も参加者が学んだ知識やスキルを日々の業務にどう生かしているかを確認し、必要に応じてアドバイスを行います。具体的には、定期的に面談を設けて進捗を確認したり、問題に直面したときの対策を相談したりします。

 

また、参加者自身が自己評価を行い、自身の成長や改善点を自覚する機会を提供することも大切です。このフォローアップにより、参加者は研修で得た学びを具体的なアクションに変え、実践力を高めていきます。

 

 

 

 

インバスケット研修で扱う内容

インバスケット研修では、実際に企業で働く上で重要となる以下の4つの要素が扱われます。

 

・意思決定

・タイムマネジメント

・優先順位の決定

・コミュニケーション

 

これらの内容は例えば、リーダーシップ研修としても実施されており、新任のリーダーやマネージャーに対して実施されることが多くあります。1つずつ見ていきましょう。

 

 

 

意思決定

意思決定スキルは、研修参加者が抱える様々な問題や課題を解決するための重要な能力です。具体的には、情報の整理・分析、可能性の模索、最適な選択肢の選択といったプロセスを通じて、最良の結果を導く決定を下すことを目指します。

 

インバスケット研修では短時間でタスクをこなしていかなくてはならず、その過程で手持ちの情報を基に意思決定していくスキルが磨かれます。

 

 

 

タイムマネジメント

タイムマネジメントは、インバスケット研修の主要なコンテンツであり、効果的な時間の使い方を学びます。時間を適切に管理する能力は、リーダーシップを含む多くのビジネススキルの基礎の一つです。多くの業務やタスクに対応するため、スタッフからマネージャーまであらゆるレベルの社員がタイムマネジメントのスキルを磨くことが求められます。

 

インバスケット研修では、短時間で多くのタスクをこなしていく中で、業務に優先順位を付け、計画を立て、どの仕事に時間を割くべきかを判断することを頭と体で学びます。

 

 

 

優先順位の決定

優先順位の決定は、効率的なタスク管理と良好なパフォーマンスを達成するための重要なスキルです。

 

 

インバスケット研修では、実際の業務に近いシミュレーションを通じて、参加者が多数のタスクから優先すべきものを見極め、適切な順序で処理する能力を鍛えます。優先順位が明確でないと効率が落ち、結果的にパフォーマンスが低下する可能性があります。そのため、優先順位のスキルを習得することは業務遂行の上で極めて重要です。

 

また、優先順位の決定は、限られたリソースをうまく利用し、重要な目標を達成するための戦略的な意思決定にも直結します。

 

 

 

コミュニケーション

インバスケット研修では、コミュニケーションが重要な要素となります。参加者は難解な問題の解決に向けて意思疎通を図ることが求められるからです。

 

ここでのポイントは、単に情報を伝えるだけでなく、他の参加者の意見を尊重し、合意形成に向けた調整役を担うことが求められることです。また聞くスキルも重要であり、他の意見を理解し受け入れることにより、より良い意思決定を導くことが可能となります。さらに明確なメッセージを伝えることで、誤解を引き起こすリスクを減らすことも可能です。

 

これらの要素が組み合わさったコミュニケーションのスキルは、組織の中での効果的な意思決定に直結します。

 

 

 

 

成功のポイント

 

インバスケット研修を成功させるためのポイントとして、以下の4点が挙げられます。

 

・参加者の積極性

・適切なフィードバック

・実践的な事例の選定

・継続的なフォローアップ

 

それぞれについて具体的に見ていきます。

 

 

 

参加者の積極性

インバスケット研修の成功には、参加者の積極性が非常に重要な要素です。研修の内容を深く理解し、活発に参加することで、研修の目的である「意思決定能力」や「タイムマネジメント力」の向上が見込めます。参加者が自主的に参加・発言し、率先して問題解決に取り組むことが求められます。

 

そのため、企業側からも参加者への理解やサポートが必要です。例えば、参加者が積極的に研修に取り組む環境を整え、研修期間中の業務負担を軽減するなどの配慮が考えられます。

 

 

 

適切なフィードバック

適切なフィードバックはインバスケット研修の成功を左右する要素の一つです。参加者がケーススタディを通じて経験を積んだ後、その結果について具体的かつ構造的にフィードバックを行うことが重要となります。

 

良いフィードバックは、参加者が自己の能力を客観的に理解し、改善点を確認する手助けをします。そのためには、フィードバックの提供者が参加者の行動を詳細に観察し、それを公平で建設的な言葉で伝えるスキルが必要です。適切なフィードバックを通じて、参加者は自己の強みや課題を明確に理解し、学習や成長につなげることができます。

 

 

 

実践的な事例の選定

実践的な事例を選定することも重要な要素です。実践的な事例は、参加者がリアルな状況下での意思決定を体験し、理解を深めるために非常に有効な手段となります。例えば、実際に起こった複雑な業務問題を事例として取り上げ、どのように対応したかを参加者に体験させる方法があります。これにより、参加者は具体的な事例を通して、実際の業務場面でどのように対処すれば良いかを理解し、自身の意思決定力を高めることができます。

 

また、事例は参加者の興味・関心にリンクするものを選定することで、より深い理解と学習効果を生むことが期待できます。実践的な事例の選定により、研修はより効果的かつ実用的なものへと進化します。

 

 

 

継続的なフォローアップ

インバスケット研修の成果を最大限に引き出すためには、研修後のフォローアップも重要です。参加者が研修で学んだ内容を実務に活かせるようサポートすることで、研修効果の定着と持続に役立ちます。

 

具体的な方法としては、参加者への定期的なフィードバックや研修内容に基づく課題設定、その進行管理などが考えられます。また、企業内での情報共有会を定期的に行うことで、全体の学習レベルを向上させることも可能です。

 

これらの活動を通じて、参加者は研修で得た知識やスキルを自身の業務に応用する機会を得ることができます。

 

 

 

 

課題解決力アップの研修は東京ITスクールへ

 

インバスケット研修は課題解決力を向上させる方法ですが、東京ITスクールでもロジカルシンキングや地頭力・発想力・PDCAなど課題解決に関する講座を多数提供しています。

 

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~的確に意見を纏め、最適なアイデアを出せる~問題解決のための「発想力」習得講座(KJ法編)

 

またインバスケット研修はリーダーシップ研修と多くの内容が重なりますが、リーダーシップ研修も充実しています。お気軽にご相談ください。

 

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 東京ITスクール 鈴原 
 講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
 企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
 特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
 趣味は筋トレと映画鑑賞。

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