導入の背景
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Web上でのデータシステム開発に、必要なスキルを身につけてもらうことを目的とする
学生スタッフ向けに、研修を実施することに至った背景について、教えてください。
佐藤教授:国立研究開発法人科学技術振興機構(以下JST)未来社会創造事業に採択となった研究プロジェクトの研究代表を現在しています。Web系のデータアプリケーションの開発と運用のプロジェクトを行っています。今回受講した学生スタッフもJST未来社会創造事業で、データ加工やWebアプリケーション開発に近い業務を行ってもらっています。そのアプリ開発の技術を高めてもらうことで研究の成果物であるデータアプリの品質向上につなげたいと考え、能力開発をしたいと思い至りました。
外部に研修を委託するのは今回がはじめてですか。
佐藤教授:はい。ソフトウェア能力開発については、専門のところにお願いした方がよいかなと考えました。特別な能力開発を必要とする人数も少ないので教育としてやるというよりは、私のプロジェクトの中での要求の目的レベルを意識し、能力開発してもらうという形としています。やる気のある人に教育機会を与えることで、その人の能力も高くなりますし、プロジェクトに対してもプラスになるのでお願いしたというのが経緯です。
学生スタッフの方は、専攻を教えてください。
佐藤教授:データサイエンス学部がメインです。データサイエンスの基礎から、大学院までいくと応用的な講義を受講しています。
プレゼンテーションの能力を備えたデータサイエンティストの育成
コース選定の理由について教えてください。
佐藤教授:データアプリといっても、結局最終的にはWebアプリケーションの形になります。サーバサイドスクリプティングとクライアントサイドスクリプティングの組み合わせでデータをキャッチボールさせないと、インタラクティブな応答が出るようなデータアプリケーションは作れません。
ソフトウェアデータマイグレーションモデルという、サーバサイドである程度データとソフトウェアを加工しておいて、それをマイグレーションしてクライアントサイド、Webブラウザ上で演算をインタラクティブに行うというモデルです。
過去7〜8年の研究でも、ずっとそのタイプでデータアプリケーションシステムを開発してきました。サーバサイドスクリプティングは比較的さまざまな言語の選択肢があるのですが、クライアントサイドスクリプティングでは基本的にJavaScriptしかないので、JavaScriptをきちんと勉強してもらいたいという要望がありました。
テックアカデミーを導入した決め手はなんでしたか。
佐藤教授:ほかにも何社か見たのですが、テックアカデミーからは以前から長く情報をいただいていたので、理解しやすいというのがありました。
実際の業務で使われることを想定しながら、質問をして学習した
大学の方ではプログラミングについて学習されていますか。
佐藤 駿さま:はい。大学の講義でも学んでいますし、独学でPythonにも触れています。
受講前のJavaScriptについての印象を教えてください。
佐藤 駿さま:構文はPythonとある程度似ていますが、レスポンスは全く変わってくるので少し戸惑いました。また、HTML/CSSについては模写コーディング程度の経験はあったものの、それを使ってなにかを開発した経験はなかったため、不安もありました。
受講中は、どのようなスケジュールで学習を進めましたか。
佐藤 駿さま:最初の方は経験したことのある内容だったため、HTML/CSSは飛ばし気味にスピード重視で進めました。JavaScriptはアルバイトが終わった後や土日に詰めこんで学習し、ノートにとった内容を見ながら課題を進めていました。
約2カ月の学習となりましたが、モチベーションはどのようにして保ちましたか。
佐藤 駿さま:ちょうど中盤に学校の期末テストがあり、そこで一度スピートが落ちました。ただ、メンタリングがあるので「進捗がないのは嫌だ」という気持ちで進めていたため、モチベーションはうまく管理できたかと思っています。
また、ほかの受講生とも進捗をやり取りしたり、お互いに質問し合ったりしながら、連絡を取り合って学習を進めていました。
メンターとはどのようなやりとりをされましたか。
佐藤 駿さま:最初の方は結構順調に進んでいたため、もう少し先の実務になったらどういうところに注意してコーディングするのか、どういう技術が使われるかといった質問をしていました。
これまでファイル管理を雑にやっていたのですが、GitHubで画面を共有しながらその重要性をていねいに教えていただき、とてもありがたかったです。しっかり見てくれているのだと感じました。
メンターのサポートが学習やプロジェクトにどのような影響を与えましたか。
佐藤 駿さま:今進めているプロジェクトでもJavaScriptを使用していますが、流れを立てて色々なフレームワークでやるといった経験がありませんでした。受講後はフレームワークが変わっても書き方の要領がつかめるようになったり、それぞれの強みがわかるようになったりしたので、「色々なフレームワークを試してみたら面白いかもしれない」「実務ではこのフレームワークを使えばかんたんに書けそうだ」と考えられるようになりました。
実際のプロジェクトに学習した内容をすぐに応用活用
オリジナル作品について教えてください。
佐藤 駿さま:先生のプロジェクトの一環で人口と医療機関数のメッシュ統計を日本中の任意の場所に対して地図上に描き、地方自治体や医療従事者が地域の医療環境を把握できるアプリの開発をしています。JavaScriptと各種WebAPIを接続し、オープンストリートマップとつなげながら可視化できるアプリを作りました。
佐藤教授:私が開発しているMESHSTATSというメッシュ統計に特化した統計地理情報システムです。さまざまな方と一緒に30種類ぐらいのプロジェクトを回しながら作成しています。
佐藤駿君がJavaScriptを編集して作ってくれたページは、動きも軽快ですし、ボタンを押すと場所も切り替わるようになっています。下に散布図も出たり、MESHSTATSのメイン機能に展開したり、コードを見てしっかりと作っていただけるものになっています。
作成期間はどのくらいでしたか。
佐藤 駿さま:テックアカデミー受講開始時に同時並行で始めたので、2〜3カ月ぐらいですね。
学習を終えての感想をお願いします。
佐藤 駿さま:最初はかんたんな課題からはじまり、次第に難易度が上がっていきました。流れとして追える部分もあり、楽しく課題ができたのがよかったなと思います。課題を出してからのレスポンスも早かったですし、全体として満足しています。独学していたときは課題がつながってこなかったり、今までやっていたものと離されてしまうことがあったのですが、テックアカデミーさんのカリキュラムやカリキュラム内の課題は一貫してつながってできていたので復習することも多かったですし、やりがいがありました。メンターさんからもちょっと先のお話を聞けたり、自分の中で融通を利かせられる部分が大きくて面白かったです。
今回の研修に対して、全体の満足度はどうでしたか。
佐藤教授:当初想定していた希望にかなり合致する状況でした。アプリの開発やレベルの上がり方というのが、大学で2カ月過ごすのとはかなり違う切れ味のよさを感じました。一方、結構ハードなカリキュラムだったなというのがあります。例えば2カ月からもう少し伸ばせるとかいったものがなかったので、タイムプレッシャーが最後の方はかかっていた感じがしていました。ですので、そこをもう少しコントロールできるとよかったかなと思います。
今回受講してもらった内容は、濃密なレベルの高いカリキュラムである一方、今後、色々な能力レベルの学生スタッフの方を対象にしたいと思っているので、受講前に受講内容と前提知識との適合性を計るスクリーニングをしておくと、個別性にあった学習効果が期待できるのではないかと感じました。











