内定者研修を成功に導く!効果的なプログラム構築法
公開日:2024年02⽉27⽇最終更新日:2024年03⽉05⽇
内定者研修は、内定者が入社後に離職するのを防いだり活躍してもらったりするのに役立つ研修です。しかし具体的にどのような内容にするべきか、意外にはっきりした方針が立てられていないということもあるでしょう。
この記事では、内定者研修について詳しく説明していきます。主に以下の点について解説します。
- 内定者研修の目的や概要
- 期間とスケジュール
- 研修プログラムの種類
- 具体的なプログラム内容
- 手法の比較
人事や総務など、研修ご担当の方はぜひ参考にしてみてください。
内定者研修とは
内定者研修とは、企業が新入社員となる予定の学生(内定者)に対して、社会人として必要な知識やスキル、企業文化などを事前に教育するための研修プログラムのことを指します。
新たに採用される人材が会社のビジョンに共感し、自社の業務をスムーズにこなせるようにすることが目的です。企業ごとに内容や期間は異なりますが、一般的には職場で求められる基本的なビジネスマナーやコミュニケーションスキル、専門知識の習得が中心となります。また、最近ではオンラインでの研修も増えてきています。
内定者研修の目的
内定者研修の目的は、新入社員が就業前に基本的なビジネススキルやマナー、会社の文化を理解し、スムーズに仕事を始められるようにすることです。また、同期の社員間でのコミュニケーションを図り、チームワークを醸成することも重要な狙いとなります。さらに、専門知識を早期に習得することで、即戦力となる人材を育成することも目指します。
これらは、効率的な人材育成と企業の競争力強化につながり、業績向上に寄与します。
内定者研修の概要
大半の企業では、内定者が業務を開始する前に、必要な基礎知識やスキルを習得するためのプログラムを提供しています。プログラムの内容は企業により様々ですが、一般的にはビジネスマナー、コミュニケーションスキル、チームビルディング、専門知識とスキルの研修などが含まれます。
また、これらの研修はオンラインや対面、ワークショップ、グループディスカッション、メンタリング、コーチングなど、様々な方法で行われます。
内定者研修の期間とスケジュール
内定者研修の期間とスケジュールは、企業ごとに大きく異なります。一般的には、内定を出した時点から入社までの間に実施され、期間は数日から数ヶ月と広範囲にわたります。
具体的なスケジュールも企業の目指す人材像や教育方針によって異なりますが、一例としては、1週間の研修で、初日にオリエンテーション、次の2~3日でビジネスマナーやコミュニケーションスキルの研修、その後、専門知識や業界知識の研修を行うというパターンがあります。
一部の大手企業では、内定者が自社の文化やビジネスを深く理解するために、全国各地や海外の事業所を巡る研修が行われることもあります。
研修プログラムの種類
内定者研修のプログラムは数多く存在しますが、その種類はプログラムの目的と質により大きく変わります。適切なプログラムを設定して内定者の成長を促すことが大切です。
内定者研修のプログラム内容
内定者研修のプログラム内容は各企業の目標や方針によりますが、一般的には以下の4つの種類があります。
- ビジネスマナー研修
- コミュニケーションスキル研修
- チームビルディング専門知識とスキル研修
- 業界理解と企業理解
それぞれについて解説していきます。
ビジネスマナー研修
ビジネスマナー研修は、内定者がビジネスシーンでの基本的な礼節や行動規範を学び、社会人としての品位や品格を形成するためのプログラムです。
ビジネスマナー研修で学ぶ主な内容の例を挙げます。
- 基本的な挨拶や言葉遣い
- 電話応対やメールの書き方
- 会議の進行方法や上司・部下とのコミュニケーション
- 企業の理念や目標の理解
知識や理屈だけでなく、これらに従った行動を取ることなどを学びます。これらは、どの企業においても必須のスキルです。また、ビジネスマナーは社員1人ひとりの行動が企業のイメージを左右するため、企業にとっても重要です。
コミュニケーションスキル研修
コミュニケーションスキル研修では、人間関係をスムーズに進めるための基礎的なスキルからチーム内での意見調整やプレゼンテーション技術まで、多岐にわたるコミュニケーション能力の向上を主に目指します。
具体的には以下の内容があります。
- 話し方のスキル…聞き取りやすく、わかりやすく話す
- 傾聴力…相手を理解し適切に反応する
- 交渉力や説得力…自己表現力を高め、他人との意見の違いを適切に調整する
- プレゼンテーション技術…情報を明確に伝える
これらは、社内外のすべての人間関係で必要なスキルであり、個々人のキャリア形成や組織全体のパフォーマンス向上に大いに寄与します。
チームビルディング
チームビルディングの研修では、共同で課題を解決することを通じて、チーム作りの重要性と、それぞれのメンバーが果たすべき役割の理解を深めていきます。
具体的には、チームビルディングゲームやワークショップなどを実施し、実際の業務に活かせるチームワークの基礎を身につけます。新入社員が一緒にプロジェクトを進行させる機会を作ると、将来の職場でのチーム活動において大いに役立ちます。
専門知識とスキル研修
専門知識とスキル研修は、新入社員が業務を行う上で必要となる基礎的なスキルと知識を身につけるためのものです。具体的には、各業種に適用される基本的な知識、社内での業務手順、または特定のソフトウェアの使用方法といったテーマが取り上げられます。
例えば、IT企業では、プログラミング言語の基本や、データ分析の技術、システム管理の基礎知識などが研修内容に含まれることが多くあります。また営業職に就く新入社員向けの研修では、実際の商品知識、市場分析、顧客管理の手法などが必須です。
専門知識の研修は、具体的な業務を遂行するための即戦力化を目指す重要なプログラムとなります。
業界理解と企業理解
業界理解と企業理解の研修は、新入社員が自分たちが所属する業界や企業の基本的な情報を深く理解することを目的としています。これにより、自社のビジョンやミッションを明確に把握し、仕事に対する姿勢を養うことができます。
例えば、自動車業界の大手企業では、新入社員に対して自社の製品ラインナップや製造過程、市場の動向といった業界情報を教えています。それとともに、企業の歴史や文化、経営理念についても深く学ばせることで、一人ひとりが自己の役割と貢献を理解し、社内外で自社の価値を高めることが可能になっています。
内定者研修の手法
内定者研修の効果的な手法について考察します。手法については、以下の4つの面で比較することができます。
- オンライン研修と対面研修
- ワークショップとグループディスカッション
- メンタリングとコーチング
- 体験学習と実践トレーニング
これらはそれぞれ特色と目的があり、適した状況や目的に合わせて使用することで最大の効果が期待できます。
これらの手法を適切に組み合わせることで、内定者研修はより効果的に行われます。研修プログラムの設計時には、参加者のレベルやニーズ、企業の目指す人材像などを踏まえた上で、最適な方法を選択しましょう。
以下、具体的に解説します。
オンライン研修と対面研修
オンライン研修と対面研修にはそれぞれ長所と短所があります。オンライン研修は場所を問わずに参加できる利便性があり、参加者同士のスケジュール調整も容易です。
一方、対面研修は実際のビジネス場面を再現しやすく、ボディランゲージや発言の雰囲気など、デジタル上では伝わりにくい微細な情報を共有できます。しかし、場所や時間の制約があるため、参加しやすさではオンライン研修に劣ります。
どちらを選択するかは、研修の目的や参加者の状況によります。例えば、ビジネスマナーやプレゼンテーションスキルなど実践的なスキルを鍛える場合は対面研修の方が適しているでしょう。一方ITスキルや専門知識を学ぶ場合、オンライン研修で十分な効果が期待できます。
ワークショップとグループディスカッション
ワークショップとグループディスカッションは内定者研修の中で重要な手法の一つです。ワークショップは、具体的な課題を解決するためのアイデアを出し合い、その解決策を探るための実践的な学びの場を提供します。
一方グループディスカッションは、多角的な視点を持つための議論の空間を設け、共同作業を通じてコミュニケーション能力や協調性を鍛えるのが目的です。
これらの手法は、新人が社会人として必要なスキルを身につけるために不可欠で、実際のビジネスシーンを想定したシミュレーションを通じて、即戦力として活躍するための力をつけさせます。
メンタリングとコーチング
メンタリングとコーチングは、内定者研修の重要な手法です。メンタリングでは、新人となる内定者に対して経験豊富な社員が業務の知識やスキル・企業文化などを伝え、問題解決のためのアドバイスを提供します。
一方コーチングは、内定者自身が自己解決能力を高めるためのサポートを行う方法です。具体的には、専任のコーチが内定者との面談を通じて、問題の本質を見つけ、それを解決するためのアプローチを一緒に考えます。
メンタリングとコーチングの適切な組み合わせは、内定者が自身の成長を促進し、自己解決能力を高めることに大いに寄与します。
体験学習と実践トレーニング
体験学習と実践トレーニングは内定者研修の中でも重要な要素です。体験学習では、実際の業務状況を再現した環境にてタスクをこなすものです。
現場で必要とされるスキルや知識を体得するほか、ビジネスの現場で起こり得る様々な問題を解決するための思考力を鍛えます。
実践トレーニングでは、実際の業務を行うことで理論知識を活かす力を身につけます。この方法により、受講生は自分が何を知らないのか、何を学ぶべきかを自覚することができ、より具体的な学習目標を設定できます。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。