Pythonとは?できること・挫折しない学習方法を解説!
公開日:2023年09⽉05⽇最終更新日:2023年09⽉05⽇
プログラミング言語にはC+やJavaなど様々なものがあります。なかでも今注目を集めているのがPython(パイソン)です。
Pythonは1991年に登場したプログラム言語で、近年はWeb開発やデータ分析など多くの分野で使われていることから、スキルアップのために学ぶエンジニアが増えています。
しかし、独学で学ぶのは容易ではありません。人によっては、挫折してしまうこともあります。
そこで本記事では、Pythonがどのようなプログラミング言語で何ができるのかを解説するだけでなく、挫折しにくい学習法も解説します。Pythonを習得したいと考えているエンジニアの方はぜひ参考にしてみてください。
大きな注目を集めているプログラミング言語「Python」とは
Webサービスの開発からデータ分析まであらゆる分野で使われている「Python(パイソン)」は、これからエンジニアが身につけておくべき必須のプログラミング言語になりつつあります。まずは、Pythonの特徴や、実際にPythonが使われているサービスを解説します。
Pythonの特徴
Pythonは、オランダ人のグイド・ヴァンロッサム氏が開発したプログラミング言語です。1991年に登場してから、今も世界中であらゆるサービスに使用されています。
Pythonの特徴は、主に以下の4つです。
- シンプルかつ短いコードで記述できる
- 簡単に動作確認ができる
- 様々な用途に使える
- 開発を効率化するフレームワークやライブラリが充実している
特に注目したいのが、「シンプルかつ短いコードで記述できる」という点です。
Pythonは、Javaに比べて非常に短く、シンプルなコードでプログラムが記述できます。
初心者でも覚えやすく、短時間で記述できるだけでなく、エラーを起こしている箇所が突き止めやすいため、プログラムの修正も簡単です。
コードがシンプルであることは、チーム内で書き方を統一しやすいということでもあります。
多くの場合、IT開発はチームで行います。チーム内でコードの書き方が統一されていないと、エラーが起きている箇所を見つける・修正するのに時間も手間もかかるのは想像に難くありません。
その点Pythonはとてもシンプルなプログラミング言語なのでコードが複雑化しにくく、短時間で効率的に記述・修正できます。
また、Pythonはプログラムの骨組みである「フレームワーク」や、便利なコードをまとめて使いやすくした「ライブラリ」が充実しているのもポイントです。これらがあることで、プログラミングに不慣れな人でも、比較的簡単に複雑なサービス・システムが開発できます。
実際にPythonが活用されているサービス
実際にPythonが活用されているサービスをみていきましょう。代表的なものは、次の3つです。
- YouTube
動画サイト最大手のYoutubeでは、サーバーの処理などにPythonを使用しています。24時間365日アップロードされ続ける膨大な量の動画を処理するプラットフォームを支えているといっても過言ではありません。
写真共有サイトのInstagramは、PythonのDjangoというフレームワークを使って構築されています。
Instagramは、当初たった2人の経営者によって立ち上げられましたが、今では10億人以上のユーザーを抱える規模になりました。それでもスムーズに投稿が処理されているのは、Pythonのフレームワークが非常に高い汎用性を有しているからにほかなりません。
- Dropbox
ファイル共有サービスのDropboxもPythonを使用しています。
膨大なコードはすべてPythonで記述されているため、OSを選ばず、どんな環境でもスムーズに動作します。
このほかにも、様々なサービス・システムで利用されています。
Pythonを使ってできること
ここからは、Pythonを使ってできることを解説します。
Pythonは汎用性が高く、ソフトウェアやアプリケーションの開発だけでなく、データ分析などにも活用できるのが魅力です。
機械学習を用いたソフトウェアの開発
Pythonは、人工知能や機械学習を用いたソフトウェア開発の現場で、広く使用されています。コードがシンプルかつ簡潔なので、初めてソフトウェア開発に携わる人でも学びやすく、扱いやすいためです。
Pythonはもともと統計処理や数値計算が得意なプログラミング言語なので、たくさんのデータを読み込んで学習する人工知能・機械学習の開発に適しているのもひとつの理由です。
ライブラリ(便利なコードをまとめて使いやすくしたもの)には、TensorFlow(テンソルフロー)という機械学習ライブラリもあります。
データの収集・解析
プログラムを通じて、Webから膨大なデータを収集し、解析する「スクレイピング」も、Pythonが得意とすることです。
膨大な情報がひしめくWebから手作業でデータを集めるのは、容易ではありません。しかし、Pythonを使ってプログラムを組めば自動的にデータを収集できるので、業務効率が大幅に改善します。
データ収集・解析のためのライブラリには、BeautifulSoup4などがあります。
大量のデータ処理
近年注目を集めている「ビッグデータ」ですが、収集しても活用まで至らない企業も少なくありません。そのような企業におすすめしたいのがPythonを使ったデータ処理です。
Pythonには「pandas」や「Numpy」といったデータ処理に役立つライブラリがあります。また、ビッグデータを可視化・分析する「BIツール」はPythonとの連携機能があるため、Pythonを使用することでより高度なデータ分析が可能です。
ブロックチェーン技術の開発
データを複数のブロックに分散させ、鎖のように連結して管理する「ブロックチェーン技術」の開発もPythonにできることのひとつです。
ブロックチェーン技術は、高度な暗号化や改ざん検知などの機能が備えているためセキュリティ性が高く、暗号通貨の取引だけでなく、スマートコントラクトやトレーサビリティ、本人確認などにも活用されています。
しかし、一から開発するとなると容易ではありません。
そこで、活用されているのがPythonのフレームワークやライブラリです。ブロックチェーン技術の開発にも使えるものが多数あるため、コストを抑えながらセキュリティ性の高いブロックチェーン技術が開発できます。
ゲーム・アプリケーションの開発
Pythonはゲームや組み込みアプリケーション、デスクトップアプリケーションの開発にも使われています。豊富なライブラリがあるため、比較的容易にこれらの開発が可能です。
初心者がPythonを学ぶべき理由
ここからは、プログラミング初心者がPythonを学ぶべき理由を解説します。
Pythonを学ぶべき理由は、主に3つです。
- 単価アップにつながる
- 就職・転職に有利になる
- 将来も使えるスキルが身につく
単価アップにつながる
Pythonが使えるエンジニアは、そうでないエンジニアに比べて単価が高い傾向にあります。
Pythonは、もともとデータ分析や機械学習に適している言語です。近年データ分析や機械学習の重要性が叫ばれていますが、実際に業務の中でそれができる人材は多くありません。
Pythonが使えるからといって、すべての人がデータ分析や機械学習のプログラムを構築できるというわけではありません。しかし、需要に対して供給が少ない今Pythonを習得することで、単価アップが期待できます。
就職・転職に有利になる
これは個人の方向けですが、Pythonは就職・転職に有利になるスキルです。というのも、今、多くの企業がWebサービスやアプリケーションの開発をPythonで行うようになっており、需要に対して供給が追い付いていないからです。
特に機械学習やAI、データ分析といったスキルも合わせもった人材を求めている企業は少なくありません。
また、Pythonのフレームワークを使いこなせるエンジニアが不足しています。これからPythonで様々なサービス・システムを開発したい企業にとって、フレームワークが使える人材確保は大きな課題です。
ある程度Pythonのスキルがあれば、有利に就職・転職活動が進められるでしょう。
将来も使えるスキルが身につく
Pythonは、これからますます様々な分野で使用されていくと考えられています。将来にわたって学び続けることで、開発の第一線で活躍し続けるスキルが身につくので、一生モノのスキルを身につけたい人はぜひこの機会にPythonを学んでみましょう。
Python学習で挫折しないための5つのポイント
汎用性が高く、これからますます使われることが多くなるであろうPythonですが、ひとりで学習するのは容易ではありません。関連書籍も多数出版されていますが、読んだだけでは理解できないことがほとんどでしょう。なかには、挫折してしまう人もいるかもしれません。
Python学習で挫折しないためには、次のことを意識してください。
- 目的を決めて学習する
- わからないことをそのままにしない
- 毎日欠かさず学習する
- 実際にコードを書いてみる
- 有料のプログラミング講習を受けてみる
目的を決めて学習する
学習を始める前に、なぜ学習するのか・スキルを身につけて何がしたいのかを明確にしましょう。目的を明確に決めないまま学習を始めると、モチベーションの維持が難しくなります。
- 新事業を成功させたい
- 単価をアップさせたい
- エンジニアとしてキャリアアップしたい
など具体的な目的を決めることで、目的を達成するためのプロセス・すべきことも見えやすくなるでしょう。
わからないことをそのままにしない
学習している最中にわからないことが出てきたら、そのままにせず、その日のうちに解決しましょう。つまずいたまま学習を進めても、行き詰まって挫折しやすくなります。
学習する際は、わからない点を質問できる環境を整えておきましょう。
毎日欠かさず学習する
毎日欠かさず学習することも大切です。
仕事が忙しいと「今日は疲れたから休もう」などと理由を付けて学習をストップしたくなりますが、プログラミング言語の習得に近道はなく、日々の積み重ねでしか習得できません。
毎日5分でも構わないので、学習する時間を作りましょう。
実際にコードを書いてみる
テキストを読んだだけでは、習得できないのがプログラミング言語です。基礎がわかってきたら、実際にコードを書いてみましょう。
Pythonはシンプルかつ簡潔に記述できるだけでなく、フレームワークやライブラリなど効率的にコードを記述するためのツールもあります。
コードを書いて動かし、エラーがあれば修正する……と言ったことを繰り返すことで、業務で使える活きたスキルが身につくでしょう。
有料のプログラミング講習を受けてみる
1人で学習するのが難しい人は、有料のプログラミング講習を受けてみるのもおすすめです。有料のプログラミング講習なら、プロの講師がわかりやすくレクチャーしてくれるだけでなく、わからない点もすぐに質問できます。
なかには1日でPythonの基礎がマスターできる講習もあるので、自分に合った講習を探してみましょう。
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Pythonの動作原理から基本的な構文まで学べるため、効率的に現場で使えるAIプログラミングスキルが身につきます。
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Pythonを学んでAI開発に対応できるスキルを身につけよう
Pythonはこれからますます使われる場が広がり、そのスキルは開発に欠かせないものになるでしょう。
年収アップや就職・転職を成功させたいなら、ぜひこの機会にPythonを学んでみてはいかがでしょうか?
独学でのプログラミング言語習得は、容易ではありません。そのようなときは、有料のプログラミング講座を受講するのもおすすめです。
東京ITスクールの「基礎から学ぶAIプログラミング習得講座(Python編)」なら、1日でPythonの基礎知識・スキルを身につけていただけますので、興味を持たれた方はお気軽にお問い合わせください。
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現場SEとして活躍する傍ら、IT研修講師として多数のIT未経験人材の育成に貢献。
現在は中小企業を中心としたDX、リスキリングを支援。
メンターとして個々の特性に合わせたスキルアップもサポートしている。
趣味は温泉と神社仏閣巡り。