会社の研修がだるいなんて言わせない!原因と対策・次回の期待の作り方
公開日:2024年03⽉19⽇最終更新日:2024年03⽉19⽇
人材育成のための有効な手段が研修です。しかし続けているうちに形ばかりの研修になってしまったりして、受講者が陰で「会社の研修はだるい」と話していることも実は少なくありません。そのような研修を続けていては、効果がないばかりか費用がかかる分会社にとってはむしろマイナスです。
この記事は、会社で行う研修がだるいと言われることについてまとめます。以下について解説していきます。
・研修のだるさの原因
・会社で行う研修のだるさ対策
・次回への期待度を高める方法
会社の研修に関する企画や実施の担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
会社で行う研修のだるさの原因
企業での人材育成研修が「だるい」と感じられる原因はいくつかあります。
・長時間座りっぱなし
・内容がつまらない
・参加者同士のコミュニケーション不足
・内容が理解できない
これらの原因を踏まえ、具体的な対策を立てることで、「だるい」研修を改善することが可能です。上記の理由について、1つずつ解説していきます。
長時間座りっぱなし
長時間座ることは、身体にとっても精神にとっても負担となるものです。特に、研修の場合、一方的に話を聞かされる時間が長ければ長いほど、集中力が下がることが一般的です。また、長時間座り続けることは、血行を悪くして疲労を加速させるため、体調を崩す原因にもなることがあります。
内容がつまらない
研修の内容がつまらないと感じる原因として考えられるのは、一方的な情報伝達や学びたいテーマと異なる内容であることです。これらは参加者の集中力を奪い、消極的な態度を引き起こします。また、新鮮さを失ったテーマは興味を引きません。時には最新の業界ニュースや未解決の問題を取り入れることで、参加者の関心を捉え、活発な議論を誘導することが可能です。
参加者同士のコミュニケーション不足
参加者同士のコミュニケーション不足は、研修のだるさの一因となります。これはしばしば適切に手掛けられない部分でもあり、コミュニケーション不足のせいで研修へのモチベーションが下がってしまいます。
内容が理解できない
会社で行う研修の「だるさ」の原因の一つに内容が理解できないことがあります。これは、研修の目的や意義が明確でない、研修のレベルが参加者に合っていない、専門的すぎて難易度が高いなどが原因であることが多いです。また一方的な講義形式の研修は、参加者の理解度を確認できないため、理解していないまま進行してしまうという問題もあります。
会社で行う研修のだるさ対策
上で述べたようなだるいと感じる原因への対策についてまとめます。以下の点があります。
・研修内容の精査
・対象社員の選び方
・ロールプレイ
・グループワークの導入
・知識の事前学習
・研修中の対策と工夫
・休憩時間の有効活用
これらの対策を講じることで、会社で行う研修の「だるさ」を解消し、社員の学習効果を高めることが可能になります。1つずつ見ていきましょう。
研修内容の精査
まず、事前に研修内容の精査を行うことが重要です。これには、参加者のニーズに合わせた内容の選定だけでなく、その内容が適切に伝わるか、そして参加者が理解しやすい形で提示されているかを確認する必要があります。
具体的に考えられるのは、研修の前に参加者から職場での課題や学びたいテーマを収集し、それに基づいて研修内容を決定する方法です。これにより、参加者のモチベーション向上や研修の効果的な進行を可能になります。
研修内容の精査は、参加者が研修に対する興味や関心を持つためにも重要な工程と言えるでしょう。
対象社員の選び方
研修プログラムは、参加者のスキルレベルや背景に合わせて設計しなくてはなりません。プログラムが先にある場合は、逆に参加者をプログラムに合わせて選ばなくてはなりません。
全員が同じ内容の研修を受けると、上級者は物足りなさを感じ、初級者は理解できないと感じる可能性があります。研修の前に参加社員のスキルや知識レベルを把握し、それに合った内容を提供することが重要です。これには、事前のヒアリングや研修前の自己評価シートの活用が有効です。
対象者の選択が適切に行われれば、研修の質も向上し、参加者の満足度も高まるでしょう。
ロールプレイ・グループワークの導入
ロールプレイやグループワークの導入は、参加者が主体的に学びに関わることを促し、理解と記憶の向上に役立ちます。さらに社員間のコミュニケーションも促進されます。
またロールプレイやグループワークは、一人で長時間座って聞き続ける通常の研修と比べて参加者のストレスや疲労を軽減することが可能です。
知識の事前学習
知識の事前学習というのは、研修前に受講者に必要な基本知識を覚えさせる方法を指します。これは、受講者が研修時に混乱せずにスムーズに進められるための大切なステップです。
例えば、エンジニアリングの研修では、事前に基本的なプログラミング言語の学習を推奨する企業がある一方、営業研修では、過去の成功事例や商品知識などを事前に学ぶことが求められます。
このような事前学習が適切に行われることで、研修の効果は大いに向上します。しかし事前学習を実施する際には、研修を理解するための予備知識中心にまとめることが重要です。
研修中の対策と工夫
研修中の対策と工夫は、リアルタイムで行われる活動で、参加者の関心を引きつける事が重要です。ここでは具体的な方法をいくつか示します。
・事例やビデオを用いた説明により、抽象的な知識を具体的に理解しやすくする
・チームワークを促進する活動を組み込む
・受講者が積極的に参加できる環境を整える
参加できる環境の例としては、質問を投げかける、意見を求めるなどがあります。参加者が自身の意見を発言しやすくすることで、より深く内容を理解することが可能となります。
休憩時間の有効活用
休憩時間を有効に活用することは、研修のだるさを軽減し、参加者の集中力を維持する重要な要素です。適切な休憩時間の設定は、参加者が情報を消化し、エネルギーを充電する機会になります。
休憩時間中には、体を動かす活動を取り入れると良いでしょう。これにより、長時間座り続けることによる疲労を緩和し、頭脳をリフレッシュできます。また、休憩時間は参加者同士で意見交換を行う良い機会でもあります。これにより、参加者は他の視点を理解し、新たな視点を持つことができます。
このように休憩時間を有効に利用することは、研修をより有意義でエンゲージメントの高いものにするために重要な役割を果たします。
次回の期待度を高める工夫
最後に、次回の研修への期待度を高めるための工夫について解説します。具体的な方法としては次の事項が挙げられます。
・研修後の振り返り
・得た知識の実践
・同僚や上司との共有
・継続的な自己啓発
・ネットワーク構築の重要性
これらの工夫を通じて、次回の研修への期待度を高め、受講者の継続的な成長を促すことが可能となります。1つずつ見ていきましょう。
研修後の振り返り
研修後の振り返りでは、復習や反省点の洗い出しを含め、具体的なアクションプランを立てる時間を設けることが一般的です。
学習した内容を確認すると、どれだけの内容を学んだか実感できます。研修の効果が理解でき、研修そのものへの納得感や次回の期待感が高間rます。反省点の洗い出しはアクションプランにつながり、将来への展望・期待を感じることができます。
このような振り返りによる学びの深化と具体的な次の行動計画設定は、次回への期待度を高め、継続的な学習意欲を維持するためにも重要です。
自己評価性
自己評価の導入は、研修の所感を深め、期待度を高める有効な手段です。研修が終わった後に参加者自身による自己評価を行うことで、研修にかかわる自己認識が深まります。内容の理解度はもちろん、自分自身の興味や関心、新たに発見した能力、向上点などについて考える機会となります。これは自身の成長を実感し、次回の研修への期待度を引き上げる効果が期待できるでしょう。
また、自己評価は上司や同僚との間で共有することで、意見交換やフィードバックのチャンスにもつながり、成長を促進させます。
得た知識の実践
得た知識の実践は、研修で得た情報が忘れ去られることなく、実務に生かされるための不可欠なステップです。ただし、これは自己学習にとどまらず、組織全体での取り組みが求められます。
具体的には、得た知識を活用した具体的なタスクやプロジェクトを研修後すぐに担当者に与えることが有効です。
また、成果を見える化し、他のメンバーと共有することで、一層の理解を深め、次のステップへと進むきっかけにもなります。例えば、新商品の開発に直接関わる社員がワークショップで得た技術を即座に実践する機会を設けることで、技術の習熟度を向上させるだけでなく、新たなアイデアや改善策を生み出す土壌を作り上げることができます。
同僚や上司との共有
同僚や上司との知識共有によって、研修結果を組織全体で活用することができます。得た知識を他者と共有することで、理解度が深まり、実践につながりやすくなるからです。同僚や上司との共有は、思考を深め、組織としての学習を促進するための強力な手段です。
継続的な自己啓発
研修の効果を最大限に引き出すには、単なる一過性の情報収集ではなく、自己啓発の一環として継続的に研修を受けることが重要です。例えばオンラインで手軽に学習できる環境を提供すれば、社員が自ら進んで学び続ける文化を根付かせることに役立ちます。
こうした雰囲気作りは、社員一人ひとりのスキルアップの動機づけを促し、組織全体の成長につながります。自己啓発の継続は、組織にとっても個人にとっても大きな価値をもたらすのです。
ネットワーク構築の重要性
受講者間のネットワーク構築は、企業研修の活用における不可欠な要素の一つです。研修は新たな知識やスキルを習得する場所であると同時に、異なる部署や仕事内容に従事する他の社員と交流する機会でもあります。
これらの交流は、社員間の理解を深め、多角的な視点を持つことを可能にし、結果的に企業全体のイノベーションを促進します。さらに社員は自分の専門領域だけでなく他の領域における知識も深め、企業全体としての問題解決力を高めることができます。
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講師としての登壇・研修運営の両面で社員教育の現場で15年以上携わる。
企業のスタートアップにおける教育プログラムの企画・実施を専門とし、
特にリーダーシップ育成、コミュニケーションスキルの向上に力を入れている。
趣味は筋トレと映画鑑賞。