研修効果が上がらない理由はこれ!今すぐできる徹底改善ガイド
公開日:2024年03⽉26⽇最終更新日:2024年03⽉26⽇
せっかく研修を実施しても、思うように効果が上がらない・・・
そんな悩みを持つビジネスパーソンの皆さまに、本記事では以下の3つの重要な視点から、その原因と解決策を明らかにします。
1.研修を通じたスキル向上に立ちはだかる壁
2.具体的な研修改善ポイントとその実践方法
3.研修後のフォローアップとフィードバックの重要性
研修の効果を最大化するための具体的な方法を理解できる内容となっていますので、是非参考にしてみてください。
研修効果が上がらない主な理由
何度も取り組んでいるにも関わらず、研修の効果が見えないと困惑されている方もいらっしゃるでしょう。
多くの企業が直面する研修効果の不振には共通する要因があります。以下に、主な理由を挙げてみます。
- 研修内容と実務の乖離
- 従業員のモチベーション不足
- 一方通行の指導スタイル
- 不十分なフォローアップ
- 学習環境の問題点
- フィードバックの欠如
それぞれの問題について解説していきます。
研修内容と実務の乖離
研修の内容が実務と乖離している場合、研修後にもかかわらず期待したパフォーマンスが出せない事例が多々見られます。研修で学んだ知識やスキルが、具体的に職場でどのように活かされるのかが明確ではないと、従業員は新たな知見を仕事に活かすことが難しくなるのです。
例えばエンジニアのためのプログラミング研修では、いずれの言語やフレームワークを学ぶべきかを決定する際に、現場での使用状況を無視すると、学んだことを活かす機会が得られず、せっかくの学びが活かせません。
こうした問題を解消するためには、研修計画の段階から実務の現場と密に連携を取り、実際の仕事に即したカリキュラムを開発することが重要です。
従業員のモチベーション不足
従業員のモチベーション不足が研修効果を阻害するパターンはよく見られます。モチベーションが低いと、研修に対する取り組みが消極的になり、習得途中で挫折するケースもあります。
参加者には、研修の価値を理解し、自己成長の一環として積極的に取り組む姿勢が必要です。これを促すためには、研修計画の段階で目標設定を明確にし、その研修が個々のキャリアアップにどのように影響するのか、何のためにやるのかをきちんと伝えることが重要です。
一方通行の指導スタイル
一方通行の指導スタイルは、研修効果を低下させる大きな要因の一つです。具体的には、教育者からの一方的な情報提供が中心で、従業員が能動的に参加する余地が少ない研修は、参加者の理解度やモチベーションを低下させます。
演習やワークなどを豊富に取り入れることで、積極的な参加ができ、理解も深まりやすくなるでしょう。
ひとつの事例として、IBMでは過去の研修スタイルを見直し、受講者が主体的に参加し学んでいくスタイルに変更した結果、満足度と習得度が大幅に向上したと報告しています。一方通行の指導スタイルから参加型の研修スタイルへの転換が、研修効果を上げる有効な手段であることが理解できます。
不十分なフォローアップ
研修後のフォローアップが不十分であると、研修内容が実践に反映されず、研修の効果が十分に発揮されません。研修は一時的な学習で終わらせるのではなく、その後の仕事への応用と成果を持続させるための重要なステップです。
フォローアップが不足してしまうと、従業員は新たに学んだ知識や技術を適切に使用する機会を逃す可能性があります。
加えて、従業員が困難に遭遇した際のサポートが不十分だと、新しいスキルの習得が遅れ、学習へのモチベーションが下がる可能性もあります。
企業としては、定期的なフォローアップを行い、従業員が研修の内容を理解し、それを実際の業務に活用することができるよう支援することが求められます。
学習環境の問題点
学習環境の問題点とは、主に物理的な環境と心理的な環境の2つに分けられます。物理的な環境とは、教室の照明や音響、座席の配置といった具体的な条件で、これが不適切だと学習効率や集中力に影響を与えます。
心理的な環境とは、研修参加者が適度な緊張感を持ちつつもリラックスして学べる環境のことを指しています。
研修は学生時代の授業とは違い、現場で即戦力として活躍するための能力を養うためですから、そのためには最適な学習環境が求められます。
参加者が安心して受講できる空間を確保できているか、見直してみることも大切です。
フィードバックの欠如
フィードバックが不足している場合、従業員は自身の成長を感じづらく、また何を改善すべきかを理解できません。これがモチベーション低下とパフォーマンスの低下に繋がります。
定期的に学習状況の聞き取りや対話の機会を持ちましょう。また、フィードバックは具体的で、行動変更につながる提案があることが重要です。
研修内容の見直しと改善ポイント
研修効果が上がらない原因を理解できたところで、ここからは、研修内容の見直しと具体的な改善ポイントを解説していきます。
具体的な改善方法としては、
①研修の目的と期待効果の明確化
②実務に即した内容への改善
③参加型の研修スタイルの導入
この3つです。以下にそれぞれ説明します。
研修の目的と期待効果の明確化
研修の目的と期待効果を明確にすることは、研修効果を向上させるための極めて重要なステップです。なぜなら、目的が不明確だと、受講者は何を学び、何を成し遂げるべきか理解できず、研修の価値も感じられないからです。
また、期待効果が明らかでないと、研修プログラムを評価したり、改善したりする基準がありません。したがって、研修の始めには、その目的を明確に伝えるとともに、その研修から何が得られるかを具体的に示すべきです。
これが受講者の理解を深め、関心を引きつけ、最終的には研修の効果を向上させるために不可欠な要素となります。
実務に即した内容への改善
実務に即した研修内容への改善は研修効果を大いに高めるキーポイントです。
まず、研修の内容が現場で必要とされるスキルや知識と直結していなければ、従業員はその価値を感じず学習意欲も湧きません。例えば、国内大手IT企業では新人研修において、業界で求められるプログラミングスキルを積極的に取り入れ、実践的なプロジェクトを組むことで実務への適応力を高めています。
また、研修プログラムには、現場の先輩からのフィードバックやアドバイスを取り入れることも重要です。これにより、現場で経験した具体的な課題を研修に反映させ、より現実的な問題解決力を養うことが可能となります。
参加型の研修スタイルの導入
参加型の研修スタイルの導入は、従業員の理解力を飛躍的に向上させ、モチベーションも引き上げます。
このスタイルでは、参加者が主体となり、自ら問題解決を試みるため、主導権を持つことで積極性が増します。例えば、ロールプレイやワークショップ、グループディスカッションなど、実際の業務を想定した内容で行えば、研修内容の実務への適用度も高まります。
フォローアップとフィードバックの強化
先のセクションでの研修内容の改善ポイントに加えて、研修効果を最大限に引き出すために重要なのが、適切なフォローアップとフィードバックの提供です。
フォローアップが不十分だと、受講者が研修の内容を業務に活かせず、その効果が薄れてしまいます。
定期的に受講者の進捗をチェックし、必要に応じて追加支援を提供することで、持続可能な学習効果を確保することができます。フィードバックは受講者のモチベーション向上に直結します。成果に基づいた具体的なフィードバックを提供することで、受講者は自身の成長を実感し、さらなる学習意欲に繋がります。
また、メンタリングやコーチングも効果的な手段の一つです。一人ひとりの学習状況に寄り添いながら、的確なアドバイスを提供することで、受講者の自己啓発を支え、思考力や問題解決能力を育てることができます。
定期的なフォローアップの仕組み
定期的なフォローアップの仕組みを整備することで、研修効果を最大化することが可能です。具体的な手段としては、ミーティングや研修終了後のアンケート調査、または1対1での面談などを活用できます。
これらのフォローアップを行うことで、従業員が研修で得た知識を実務にどの程度活かせているのか、また理解できていないポイントや不明点がないかを把握することができます。これらの情報は、今後の研修計画を立てる上で非常に有益なフィードバックになり、従業員一人ひとりの成長に直結します。
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成果に基づいたフィードバックの提供
研修成果を最大化するためには、個々の学習者が自身の成果を理解し、それを未来の学習に反映させることが重要です。それを実現する手段の一つが成果に基づいたフィードバックの提供です。
具体的には、学習者が研修を通じてどのような知識を得、どのようなスキルを習得したのかを確認し、その結果に応じたフィードバックを提供することにより、効果的な学習が可能となります。
この方法により、学習者は自身の学習成果を正確に理解し、自信と次の学習へのモチベーションを得ることができます。また、フィードバックを通じて学習者が何に困っているのか、どの部分につまづいているのかを理解し、それに対応するサポートを行うことが可能です。
学習成果を定期的に評価し、その結果に基づいた具体的なアドバイスと次の研修への方向性を与えることで、学習者自身が自分の成長を感じ、次の学習に取り組む意欲を維持できるのです。
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SESで現場PG、SEとして活躍後、受託開発のPMとして多数の開発プロジェクトを経験。
主に金融系案件を担当。
現在はこれまでの経験を活かして東京ITスクールのカリキュラムや教材開発業務に従事。
趣味はサイクリング。